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ELLEGARDEN 2020 YouTube生配信 ライブレポ

2020年8月28日、ELLEGARDENのYouTube配信がありました。

ということについていずれは触れたいなあと思っていたのだけれど、なんというか、余韻というか、いろんなものがまだごちゃっとしていて頭の中がまとまってないのだけれどね。

綺麗な記事をとりあえず置いとこう。

さて、フルバンドでのライブなのか、アコースティックライブなのか、或いはトークライブなのかと予想を巡らしていたのだけれど、先日のMONOEYESでのビバラ!オンラインがあったので僕は個人的にアコースティックだろうなと思っていたら案の定、という感じだったね。

案の定、っていうとなんか期待外れみたいだけれど、なんというかどうしようもなくワクワクしていた自分がいたし「やっぱそうだよねー!」というのが正直な気持ちだった。で、細美さんやっぱり酒飲んでるし笑。そう思ってこっちも酒飲んでたけどね。抜かりはないぜ。

オープニングはBBQ Riot Song。このシチュエーションならこの曲が一番似合うだろうなあって思っていたのでここでも「やっぱそうだよねー!」

The Autumn Song(これも最高だったよね)を挟んでの虹、この曲が改めて10年の活動休止を経て持つ意味は細美さんが言っている通りかなり大きなものになってしまったけれど、虹が終わって泣いてる高橋さんを見て、ああ、エルレいいなあ。って(語彙力が足りない)。基本的にエルレのライブって、細美さんのMC主体で回ってたので、こんなふうにみんなの意見を聞いたり会話してるところをしみじみ見られるのも貴重な機会かもしれないよね。

スターフィッシュがホリエさんの曲だってのはいつだかどこかで聞いた気がするのだけれど、この件でトシローの話になるのがすごく面白かった。細美さんにとっては、いつだって救いになる人がそばにいてくれたと思うけれど、それはまた逆に細美さんだからこそ寄り添いたいと思える大切な仲間じゃないかと思うんだ。ナナイロエレクトリックツアーを見て余計にそう思った。

Make A Wishでは東日本大震災の時の経緯について改めて話してくれてた。この話は確か台湾かどっかでも言ってた気がしたけれど、改めてエルレのみんなでやりたいって言ってるのを聞いて、ああ、やっぱりそうなんだなあ。って。そんで入りのカウントでトチって「やってるー!笑」って。オールドファンなら幾度もこういうエルレの姿を見てきたんじゃないかな。だからこそ、この新しいアレンジへの取り組みへの新鮮さというか、この夜がスペシャルなものになる要素の一つになったと思う。

Salamanderへの流れで何を思ったかドラゴン花火が笑。思えば、昔っからツアーレポートではバカなことやってたよなあって(その話も後程していたけれど)、幾つになっても童心忘れずというか、この特別な夏の最後の思い出にはピッタリの演出だった気がする。どこまでいってもエルレは愉快で楽しいバンドなんだな。

しばらくMCが続いたけれど、ここではエルレの名付けの話について改めて。「ウブジェッツ」になりかけたって話は昔どっかで読んだんだけれど、正しくは「UB-Jets」だったんだね。しかも「Jets」が細美さんと高橋さんと高田さんだったという笑。いつかJets3人のライブも見てみたい。

Alternative PlansはEleven Fire Crackersツアーの韓国ですごいシンガロングになっていたのを覚えていたので、きっと向こうのファンに向けても歌ったんだろうなって。個人的に好きな曲でもあるけれど、何せウブさんのギターソロがシビレる。で、また細美さんトチる笑。出たー!笑

曲後のMCで土下座する細美さん。酒入ってるからかなーとか、いろいろ勘繰ってしまうのだけれど、ここで高田さんがお酒を要求。こっからまた昔話が。B-DASHなんてもはやいまのライブキッズたちは知らないだろう(オッサンマウントを取るつもりはないが)。ホルモンやB-DASHとのツアーでの思い出話が始まると、BOOTLEGやDOGGY BUGSのオフショットが蘇ってくる。当時はYouTubeがまだここまでメインストリームなツールじゃなかったから、夜な夜な誰かがアップしたそういう動画を漁っていたよね。よい子はやっちゃダメだけれど。

Marry Meが終わるとなんと貴重なウブさんと高田さんのトークタイム。これは珍しいぞ。ていうか、声小さすぎて何を言ってるかわからない。その後のテクニカルな話に関しては、昔はGIGSなんかで話していたような内容だった。ふとこの話を聞いて思い出したのが、某麦わらの海賊団がそれぞれ強くなって3年後に合流したっていうあのエピソード。No.13なんかにもあるように細美さんもかつてこの海賊団の話をブログかなんかでしていたので、多分意識している部分はあると思うんだ。確かにそうなんだよ。みんな上手くなってる。というか、休止前のライブはなんていうかすごくガチャガチャしていた(それが良さと思っていた時期もあった)けれど、いまのエルレはグループとしての音がすごく束になってる。松井常松さん以来のルート弾きは褒め言葉なんだろうか。

