【Best of 2016 - Yuichi Kumagai's Top 10 Songs】
新譜よりも旧譜を、もっと言えば音楽よりもAMラジオの報道番組を聴くことに時間を費やした1年。別れも多かったが、目立たないところで新たな才能は次々と出てきており、裾野はさらに広がっている。
アルバム単位で新譜を聴くことがあまりなかったので、10曲のリストに(一応、収録アルバムも併記)。ここ数年フォーク系やシンガー・ソングライターにより傾倒。ドラムや電化したギターはなくても、声と最小限の楽器だけで充分だと感じることが多い。いつものABC順。
Alden, Patterson & Dashwood "Call Me Home"『Call Me Home』(AP&D)
イングランド東部の3人組、デビュー作からタイトル曲を。ギターと歌に寄り添うドブロ、フィドルも効果的。
Case/Lang/Veirs "Atomic Number"『Case/Lang/Veirs』(Anti-)
それぞれ充実した活動を積み重ねてきた3人が、新たに集結し作ったアルバム。冒頭の曲も、声が重なる瞬間が素晴らしい。
Kris Drever "When We Roll In The Morning"『If Wishes Were Horses』(Reveal)
実力ある歌い手だと思ったら、Lauの一員でもあった。声に説得力がある。
Mark Erelli "Look Up"『For a Song』(Mark Erelli)
この人ももっと注目されてしかるべきソングライター。アメリカはボストンを拠点に、今までに7枚のアルバムを作ってきている。
Sierra Hull "Weighted Mind"『Weighted Mind』(Rounder)
10代前半でレコード契約したという早熟の才媛。この3作目で初めて聴いたが、演奏はもちろん曲も良い。これからさらに活躍の場を広げるだろう。
Parker Millsap "Heaven Sent"『The Very Last Day』(Oklahoma)
アメリカはオクラホマ育ちの自作自演型、2作目。力の入った歌に表現力あり。
Jackie Oates & Megan Henwood "Setting Of The Sun"『Wings』(Dharma)
女性歌手2人が組んだ5曲入りのミニアルバム。ピアノが印象に残るこの曲を聴いてもらいたかったが、リンクが見つけられないので、実質的なタイトル曲を。
Ruth Theodore "Man Of The Land"『Cactacus』(Aveline)
この人が一番面白いと思ったが、最も共感されないだろうなとも予想できる。とにかく個性的。これもリンクなくアルバム冒頭の曲で。
Trio Dhoore "Gepetto / Pinokkio"『Momentum』(Studio Trad)
器楽曲中心の優れたグループにも数多く出会った。その中からも一つ。ベルギーの3兄弟によるぴったり息の合った演奏。
Chris Wood "So Much To Defend"『So Much To Defend』(R.U.F.)
この人も非常に説得力のある歌手で、英国フォーク界を背負うぐらいの実力派だと思う。歌詞を読み解くとより理解が進むかもしれないが、じっくりと聴きたい音楽。
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