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【詩】春待

その背には夜の刺青
紺色の髪を弄ぶ

雪の旋律に花香る
春が近い
桜の歌を歌いながら

星の砂漠の先
カンテラで照らす道に君はいる

青く煌く、春世界の旅路

「その果てでどうか、待っていてほしい」

振り返った君は、小指を立てて微笑んだ

作家修行中。第二十九回文学フリマ東京で「宇宙ラジオ」を出していた人。