Space Sonicが終わると、曲がツアーに間に合わなかった話が。そうそうそうだったよね、って当時を思い出す。仕事だからちゃんと間に合わせることと、それによって失われたものがあるっていう話はどっかでTOSHI-LOWも言ってた気がするね。仕事としての音楽、歌いたいことをたっぷり時間をかけて書いた音楽、やっぱりそこに違いは生まれてくるのかもしれないし、だからこそどんなバンドも初期曲って良いよね。みたいな話があるのかもしれない。それはそれで聴き方の違いだろ?とも思うけどね。でも、エルレとしてもう一度やるよ!っていう所信表明みたいなものを聞いたときに「やったろうじゃねえか」って思ったよ。僕らにはそれを見届ける義務があるし、見届けないうちには死ねない。

からの雄一のアイドル事情。「キミノマワリですか」「オレノマワリ?」「え、ダレノマワリ?」この軽妙なトーク。細美さんが仮にアイドルにハマっちゃったら世界に対して申し訳ないっていうのが本日1番の高田さんのトークでしたね。「俺達はすごい不思議な立ち位置にいるけれど、(中略)胸を張って言えるよ。俺はここにきたくて頑張ったんだ。」この細美さんの言葉からは、かつてEleven Fire Crackerツアーでも言っていた、バンドが売れていって庶民的なことが当たり前じゃなくなっても、ペヤングソース焼きそばが好きなあの話を思い出す。ああこの人は変わっていないんだなと。

ジターバグが終わって最後のMCでは、猪苗代野外音楽堂の話と、締めの言葉。やっぱり細美さんらしいなあって思うのは、本当にいろんなことに気を遣ってんだなあっていうところ。行儀が良くなくても、不器用でも、この4人が揃う時間がやっぱり楽しいし、細美さんを見つめる高橋さんからは愛情を感じるし、言葉を交わさずともシンクロするウブさんと細美さんの信頼関係、高田さんは…イジられるのを覚悟して対応してるとこが昔からなんも変わってないよね。

お約束の金星はオリジナルに近いアレンジで、この曲を聴くたびに不器用でも、青臭くても、正直さがバカに思えても、それでも生きていくんだって思えたりする。

エンディングで抱き合った細美さんと高橋さんが印象的だったな。My Favorite Songがまた泣かせる。

細美さんも一貫して言っていたけれど、活動再開してからのエルレの空気感というか雰囲気ってどんなもんなんだろう?って思っていた古いファンも多いと思うんだ。きっと彼らのことだから、同窓会のように懐かしんでやるだけのバンドで再始動するつもりもないだろうし、かと言ってこれまでの活動からそれぞれのアイデンティティをぶつけて大きく舵を切るとも思わなかった。今回の配信が全てだとは思わないけれど、いまのエルレがどんな立ち位置にいるのかについては、ちょっとだけ知れた気がする。今後彼らが曲を作るのか、或いは既存の曲で最後まで走り切るのか、そんな未来はよくわからないけれど、どっちに転んでも「それはそういう世界線」なんだろうな、と思う。そして彼らがどこまで大きくなっても、本八幡の3rd stageから始まった幼馴染みのような4人だということに変わりはないと思うし、その4人がお互いをリスペクトし続けて半生以上を共にするなんて、そんな素敵な話はないじゃないか。

活動休止からそれぞれが自分のプロジェクトを持った時に、もうエルレとしての4人を見ることはできないんじゃないかと思ったし、あそこから僕の中でのエルレの時間は、正直なところこの配信を見るまで完全に停止していたような気がする。というか、この配信をもって改めて実感できた気がする。そこにどんな事情があっても外野からとやかく言うことでもないし、必死で彼らのそれぞれをリスペクトしようと思って聴いてきた(実際にいい曲がたくさんあることは認めているしね)。だけれど、どうしてもここだけはわかんなかったのが、エルレとしてやりたいのか、もうやりたくないのか。

個人が成長していく中で、やりたいプロジェクトが少しずつ別のベクトルになったり、テクニカルな部分でもっとステージを変えたいって思うのが自然なことだっていうのは自分が大人になっていく(と言うか、もうオッサンに差し掛かるような年齢になる)過程で気づくことなのかも知れないし、いまはそれがなんとなくわかるようになってきた。

だけれど、もう少しエモーショナルな部分でどういう立ち回りがあるのかなっていうのは意外と変わってなくてさ。そこは細美さんに言わせれば「昔は良かったってオッサンが言う」みたいな気持ちはわかるのよね。アグレッシブでありたいし、常にエポックな閃きが欲しいなと思う反面、譲っちゃいけない矜持だってあるし。そこは難しいなあって悩みながら生きていくのだけれど、今回のエルレの配信を見て改めて、彼らは成長することを否定していないし、むしろ前に進もうとしているっていうことを感じることができた気がする。

だからこそ、「日本全国てめえら全員奥歯ガタガタ言わしてやる」の細美さんの言葉にはやっぱり「おうやってやろうじゃねえかコノヤロー」だと思うんだ。そういう期待しか今現時点はないのだ。そんな気持ちになれたこの配信に、やっぱり感謝しかないんだ。

大変な状況だし、悩むことも、決断することも、それぞれあると思う。「それでも人生は一回ですからね。」この言葉に込められた意思を感じながら、明日ももうひと笑い、生きていこうじゃんか。

そしたらきっと出会える気がする。できれば小さいハコがいいよね。

「こんばんはELLEGARDENです!」




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