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ポスタライズと周囲のあれこれ

一日経つんだが、やっぱこれは記しておきたい。

昨日のトロント・ラプターズとミネソタ・ティンバーウルブズとの試合で渡邊雄太がド派手にやられた。

NBA(バスケ界?)のスラングの一つ、「Posterize(ポスタライズ)」されたのだ。
簡単に言うと、バスケで使う「ポスタライズ」とは「ポスター化する」という意味が元で、それが転じて「恥ずかしい思いをさせる」という意味の言葉。
どういうことかと言うと、「かっこいいオフェンス」と「それにやられるディフェンス」の二つが一緒に写ることで、オフェンスの格好良さが際立つ。
一方でディフェンスのやられっぷりも際立つ訳だが、それがポスターとして残ってしまい、なんなら後世まで残ってしまうので、とても恥ずかしい思いをする。そんな感じ。
何で「ピクチャライズ(写真に残る)」とは言わないの?なんて野暮な質問はやめてくれ。ほら、ポスターのが写真より大きくてより際立ちそうじゃん笑。
勿論これの逆もありえる訳で、「カッコいいディフェンス」と「それにやられるオフェンス」と言う構図もある。例えば、思い切りかまそうとしたダンクシュートを豪快にブロックで叩き落とす。みたいな。

とまぁ、ここまではちょっとした説明。
僕は、このポスタライズを受けて巻き起こった反応について思ったことがある。
主役は、ダンクを決めたアンソニー・エドワーズ。

渡邊雄太に関しては、擁護の声とともに批判の声もあった。それはいいんだ別に。いろんな考え方・見方があるからね。それに確かにこの試合の渡邊はシュートにいけそうな場面でいかなかったりとか消極的な面も含め、良いパフォーマンスではなかった。それでもディフェンスは良かったと思うけどね。一番カバーディフェンスもしてたと思うし。何よりポスタライズを恐れて守備を放棄する選手がいる中で、ブロックに飛んだ事は素晴らしいことだ。気持ちが入っていた。

あぁ、また脱線した。。
そう。問題はアンソニー・エドワーズに関して。個人的に、日本人が彼のことを批判したり小馬鹿にする反応が目立ったように感じた。
発端はとある米コメディアンのこんなツイート。
「こんな仕打ちを受けるなんて一体この男が何をしたって言うんだ。マジでバットマンだ・・・とんでもないぜ・・・アリーナに観客がいない状況で何故誰かの上からこんなダンクが決めれるんだ。このような憎悪を生むモチベーションは何なんだ。アンソニーはこの一発を決めるためにふくらはぎにもう2人の小人がいて同時にジャンプしなければならなかったんだな。このディフェンダーは今すぐリーグから放出されなければいけない。これを受けたら復活は無理だ。彼にとって悪夢だろうね。彼と彼の家族に祈りを捧げるよ。」訳はcata.さんから引用。
これに有名プレイヤーが面白おかしく反応したもんだから、一層加熱。
何故かアンソニー・エドワーズにまで矛先が向けられることになった。

「何がBLMだ」なんて反応もあった。
いやいやいや......同じ日本人がやられて悔しいのは分かるけどさ、全然そこ関係ないやん。確かにアジア人差別はあるけどさ、これに紐付けてこなくてもいいじゃん。それにこのツイート、差別的な表現も無いし。
因みに「放出されなければいけない」と言う言葉は「渡邊雄太がNBAレベルでは無い」と言う意味合いでは無く、恐らく2000年シドニーオリンピックでの一幕から来ている気がする。この大会ではオリンピック史上に残るポスタライズが生まれた。ヴィンス・カーターによる「人間越えダンク」。218cmの大男を飛び越えてのダンク。その時の被害者がフレデリック・ワイス。この年のドラフトでニューヨーク・ニックスに指名されNBAに足を踏み入れるはずだった男は、このダンクがきっかけでNBA挑戦を断念したと言われている。ある意味、自らをリーグから「放出」したのだ。その話から面白おかしく言い回したのだろう。
それにエドワーズ自身、ダンクをかました試合後、そのことについて何も語らなかったらしい。恐らく試合に負け、彼個人も最悪に近いパフォーマンスだったからだろう。そしてホームだったこともあり、居残りでシュート練習してから帰宅したという。彼はまだ一年目の19歳だ。

うーん、、思うことが多くて何を書いてるか分からなくなってなってきぞ。。汗
とにかく、言いたいことは二つ。
アンソニー・エドワーズがエグすぎた。
渡邊雄太はよく恐れず向かっていった。
この2人があってこそのプレイだった。
これは2人を讃えるべきであって、見当違いの批判をする所じゃあない。
以降、渡邊がアンソニー絶対ブロックするマンになっていることを期待しようじゃないか。

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