羨ましくてしょうがない

私はすぐSNSに依存します。ひたすら更新して誰かの更新を流し見る日々。

彼氏と旅行した。同じグループなのに私の知らないところで友人が遊んでる。お誕生日をお祝いしてもらった。可愛く髪を切ってもらった。コスメを買った。好きなキャラの絵を描いた。ゼミの仲間で遠出をした。

羨ましい。と同時にとても妬ましくて悔しい。何なら憎たらしい。

などと心を病んでしまったのでSNSを絶ってみました。

羨ましくて心が辛くなるのにどうしてやめられないのでしょうか。それはきっと羨ましいという言葉の中には「憧れ」と「妬み」があって、憧れはモチベーションに繋がるからついついすがってしまうのではないでしょうか。ですがSNSの使い方を間違えると妬みしか生まれず辛い気持ちになるのでしょう。

憧れだけなら。自分も素敵な恋人が欲しい、友人とお出かけしたい、可愛くなりたい、買い物が欲しい、上手に絵を描きたいなどと他人の投稿を参考に自分を充実させようと前向きになれます。

妬みになると。一人もので、ただ家でゴロゴロして、自分だけみっともない格好をして、予定も無ければ趣味を充実させる技術も無い、自分は他人を羨ましいと思うのに自分は他人から羨ましがられないとひたすら悩み腐ってしまいます。

そして羨ましいと思われる方が勝ちで思う方は負けだと考えて、自分も誰かより優位になりたいという負のループに入ってしまします。

無意識に他人より優位に立ちたいという一心でSNSに依存していたことに気がつきました。久々に友人と出かけて、気合を入れて投稿用の写真を撮り、投稿文を考えている自分に気がつきハッとさせられました。

「今なら誰かにマウント取れると思って、ホッとしてるでしょ。」

そんな声が聞こえた気がしました。と同時にとても虚しくなってしまったのです。

友達のことを、憧れている人のことをもっと知りたいと思ったから始めたはずのSNSに、今ではこんな歪んだ感情を抱いてしまいました。

憧れについてこんな言葉があります。

「人が何かに憧れるとき、その世界はまるで夢の国のように見えるもんや。その仕事の中にあるつらいことや苦しいことには目を向けずに、ええところばっか見てまうからな。ダンデミスくんはこう言うてるわ＿『人の幸福を羨んではいけない。なぜならあなたは彼の密かな悲しみを知らないのだから』。人が何かに憧れる理由はな、そのことを『知らへん』からやねん」＿＿水野敬也「夢をかなえるゾウ2」

では、羨ましいと思わない方が良いのでしょうか。SNSをやめて友人と繋がらず自分だけの世界に入るのが幸せなのでしょうか。

そう思い、私は友人に何の前触れもなくSNSのアカウントを全部消したことがあります。

ですが、また始めてしまいました。

それは依存していたからではありません。羨ましいの中にある、憧れと言う感情が私のモチベーションのために必要だと思ったからです。

実は先ほどの引用には続きがあります。

「でもな、だからこそ人は『憧れ』を目指すべきやねんで」ガネーシャは続けた。「自分の知らへん場所は、思いもよらんかった色んな経験をさせてくれる。つまり、そこは自分が一番成長できる場所やねん。せやから、憧れる場所に飛び込んで、ぎょうさん経験して成長した人間が、自分にとって一番向いてることを見つけたとき＿＿自分にとっても、お客さんにとっても、最高の状態を生み出すことができんねんで」＿＿水野敬也「夢をかなえるゾウ2」

楽しいけれど、彼氏や友人のことで悩むこともある。可愛くなるために勇気が必要になることもある。コスメを買うために頑張って働いた。絵が上手くなるために何枚も練習した。

私が羨ましいといった人たちにも必ず悩みや苦労はある。羨ましいと思うんだったらせめて私も追いかけるように行動を起こしてみようかと思いました。

ですが、行動できるほどの心のバランスが取れるようになるまでもう少しSNSはお休みする予定です。