見出し画像

やっぱり最初で最後!?「空手」のオリンピックを観て

東京オリンピック終わっちゃいました。
初めの頃に台風の影響も受けましたが、天気のいい日が多く予定通り終了できてよかったです。
日本選手のメダル獲得数も過去最高で、しかも金メダルが一番多い!といううれしい結果でした。

さてひとつ前のブログで「空手」のオリンピック初参加をぜひ応援してください!という内容の記事を書きました。
実際に3日間「空手」競技を観戦してみての僕の感想・意見を書いてみたいと思います。
結局3日間ともBS NHKでの放送しかなかったので、興味のない人はメダルを取った選手のダイジェスト映像しか観ていないと思いますが…。

まずは「組手」から
日本選手は、荒賀龍太郎選手の銅メダル一つに終わりました。
う~ん、正直言って今のままのルールだとオリンピックへの再参加は難しいでしょうね…。
「ふ~ん、これが空手なんだ~。」と今回初めて空手を観た人たちによっては、多分とてもわかりづらい競技だったはず。

「K-1」や「RIZIN」で打撃系の格闘技を見慣れている人たちにとっては、今回のオリンピックでの「空手」の組手は、相手を一撃必殺で倒す武術にはおそらく見えなかったでしょうし、「空手ってすごい!」とは思わなかったはず…。
僕がやっている極真系のフルコンタクト(直接打撃)空手の方が、もう少し迫力もありわかりやすいと思いますが、こちらは組織が全然違うのでこちらも難しい。

今回オリンピックに参加した個々の選手たちの能力がすごいのはわかっているんですが、現行のルールで勝つにはああいう形での戦い方になるんでしょう。でも現行のルールでもうずっとやって来ているので今更変更は難しいでしょうね…。

 ここは悔しいけど先にオリンピックに参加して、参加し続けているテコンドーに軍配が上がりますかね。


そして「形」
日本から参加した選手、喜友名諒選手、清水希容選手は二人とも圧巻の演武で金銀メダルを獲得しました。

これも採点基準が経験者以外にはわかりづらかったと思うんですが、こちらは選手たちの演武で皆さん楽しめたのではないかと思います。
逆にこちらの方は「これぞ空手!」って思った人が多かったのではないでしょうか。
こちらは仮想の敵を相手に行うので、対人試合では反則となる金的、目潰し、関節技、投げ技といった相手の戦闘能力を一瞬で奪う危険な技が形の中に組み込まれています。

また個人的な印象ですが「形」の選手のほうが武道としての所作はきちんとしていたと思います。試合に入る前とか退場の時の礼の仕方とか。

ただ一番の問題なのは「組手」と「形」がまったく結びついていないこと。
同じ「空手」なのにまったく別のものになっている。

競技化、スポーツ化して公平性を保とうとするほど、武術としての動きが失われていく…空手家としてこの矛盾はしょうがないと思うしかない様です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?