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国の「審議のまとめ」にパブリックコメントしてみませんか?

お久しぶりです。
前回の投稿から半年経ってしまいました…。なかなかnote書く時間が確保できず、、、
でも最近、学校現場や教育委員会の方々とお会いする機会が多いのですが、「note読んでます」「更新待ってます」と仰ってくれる方がとても多く、また少しずつでも発信してみようかと思い始めました。

復帰1回目は何を書こうかな、と考え、ちょっと前に報道やSNSでも話題になった
「令和の日本型学校教育」を担う質の高い教師の確保のための環境整備に関する総合的な方策について(審議のまとめ)」
について書いてみたいと思います。

※パブリックコメントメーカーを触ってみたいだけ、という方は最初からこちらに飛んじゃってくださいー


ネタが古い?いやいやパブコメ始まったところ

この審議まとめは、文部科学省の特別部会で2024年5月13日に公表されています。
教職調整額を4%から10%以上に、などが大きく報道されましたし

NHKが「"定額働かせ放題"の枠組みは維持」と報道し、それに対して文部科学省が文書で文書で表明、といった流れもあり、大きく議論が広がりました。

でも盛り上がったのは約1か月前。あーだこーだ議論の波は過ぎ去った感あり、今さら書くことあるのか。

いやいや、一昨日からパブコメ始まってます。

パブリックコメントとは?

パブリックコメントは、誰もが「審議まとめ」に対し、公的に意見を言える場です。
でも、そもそもパブリックコメントって何でしたっけ?以下がその説明。

パブリック・コメントは、国の行政機関が政令や省令等を定めようとする際に、事前に、広く一般から意見を募り、その意見を考慮することにより、行政運営の公正さの確保と透明性の向上を図り、国民の権利利益の保護に役立てることを目的としています。

パブリック・コメント制度について | e-Govパブリック・コメント

つまりは国や自治体が、ルールや方向性を定める際に、広く一般から意見を聞く制度です。
誰もが、国がまとめた方向性について、公式にあーだこーだ言える機会。

今回の審議まとめについては、私も報道やSNS、飲み会の場でも「一定の成果」「これでは全く変わらない」「そこじゃないんだよ」などなど、様々な意見を見て・耳にしました。
教育新聞の教員向けのアンケートも以下みたいな状況。

【教員×投票】中教審特別部会の「審議のまとめ」 期待した内容?

「お上は分かっていない」という気持ちを持っている人は多いと思います。
が、そうであれば公式な場で声をあげてみるのはどうか。勿論、このまとめの良い面を強調する意見を寄せるのも良いと思います。

つまりは今までは、有識者や国のターン。ここからが一般、我々のターンのはず。これを逃すってことはずっと偉い人のターンとも言えるので。

パブコメのやり方

では、パブリックコメントってどうやってやるのか。
やり方は結構シンプルで、以下のMicrosoft Formsで意見を書き込むだけ。

こんな感じの項目です。勿論、匿名でもOK。

「審議のまとめ」のどの章への意見かを選び、コメントを記載する感じ。どの章でもなく全般的な意見であれば「全般に対して」も選択可能。
しっかり書こうと思うと(そして相手に意図を明確に伝えようと思うと)、事前に審議まとめの原文をしっかり読んでおく必要があり、それはそれで大変(57ページもあるし)。
全部読む暇ないよ、という方は審議まとめ【概要】もあるのでそちらでも。

問題意識はあるが意見を意見まとめるのは難しい、、という方向けの「パブコメメーカー」

とはいえ、問題意識はあるけど、国がまとめた難しい文書への意見をまとめるのなんて難しい、って人もいるのじゃないかと思います。
そもそも、審議まとめは過去経緯や知識モリモリのハイコンテクストな文書。しっかり理解して意見をまとめるのは、一般人には無理ゲー感あります。

なので、あなたの問題意識を投げつけるだけで、意見書をつくってくれる仕組みをつくりました。題して

「パブコメメーカー」(ダサい)

パブコメメーカーの使い方

パブコメメーカーの使い方は簡単です。
※ChatGPTのアカウントが必要です。無料のアカウントでOKです。

「「令和の日本型学校教育」を担う質の高い教師の確保のための環境整備に関する総合的な方策(タイトル長いよ)」に関連して、あなたの思うところを投げつけるだけ。
やってみるとこんな感じ(右が自分のテキストです)。

切り取っちゃっているので具体的な内容は以下で
https://chatgpt.com/share/2daaabfb-3773-4149-aa64-b797cfddebd7

先生がやるべきではない無駄な仕事が多い。
国や教育委員会からのアンケートが多い。同じようなことを違う方法で何回も聞いてくるし。あと、教室の照明の交換って先生の仕事じゃないだろ。

家庭内の教育関係者の証言

初期提示の選択肢を選びつつ、家庭内の教育関係者の証言(聞いたのはもっとマイルドだったけど、本音っぽい感じに改ざん)を書いてみました。ちゃんとパブコメのフォームに則り、どの章に該当する提言なのかも記載してくれる。偉い。
勿論、あくまでAIがつくったものなので「コレジャナイ感」あると思いますので、叩き台や参考にしてご自身の意見をまとめてもらえると嬉しいです!

