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「まなびをとめないプロジェクト」の裏話

今週後半はコロナウイルスに振り回された感じなので、仕返しとばかりにコロナビールを飲み始めました。風評被害っぽいので応援も兼ねて。

また、ディズニー閉園もそうですが、遊ぶ場所も限られているようなので、少し早いですがエア花見。いやー、弘前公園は綺麗ですね(遠い目)。

まなびをとめないプロジェクト

今週後半は以下の「まなびをとめないプロジェクト」の対応に時間をかけていました。新型コロナウイルスで休校中の学校に対し、NTT Comと賛同いだいた10社(版元をいれると14社)のコンテンツを5月31日まで無償で提供する取り組みです。

反響も大きく、学校や教育委員会からの問合せ・申込もあります。以下のように記事にも取り上げて頂きました。

今回は軽くこの裏話などなどをさせていただきます。

本当は3月に行う予定だった

2月26日に北海道が全校休校処置を決断するなどの報道がありました。
今後も広がる可能性があるので、ほぼ思いつきのレベルでその日に「万が一休校になった学校の学習継続を無償で支援できないか」とまなびポケットでデジタル教材・ツールを提供してくださっているコンテンツ事業者に依頼していました。その時の回答期限は2月28日。3月になったら賛同してくれた事業者と一緒に発表しようかな、と。
(ちなみに依頼をしてからすぐに「やりましょう」という会社が多くいて、びっくりしつつとても嬉しかった)

そんな最中、2月27日に政府が全国の学校に対して休校要請の報道が。施策の是非はともかく、いきなり明日が最終登校日になる学校がある、ということで相当びっくりしました。

その日は諸々あって21時過ぎまで缶詰状態だったので、帰宅したのは22時。Facebookとか見てもこの話題で持ちきりで、23時くらいから社内外のメンバ入っているチャットシステムで対応策の議論を開始。途中からZoomでの会議になりました。
この状況だと、明日の早い時間に無償提供施策を発表しないと、施策をやっても各学校に届くことがなくなってしまう。各社の協力依頼の状況をとりまとめて、明日の早い時間で発表できるように準備をせねば(徹夜か...。)、という感じになっていました。

午前0時過ぎてから教育委員会の方から連絡が

Zoomで議論中に、Facebookのメッセンジャーでとある教育委員会の方から連絡が。明日が最終登校日になる公算が高く、ICTを活用して学習継続する方法はないか、というかなり切羽詰まったご連絡でした。

この方も、聞いている限りではそういう指示があったわけではなく、ご自身の意思でどうにかしなければと動いている感じ
公務員や官僚はとかく叩かれることも多いですが、めっちゃ頑張っている人も本当に多いです。
この方の熱意にも背中を押され、絶対28日の13時には各社の意見もとりまとめて発表するぞ、と決めました。午前中の時間をこれに集中させるために、明日やろうとしていた仕事を夜通しで仕上げたり、とかやってました。

悔しい思いをする人たち。ぐぬぅ。

ほぼ思いつきで始めた施策ですが、まなびポケットのメンバは「それはやるべきだと思っていた」という感じで、かなり前向き。
色々リスクもあるのですが、責任者も即断でGoを出してくれたので(いつもこんな感じで迷惑をかけています。すみません m(_ _)m)、28日午前も一気に前に進めることができました。

一方で、当初は参加表明していた1社の方から13時の発表からは外れる旨の連絡も。社内の幹部からGoが出なかった(反対という訳ではないが要確認などが残る感じ)、との連絡でした。
担当の方は、自社もこういった施策で何かできないか、とかなり精力的に動いていたようですが、結果としては断念することに。
このタイミングで無償提供することが良いとも限らず、各社それぞれの判断があるのは当たり前(そうだとしても、思いはそれほど変わらないはずです)。ただ、一番現場に近い方の判断が優先されないのはなんとも切ない。

また、昨晩0時過ぎにご連絡いただいた教育委員会の方も、午前中に一緒に運用フローを考えたりしていたのですが、結果、責任者のGoが出なかったことで、28日時点では断念されることに。
夜中2時まで会話をして、朝早くからかけずり回っていらっしゃった感じでしたので、相当心労が溜まっている感じでした。なんか本当にこっちまで悔しい気持ちになりました。くそう。

なにかアクションを起こすときも、表面に現る部分はごくわずかで、そこまでの色んなあがきがあります
でもそれらは無駄なことではなく、次に繋がるものだと信じています。少なくとも自分は、悔しい思いをした方々にも本当に背中を押されました。

