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映画「バカ塗りの娘」「MEGザ・モンスターズ2」のこと、など、

9月×日
ヒューマントラストシネマ渋谷で「バカ塗りの娘」(鶴岡慧子監督)
漆塗りの一種である「津軽塗」の職人である父親と、その仕事を継ごうとする娘の話。
オール弘前ロケとのこと。

話の展開も、セリフも、登場人物の配置も、どれも取ってつけたよう、というか頭で考えました、という感じで、「ちょっと上手くいきすぎなんじゃないの」とか、「ああ、そういうのをセリフで言わせちゃうんだ」とか色々頭の中で文句を言いながら見ていたのだが、観終わってから思い返すと、不思議と嫌味のないサラッとした印象が残った。

登場人物の設定や配置は取ってつけたようなのだが、それぞれの登場人物には血が通っているようにも思える。

いくつかの印象的なシーンあり。
漆塗りの手作業はアップで見せるが、それ以外は引きの画が多く、画面の中に人物の全身が入るようなロングショットに印象的なシーンが多かった。

× × × × × ×

「バカ塗りの娘」上映前の予告編で興味をひかれた映画が2本。

1本は「バーナデット ママは行方不明」
主演はケイト・ブランシェット。
監督はリチャード・リンクレーター。
とりあえず、この監督とこの主演俳優でコメディ、というのはちょっと期待したくなる。

もう1本は「クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル トラヴェリン・バンド」
1970年のロイヤル・アルバート・ホールでのライブを中心にしたドキュメンタリー。
CCR(クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル)は、いまでもYouTubeで良く曲を聴いたりしているわりと好きなバンド。
もちろん有名なバンドではあるのだけれど、日本ではそこまで知名度が高くないイメージだが・・・。

仕事や家の事情で、映画を観に行ける時間帯が限られているので、ああこれ観たいな、と思っても見られないことも多々ある。
この2本は、うまいこと観に行ければいいのだが・・・。

9月×日
新宿ピカデリーで「MEGザ・モンスターズ2」(ベン・ウィートリー監督)
予告編にもなっているが、冒頭のシーン、ティラノサウルスらしき恐竜が浜辺で、ほかの小さな恐竜を襲って食べているところに海から巨大なサメが現れてティラノサウルスを丸呑みする、というところはなかなかワクワクさせてくれるのだが・・・。

「そんなことしたら絶対に死ぬだろ」という場面でも主人公や主要登場人物は死なない、みたいなでたらめさを楽しめる場合もあるのだが、この映画ではちょっとシラケてしまったな。
低予算でちゃちだけど勢いだけはあるみたいなタイプの映画を、あえて潤沢な金をかけて作る、というあたりに面白味を感じられるかどうか、で評価が変わるのだろう。
自分は、そんだけ予算があるんだったらもっと工夫しろよ、と思ってしまった。

それはともかくとして、バカンスを楽しむ人々でにぎわうビーチが、突然阿鼻叫喚の地獄絵図みたいになる、という光景はいつ見ても良いものだな。

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