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[u-labとは?] u-labで内なる変革を始めよう 〜 U理論が導く、新たな未来を共に創る旅へ

※2024/09/07 以前の記事を大幅に加筆・修正しました。


(1)「U理論」実践のお誘い

U理論について

過去の延長線上ではない変容やイノベーションを個人、ペア(1対1の関係)、チーム、組織、コミュニティ、社会のレベルで起こすための原理と実践の手法を明示した理論、「U理論」。

U理論 [第二版]

過去や偏見にとらわれず、自己・組織・社会に対して本当に必要な「変化」を生み出す技術として、非常に実践的な方法論です。

これまでU理論は、国内では、ファシリテーションや組織開発のいち手法として広く認知され、これまでビジネス領域の人たちが中心となって活用されてきた流れがあります。

一方、U理論の源流を辿ると、それは「問題解決の手法」として誕生したわけではなく、複雑な状況や先が見えないカオス(混乱)の中にあって、新しい未来を見つけ・生み出すために誕生した背景があります。

したがってU理論は、そんな状況に今まさに対峙している方、たとえば具体的には以下のような方たちにも、もっと広く知ってほしいと私たちは願っています。

U理論を知ってほしい対象

  • 社会の本質的な変容を願って行動したい方

  • 地球規模で起こっている様々な分断に対して「なんとかしたい」と願っている方

  • 人の変化(変容)や成長を支えたり「教育・学習」に携わる方

  • 福祉・保健・ウィルビーイングに携わる対人支援職の方

  • まちづくり・地域づくり・コミュニティづくりに携わる方

  • アートやデザインなど創造のプロセスを生業にしている方

  • 自分の将来・未来を生き生きと描いていきたい方

  • 今の働き方・暮らし方を新しい目で見つめ直したいと思っている方

  • 育児・出産、転職、セカンドキャリアなど「人生の転機・ライフステージの変化」の最中にある方

現代の状況におけるU理論の重要性

現代は「VUCA」、———不安定・不確実な時代となりました。
そして私たちの暮らしはますます「BANI」、———カオスな環境であっても、それを受け入れざるを得ない時代となっています。

こんな時代にあって、未来をどう描いていけばいいのか?
U理論は「プレゼンシング(Presencing)」という「それまでにない新しいものが目の前に現れるようになる」ということを、個人から社会までの様々なレベルで発現させる原理、実践体系です。

「こんな時代だからこそ、U理論」。一緒に実践していきませんか。

「u-lab」でU理論を共に実践しませんか?

ここで、U理論実践をサポートするグローバルな取り組みがあります。
それが、U理論の普及機関「Presencing Institute(PI: プレゼンシング・インスティテュート)」が展開する、U理論の学習プラットフォームu-school(ユー・スクール)です。

「u-school」にはたくさんの学習プログラムやリソースがあります。

その中でも「u-lab(ユー・ラボ)」と呼ばれるグローバルの無料のオンライン学習プログラムは、U理論を実践していきたいと思う人のために最適です。

u-labの推進とサポート

u-labは現在、U理論の国内普及や社会実装、また実践者サポートを目指す団体「NPO法人U Journey(以下U Jorney)」によって、日本語版の推進が図られています。

(2)「u-lab」はどんな学習プログラム?

オットー・シャーマーからの呼びかけメッセージ(日本語字幕あり)

u-labとは?

「u-lab」のイメージ絵図(スクライビング)

u-labはグローバルなオンライン学習プログラムで、U理論を基盤としています。
プログラムの目的は、個人や組織が意識を高め、社会全体の変革をリードするリーダーシップを学ぶことです。

u-labは、変革のリーダーシップを学び、個々の変革が大規模なシステムの変革につながるための方法とツールを提供します。
これは、エゴシステム(自己中心的な意識)からエコシステム(共生的な意識)への移行をサポートするものです。

「u-lab」は、内容に応じて「0x(ゼロ・エックス)」「1x(ワン・エックス)」「2x(ツー・エックス)」のエディションがあります。
これらは年間を通した学習サイクルとなっており、1x→2xは連続的な学習体験になります(0xは独立したオンデマンド・コンテンツ)。

プログラムの背景

u-labは、「知っていること」と「実際に行動すること」のギャップを埋めるために実施されているプログラムです。
多くのリーダーが変革の必要性を認識しているものの、その実現には困難が伴います。
u-labはこのギャップを解消し、深い変革を実現するための意識や能力を育成することを目指しています。

プログラムの目的

  • 個人と組織が変革をリードするためのスキルを学び、社会全体での変革を目指します。

  • 深いリスニング、観察、対話を通じて、社会的なウェルビーイングを促進するための革新的な方法を探求します。

  • 現在のシステムの限界に挑み、新しい文明を創造するための意識変革を促進します。

プログラムの特徴

  • 無料で参加可能
    全ての教材とセッションは無料で提供され、誰でもアクセスできます。

  • ライブセッションと自己学習

    • プログラムは、ライブセッション、地域やテーマに基づいた自己組織型ハブ(=コミュニティ)での活動、自己主導の学びから成りたっています。

    • U理論を実際のプロジェクトに応用するための実践的なスキルが提供されます。

  • グローバルなコミュニティ

    • 世界中の変革を志す人々とつながり、共に学び合い、行動を共にするネットワークを築くことができます。

    • これまでに20万人以上が参加し、185か国以上の多様な参加者が集まっています。

対象者は誰?