思いある方は是非、これを踏み台にしてパブコメやってみましょう!

なんでパブコメメーカーつくったの?

理由は、審議まとめの最後のページです。

「令和の日本型学校教育」を担う 質の高い教師の確保のための環境整備に関する 総合的な方策について (審議のまとめ)

教育に関わる全ての関係者が自分事として、社会全体で学校や教師を支えていくことが必要である。
(中略)
この「審議のまとめ」の内容を広く社会にわかりやすく情報発信する必要が ある。
(中略)
現在及び未来の「全ての子供たちへのより良い教育の実現」のために、改めて、国民の皆様からの御理 解と御支援を心からお願いしたい。

いや、マジでそう思います。
以前「先生の働き方改革。鍵は文科省や教育委員会ではなく、ハチドリのひとしずく。」でも書きましたが、この件はお上=国の問題ではなく、社会として、教育に関わる全ての関係者=全ての人が自分事として考えるべき課題のはず。

そして地味で知られていないな営みですが、パブリックコメントは国の方向性について、誰もが公的に意見を言える場です。
この後も、文部科学省やとりまとめに関連した有識者が、視察に言ったり意見交換したり、現場や一般の意見を聞く機会はあるかもです。
が、それは「誰もが」ではなく、その場に居合わせた方になるでしょう。
公的に意見を確実に伝えられる場は、このパブリックコメントだけかもしれません。

学校が民主的な社会の基礎をつくる場であるなら、学校に関する合意形成も民主的であるべき。
そうであれば、このパブコメの場はしっかりと周知するべきですし、もっと一般に理解され、率直な意見を伝えやすい場であるべき。
審議まとめを理解し、肩ひじ張った「パブリックコメント」をつくるのは、多分一般的には難しい。なので、デジタルで敷居を下げて、皆さんの意見が多く届くようにできないか、と思ってつくってみました。

個人的にはもう少し抽象度高い合意形成もしたい

とまあ、いきなりシリアスモードになっちゃいましたが、この手の手続きは知られていないうえに、行政文書なので難しく、敷居も高いのがいつも気になっていました。
人と人が誤解なく分かりあえる社会を目指したいので、ニュータイプへの革新が今はまだ難しいなら、一旦はデジタルでなんとかしていきたい限りです。

ちなみに個人的には、小川正人先生の以下の記事がとても考えさせられました。

有料記事かもなので、最後まで見られないかもですが、政府内部で意見の一部相違のがある、というコメントが出ています。そのうえで、部分的にはまとめの内容に関し、方向性に混乱がある、と。

社会全体での議論であるならば、この抽象度の議論をやっておいた方が良いのでは、と個人的には感じています。

  • 学校の役割・機能は広いままか、狭くするべきか。

  • 先生の役割・機能は広いままか、狭くするべきか。

右上の①が現実的な運用が不可能になっているなか、②、③、④のどこに着地させるべきなのか。
それぞれにグラデーションや観点の違いもあると思いますが、教員定数や処遇改善などの議論も、この辺りの社会的な合意形成(コンセンサス)が得られないと、結果として「いざ運用」という段で理解が得られにくくなり、うまくいかないのでは、と想像しちゃっています。

皆さんは①~④のどれ派ですか?

私は「各々の業務での明確な線引きが曖昧でウェットでも、マルチにやれるならそっちの方が勝ち筋」という仮説があるので④派だったりします。
この辺り、多分、それぞれで意見違うのだろうな、と。皆さんの意見も聞いてみたいですし、この抽象度の議論もしておかないといけないように感じています。

おわりに

ということで、久しぶりにnote書いてみました。
久しぶりに書いたら、つらつら書いて2時間もかかってしまいました。パブコメメーカーつくるのに1時間くらいかかったので、正味3時間ぐらい。
うーむ、何度か書いて慣れて、もっと早くアウトプットできるようにせねば。

毎週は無理かもですが、改めて発信を継続してみたいと思っています。
ではまたー。

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