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映画「バイオレント・ナイト」「#マンホール」「イニシェリン島の精霊」のことなど、

2月×日
TOHOシネマズ新宿で「バイオレント・ナイト」(トミー・ウィルコラ監督)
つまんなかった。
つまんなかったけど、なにかちょっと間違えば傑作になるんじゃないか、っていう感触も。
本物のサンタクロースが、裕福な邸宅に押し入った強盗集団と対決する、というバイオレンスコメディ。
クリスマス/サンタがらみのくすぐりはけっこう面白かったし、もうちょっとテンポが良ければ・・・。
けっこう評判は良いみたいで、まあこの手の映画が好きな人にはこれでも充分!ということなのかもしれないが、もっと良くなると思うんだけどなあ・・・。

2月×日
初台のNTTインターコミュニケーションセンターというところで「8Kだから見えてくる ルーブル美術館 空間を超えた映像アート体験」
「ルーブル美術館の至宝、〈ミロのビーナス〉〈サモトラケのニケ〉〈モナ・リザ〉などの名作を、325インチLED8Kモニターで映し出し、極上の美術体験を提供します」とのこと。
上映時間は約20分。
予約制だが入場無料。

たしかに映像の鮮明さはすごい。
「新しい体験」と言っても大袈裟でないような感じ。
ただそれは「実際にルーブル美術館に行って本物を見ているよう」ではない。
なにかちょっと今までと違う見方を要求されているような感覚。面白い。

作品としては「サモトラケのニケ」が一番印象に残った。

2月×日
TOHOシネマズ日本橋で「#マンホール」(熊切和嘉監督)
不自然に思える描写が多くて乗り切れず。
不自然なのには理由があって・・・、みたいなのも当然あるんだけど、それがわかった上でやっぱり不自然だった。
主演男優はなかなかの熱演だったが・・・。

2月16日(木)
TOHOシネマズ新宿で「イニシェリン島の精霊」(マーティン・マクドナー監督)
「スリー・ビルボード」は評判が良かったのに見逃してしまったのでこの監督は初めて。
仲の良かった男二人が仲たがいするだけの話、と聞いて「なんのこっちゃ」と思ったのだが、本当にそういう話だった。
まず登場人物の配置が抜群に上手い。
主人公の妹、警察官とその息子、噂好きの商店の女、など、こういう役がこういう場所/場面にいる、というのが実に計算しつくされている感じ。
そこになんとなく演劇っぽさを感じた・・・きれいな風景、動物たち、燃える家、など舞台では不可能な場面が多いにもかかわらず。

観る人間によってかなり見方が変わる作品だな、と思う。
ふたりの男はちょっと年齢が離れていて、老人と言っていい年齢の男と中年の男。
ぼくは老人の方に共感を抱き、中年の方には同情を感じたのだけれども、もし自分が今より20歳若かったら、おそらく老人の方にこんなに共感を抱かなかっただろうし、中年の方にもこんなに同情を感じなかっただろう。

あと、ロバが可愛かった。

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