  • u-labは、「チェンジ・メーカー」と呼ばれる、組織や社会、世界をより良くするために深い変化を生み出したいと考えている人を対象としています。

  • 学び手は「Practitioner(プラクティショナー)」、つまりU理論を実践したり、それを自分の現場で試そうとする意図のある人々です。日常生活や仕事、地域活動等の中でU理論を活用しようと考えている人、変革を目指す人はu-labの対象者です。

  • U理論をこれまで学んだことがない方や、一度学んだがそのままになっている方、またコミュニティや組織等のリーダーを担っていなくても、日常の中で「もっとこうなればいい」「もっとこうしていきたい」と感じることがあるならば、u-labはその変革をサポートするために役立ちます。

学びの内容と成果

  • リーダーシップのスキルを通じて、個人と組織の変革を社会全体の変革に結びつける力を養います。

  • エゴシステムからエコシステムへの意識の移行を学び、持続可能な未来に向けた新しいアプローチを探求します。

  • 行動変容を実現するための方法とツールを習得し、コミュニティレベルでの変革を実践する能力を身につけます。

(3)u-lab 0xはこんな学習プログラムです


  • U理論入門(Introduction to Theory U)と題された、自学自習型の「個人で学ぶ」無料の学習プログラム(オンデマンド・コンテンツ)です。

  • 「u-school」の該当ページで受講登録後いつでもすぐに学び始めることができます。

  • 日本語字幕には対応していませんので、日本語で学びたい場合は翻訳ソフトなどを活用し、学びを進めていく必要があります。

  • 2024年現在、合計1時間のビデオが9本、実践演習2つが用意されています。

  • 「u-lab 0x」の登録方法を日本語でまとめた記事も作成しています。

(4)u-lab 1xはこんな学習プログラムです

▼u-lab 1x紹介ビデオ(英語)

  • プログラムについて

    • u-lab 1xは、U理論の基本を学ぶ6週間のオンラインコースです。

    • 学びながら実際に行動することで、日常や仕事で使えるスキルを身につけようとする点が特徴です。

  • 学習形式

    • オンラインで自分のペースで進められます。

    • 世界中の参加者と一緒に参加するライブセッション(リアルタイムのオンラインセッション)もあります。

  • 使用するプラットフォーム
    u-lab 1xでは、2つのオンラインプラットフォームを使って学びます。

    • u-school:参加者同士で交流したり、少人数での学びのグループ「コーチングサークル」を作ったり、コースで紹介されるツールを試せます。

    • MITx Online:コースの全ての内容がここにあり、5つの学習モジュールを順番に学べます。「認定証(certificate)」を取得する場合は、ここで学習の進捗を確認します。

  • コースの期間

    • 9~11月(リアルタイムでサポートが提供される期間)

    • 自己学習のための登録は5月いっぱいまで受け付けています。

  • 費用について

    • 受講は無料。

    • ただし「認定証(certificate)」を希望する場合は、MITx Onlineで99ドル(約11,000円)の料金がかかります。

  • 登録方法
    まずu-schoolに登録し、その後MITx Onlineに登録します。

  • 認定プログラムについて
    u-lab 1xは、u-schoolの認定プログラムの一部です。
    認定を取得するためには、MITx Onlineの認定証が必要です。

「u-lab 1x」の登録方法を日本語でまとめた記事も作成しています。

(5)u-lab 2xはこんな学習プログラムです

▼u.lab 2x紹介ビデオ(英語)

  • プログラムについて

    • u-lab 2xは、U理論を実践的に深めるための3か月間のオンラインコースです。

    • u-lab 1xで学んだ理論を基に、自分のプロジェクトを推進し、具体的な変革行動を実行するためのステップを学びます。

    • 参加者は、他のチェンジメーカーと協力しながら、世界各地でリアルな社会変革を目指します。

  • 学習形式

    • 自己ペースで学べるオンラインコースです。

    • 定期的なライブセッショングローバルなコミュニティとの交流を通じて、実践をサポートします。

  • プラットフォーム
    u-schoolの専用プラットフォームを使用し、コース内容の学習、プロジェクトディスカッション、ネットワーキングを行います。

  • コース期間
    2〜5月

  • 費用と参加方法

    • 受講は無料。

    • ただし「認定証(certificate)」を希望する場合は追加費用が発生する場合があります。u-schoolで登録します。

  • 認定プログラム

    • u-lab 2xは、u-schoolの認定プログラムの一環です。

    • 認定を取得するためには、プロジェクトで実践的な学びを深めることが求められます。

「u-lab 2x」の登録方法を日本語でまとめた記事も作成しています。(2025年初頭に追加執筆予定)。

(7)1年の締めくくりに「グローバル・フォーラム(年次フォーラム)」に参加しよう!

「u-school」での学びのサイクルの締めくくりとして、Presencing Institute(PI)が主催する年次フォーラム「グローバル・フォーラム」が開かれる場合があります(オンライン開催)。

これは、世界中のU理論実践者が一堂に会する機会で、u-lab 2xが終了したタイミングで告知されます(2023年・2024年は未開催)。

グローバル・フォーラムについては以下をご覧ください。

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