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太陽とイカロス

「君はわたしの太陽だ」 こんな歯の浮くような使い古された台詞を現実で吐く機会なんてそうそう無いと思うけど、わたしはもう呼吸するかのようにこの台詞を放ってしまう。 2018年5月11日、空に向かってくちづけを送るヘチャンを見た。 動画:3:00〜 きっとだれかがRTしたんだろうけれど、もう何も当時のことは覚えていないのにとにかく衝撃だったことだけ、感覚として残っている。 これまで何人ものアイドルを推してきた。 NCTだってルーキーズの頃から好きなメンバーが居て、それま

    • 冬来りなば春遠からじ

      思えばわたしの心の隅っこはあの日からずっと冬だったのかもしれない。 SHINeeと共に巡り続けていたはずのわたしの季節は、永遠とも思えるほど長く終わりの見えない時間に足を踏み入れてしまったように思える。 それは、ジョンヒョンさんが憧れ続けた 暖かい冬 には程遠く、もっと仄暗くて心細くなるほど寒い6年間だった。 縁があって、6年振りにSHINeeの単独公演に入った。 結論から言えば泣いた。自分でも驚くほどにだばだばと。堰を切ったように涙が出た。 でも決して悲しく辛い涙では無

      • また巡ってきたわたしたちの季節

        季節が巡って、6度目の12月18日がやってきた。 今年は、この6年でいちばん暖かったような気がする。 そちらはどうですか? 6年でわたしを取り巻く環境は少しずつ変わっているけれど 今日という日付が変わる前に 部屋でひとり、貴方を想う習慣は変わること無く 人生の一部分として存在し続けている。 この1年で「やっぱりSHINeeって最高!」と思わせてくれる瞬間が何度もあって その度に存在したかもしれない未来に思い耽ってしまう。 貴方にとってこれはエゴなのかもしれないけれど正直

        • 冷たく澄んだ空に輝くひとつの星のはなし

          2022年12月18日の始まり。 わたしが居る場所には冷たい雨が降っていて、星は見えなかった。 5年前の今日はどうだっただろうか。 2017年12月18日の終わり。 その日、わたしが居た場所には雪が降っていた。 公式からの発表が出ても現実と向き合う勇気が無くて、涙も出なくて、鈍く痛む頭が重くて、いつもなら歩いて5分程度の道のりをやっとの思いで帰路を辿ったことばかり覚えている。 自分の足元ばかりが視界に広がっていて 空に星が浮かんでいたかどうかは、思い出せない。 日付

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