夫婦の時差

自分のタイミングで話しかけてくる夫にイラついてしまう。

私たち夫婦は仕事の時間がずれているので、私が寝るころ夫が帰ってくる。

ちょうど寝たいなーというタイミングで帰宅連絡があるので、一応起きて待っているのだが、帰ってきてビールを飲んで、上機嫌になると、急に饒舌に話しかけてくることがある。

こっちはもう半分寝てるし、明日も早起きだ。寝たい。この30分、1時間が、明日に響く。睡眠時間のカウントダウンが始まっている。

そんなタイミングで、ヘビーな実家の話や、子どもを作る時期の話をされて、正直、今じゃない感がすごい。

半寝状態の私に、予期せぬハードモード。シリアス展開。ぜんぜん頭に入ってこない。今無理に話し合っても、すぐに何かできる事柄でもないのだ。

つい上の空になってしまうが、そうすると「聞いてないじゃん」と拗ねる。彼はもう40歳だ。おじさんは口を尖らせても可愛くない。

休みの日に話そうとするも、私が元気な時間帯、向こうは寝ている。夫は大抵夕方から活動を始めるので、やる気のある時間が見事にすれ違っているのだ。

お互い譲り合いながら、ちょうどいい接点を持とうと思って、2年以上経っている。

別れたいと思ってはいないが、時々、この人がいない方が、スムーズに生活できるのでは?と考えてしまう。

どんな事も人も、完全に思った通りになんていかない。夫がいるから得ているものも、失っているものもあるだろう。

結局、自分の人生に一番影響を与えられるのは自分だ。

「なんで自分の思い通りにしてくれないんだろう」と思ってしまうが、思い通りに、自分の駒のように動いてくれる人に、私は興味がないだろうな、とも思う。

夫は、言葉がキツく冷たい時もあるが、根本的に優しい。とても。

私が出かけるときは、必ず起きて見送ってくれる。私が疲れていると、ご飯を作ってくれる。お弁当を詰めてくれることもある。もはやオカンの域。

そういう「してもらっていること」を思い起こすと、些細なことでイラついてしまう自分は、なんて小さいのだろうと思う。

とはいえ、しんどいことはしんどい。

大事なのは、黙って我慢することでも、理不尽にキレることじゃなく、適切に伝えることだ。

相手が、話を聞ける状態の時に、現状と改善策を伝える。

そういうコミュニケーションで、夫婦として成長したいなぁ。



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