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『トッケビ』を観て②

この記事は韓国のテレビドラマ『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』を観ての感想と、作家としての気付きを私の覚書として書いています。

ネタバレもあるかもしれません、ご了承願います。

『トッケビを観て①』からちょっと時間が空いてしまいました。
書きたいことはあるんだけど、整理出来ていない感じ。
上手く伝えられないかもだけど、大目に見てくださいねw

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トッケビの感想を書いている方の記事をいくつか読ませていただきました。

みなさんの『トッケビ愛』がすごくてビックリしています。

しかも細かいところまでしっかりと観ていて「このシーンのここが好き」というのが詳細で、本当にスゴイの一言しかありません。(語彙力w)

多分、私の観方は「俳優さんが好き」とか「きゅんきゅんがいい!」とか、そういう観方とはちょっと違うのではないかと自分でも思っています。

どのシーンも、物語を創る側の考えが頭にずっとありました。

この物語は全16話(だったかな)
1話がすごく長いなって印象でした。

その16話の中での綿密な細工がすべてに繋がっていく、それにずっと驚いていたという感じでした。

その細かさが次から次へと展開されるので、これだけのエピソードを考えることが出来れば、長編小説10万文字以上なんて簡単に書けてしまうんじゃないか!?とまで思いました。

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『細かな設定』

ファンタジーとしても、恋愛としても細かな設定がものをいうと確信しました。


例えば、登場人物の食べ物の好み。
キム・シン(トッケビ)はいつもステーキを食べているシーンが出て来ます。キム・シンと主人公ウンタクがカナダに行ってステーキを食べるシーン。10年後のウンタクがそのレストランで誰かと一緒に過ごす。
消えてしまった自分の記憶を取り戻すため、ウンタクは1人でカナダへ行き、そのレストランへ行く。
物語の後半になっても、そのステーキというキーワードはしっかり残っています。

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2人でカナダへ行き、2人で過ごすその場所がラストへ続く大切な場所になっていました。
そこでカエデの葉を大切に持ち帰るシーン。
そのカエデも物語の始めから終わりまで、大切なキーアイテムとして使われていました。

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カナダで、主人公ウンタクがタンポポの綿毛を吹くシーンが序盤に出て来ますが、このシーンが物語のラストで同じように出てきます。
小説を書く時にプロローグとエピローグに同じシーンやセリフを使ったりするのは、私は大好きなやり方なので、この16話という長い物語の中でとても印象に残ったシーンの一つでした。

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主人公ウンタクが、物語の始めからずっとイヤホンをして何かを聴いています。ラジオを聴くのが好きというウンタクですが、親を亡くし、意地悪な叔母とその子供たちにイジメられているウンタクの寂しさを引きたてているように感じました。
いつも一人、家に帰りたくないから時間を潰す。その時にいつもイヤホンでラジオを聴いている。
その『ラジオ』というのが、10年後のウンタクがラジオプロデューサーになっているという繋がりになります。
そして、ウンタクが学生時代にバイトをしていた店のオーナーのサニーも、サニーに恋する死神もそのラジオを聴いている。
サニーが自分の想いを綴った投稿をウンタクのラジオ番組に送り、それを死神が耳にする。

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わっと駆け足のように書き進めてしまいましたが、アイテム一つがその後の物語にも影響し、物語を大きく動かしたりするキーアイテムになっています。
トッケビの中に出てくる『指輪』もその一つですね。

突然、思い立ったように何かアイテムを使っても、その重要性は発揮されません。

それにはやっぱりプロットをしっかり作り込んでこそではないかと思いました。

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『しっかりとしたキャラクター作り』

私はこのキャラクター作りが得意ではありません。

小説を書くのにもっとも大切なことだと思うのに、それを十分に出来ているとは思えないんです。

もっと魅力的なキャラクターを書きたい! いつもそう思っています。

今回トッケビを観て、キャラクター作りの上手さに感動しました。


主人公ウンタクは物語の中で、高校生から大学生、そして10年後の社会人。と、いくつもの年齢を演じています。

恋をした女子高生ウンタクの心の動き、子供のワガママさ。
それが年齢を重ね、大人になっていく感じが上手く表現されていました。
高校生の無邪気な笑顔、冷静な大人のウンタク。
幽霊が見えるという部分でもキャラクターの味が発揮されていた気がします。

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そしてキム・シンの大人の魅力。クールさ。
ちょっとキツめのセリフがあったり、そんな中にも恋をしてヤキモチを焼いたりする可愛い部分があったり。

キム・シンの心の動きで天候が変わるという設定も面白かったですね。

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ウンタクのバイト先のオーナー、サニーのキャラクターは私は好きでした。
さっぱりした性格、はっきりものを言う。その中にも優しさがあって。
『イイ女』という設定がピッタリくる感じで、とても好きなキャラクター作りでした。
とてもサバサバしているのに死神に恋をして、切ない恋に翻弄される様子が涙でした。

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サニーに恋する死神、この死神のキャラクターも大好きでした。
恋に不器用な設定がとても上手かったですね。
サニーのぐいぐい攻めていくキャラと、それにやられて、しどろもどろな死神が可愛く思えました。
この死神はウンタクを迎えに来たという設定で、怖いキャラのはずなのに、ウンタクと仲良くなったり、女性の気持ちが分からなくてあたふたするシーンなど、意外性もあって良いキャラクターだなと思いました。

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小説を書くうえで、キャラクター作りはとても大切で、魅力的なキャラクターが出来れば作品は面白くなるということが、今回とても理解できたなと思いました。


ちょっと長くなってしまったので、今回はここまで。

もう少し続きます。

お付き合いいただけたら嬉しいです。




最後まで読んでいただき、ありがとうございます。 夢だった小説家として、沢山の方に作品を読んでいただきたいです。いただいたサポートは活動費と保護犬、猫のボランティアの支援費として使わせていただきます。