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インド滞在記 #2(2004年~2005年)

2004年10月6日

インドへ来て、もう1ヶ月程経ってしまいました。ほんと月日の経つのは早いものです。いまさら1ヶ月前のことを書くのもなんですが、ムンバイで一泊したあと、デカンエアラインという国内線でゴアへ来ました。飛行機なのに全席自由席で、最大乗員人数もせいぜい20人という、少々不安にさせられる小型プロペラ機でしたが、無事到着してくれたのでよしとしよう。

ゴアでは、叔父さん(私の母の妹の旦那)の家でホームステイさせてもらいつつ、彼らが経営する会社で trainee (要は研修生)として働かせてもらっています。

こちらゴアは、まだ雨季から抜け出していないみたいで、今(10月)でも雨降りの日があったりします。停電もしょっちゅう起きる(これは雨季・乾期関係無いし、ゴアだけではなくインド全体)ので、車載用のバッテリーが大量にオフィスや自宅の脇に積み上げられていたり、停電してもPC等の電化製品がぶっこわれないような特殊な電源中継機器(停電発生時も、いくばくかの延命をしてくれる)が用意されていたりします。しょっちゅう起こるので、現地の人々は、停電ありきで生活しています。

「あっ・・・、またか。今日は多めだな。ま、しょうがないよね。」

という感覚で共生(共存)しています。こういう状況に遭遇すると、日本では、いかに整備されたインフラが当たり前のもの、当然のもの、として認識されているかに気づくとともに、「感情というものが、”当たり前”という無意識な認識の過多によって、いかにネガティブに遷移しやすくされているか」や「需要と供給」の仕組みを実体験として学ぶことができています。

話は変わりますが、国際免許を取ってきたので、こっち(ゴア)でもバイクや車を移動手段としていますが、先日ポリスメーンに止められてしまいました。ヘルメットもかぶっているし、スピード超過や信号無視等の違反は何もしていないのに「なぜ?」と戸惑ったのですが、何やら免許証とバイクの書類を見せろとのこと。もちろん免許証は携帯していたのですが、車両書類は携帯していなかった(自分のバイクじゃないし…)ら

「免許証を預かるから、書類を持って来い!!」

と、どやされました。

(日本でしか取れない)国際免許証をインドで他人に預けるなんて、なんて恐ろしいことを・・・、ってか免許書不携帯でバイクに乗って書類持ってくるのはOKなのかよ?

という、素朴な感情や疑問に襲われながらも、急いで取ってきたのですが、結局罰金も払わされました…。ほかに捕まっていたのも外国人が多く、どうやら旅行者はコップの懐を暖めるいいカモにされているみたいです。通常はボラれる(警察から!!)みたいですが、不幸中の幸いで私は現地ゴア人の法律学校を卒業した人と知りあいだったため、その人を連れていったら正規の値段(罰金)でOKとなりました。

現地人曰く、

警察ともめると余計面倒になるから(不本意でも、ツイてなかったと思って)払っておくほうがいい

「ゴア(インド)は役人や警官がヤクザみたいなことをしており、参ったもんだ」

という状況みたいで、罰金の額は(日本人にしたら、たしかに)大したことないのですが、それ以来、その強権力というか、法の番人が無法状態というディストピア感に、少々コップ恐怖症です。

日本も、戦時中なんかはこんな感じだったのかなぁ、などと思いを馳せたのでした。(まぁ、警察ともめると面倒、とか、役人がヤクザみたい、は今の日本でも十分当てはまるのかもしれませんが・・・)

(つづく)

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