そんなこんなで13時に発表。

会社としてのニュースリリースだと間に合わないので、まなびポケットのWEBに掲載する形で公表(なんかいつも色々と裏道を通っている感じ)。
あとはSNSの力で広げることに。その後、NTT Comの広報も全面支援をしてくれて、大きく情報伝達が広げることができました。

めでたしめでたし。


というわけではないですよね...。

実態はほぼ何も解決していない

我々が無償提供の施策を発表すれば、子供たちの学習活動を支えられるかというと、全くそうではないです。
まなびポケットをご利用できるようにして、それを使ってもらって始めて、価値が出始めてきます。発表してやっとスタートライン。

それこそ、今、この瞬間(2/29 20:22)にも、とある中核市の教育委員会の方から、自分のスマホに進め方の問合せがありました。彼らは土日なく、夜も頑張って調整しています。本当に頭が下がります。

さらに言えば、無償提供施策に奔走した身で言うと馬鹿らしくなりますが、極論では学習の継続より、子供たちの居場所づくりの問題の方が重く、仕事を休まざるを得ない保護者の方、特に非正規の方の賃金の話などの方がずっと重大だと思っています。
勿論、この瞬間でお電話してくださった教育委員会の方の活動に意味がないとは露程も思わないです。自分がやれることがないか、歯を食いしばって活動される方々は本当に尊敬します。
でもそれぐらい大きな問題が山積しているのだと思います。今も、学校に残って様々な調整を行っている先生方もいるはずです。
なんかコロナビールでエア花見とか書いていて、申し訳なくなってきました...。でもこっからまだエンドレスで作業があるから、コロナビールもこの記事もある意味で一時休憩です(苦笑)

反省すべきこと多数。でも癒される話も。

まなびポケットとしても、反省すべきことが多数あります。
システムの制約で、学校単位の申込が前提となっていて、ライトにクラス単位での活用スタートが難しい。
申込から利用開始までも完全自動化ができておらず、大量の依頼にどうやって対応するのか、一部のフローを例外的に対処する方針にするなど、サービスとしての改善点もたくさん見つかっています。

また、まずは無償提供するために奔走していたので、提供されてどう使うかを共有できていませんでした
先ほどの0時に連絡くださった教育委員会の方も、この辺りで内部調整で詰まったのかも。ぐぅ、もしそうなら本当に悔しい...。

そんななかで今朝、まなびポケットやeboardschoolTaktを使って休校時の対応策を始めました、というnoteをeboardの中村さんから教えてもらいました。

もう本当にすごい。この記事が長くて飽きた人は、こっちだけでも読んで欲しい。

福島県楢葉町は元々、まなびポケットが導入されていました。一方で、この記事を読むと今まではあまり活用されていなかった様子(なんかすみません...。)。
でもこの急展開から知恵を絞って、eboardやschooltakt、連携するまなびポケットの活用を検討し、試し始めてくださっています
もう、我々が作るマニュアルとかより100倍分かりやすくてリアル。
松本先生、NTT Comに転職しましょう。

でも、本当に嬉しかったです。そして反省を深めました。
もっと地に足をつけないとダメだと。なんだかんだ「まなびをとめないプロジェクト」で知名度あげたい(そうしたらミルクボーイの内海さんのオカンが名前を忘れることはなくなるだろう)、って気持ちが優先して、この辺りが抜けていたのだと。猛省っす。
結局、最後は現場の先生や支援員の方々、児童生徒に支えられることになってしまう。恩は義をもって返す、それが人としての理です
サービスを良くすることで恩を良くするよう頑張ります。

ちなみにあまりの嬉しさに松本先生のnoteにコメントを書いたら、自分の過去記事を読んでくださり、アンサー的な記事まで。

会ったことないですが、もう惚れてしまいそうです。

おわりに

書いていて大分時間が経ってしまったので、裏話的なものはこれぐらいにして、終わりたいと思います。

自分ごとになりますが、今回の件の副産物としてNTTの良さも再確認しました。
外からの批判もそれなりに多いNTT、自分も内にいるからこそマズイ面も見えて憤ることもありますが、社会的な危機になると肝が据わって動いてくれる人が多い。
3.11のときに、歯を食いしばって粘って仕事していた人たちを思い出しました。
社会インフラの会社というDNAが影響しているんですかね。
まだまだ辞めないで頑張ろう、と思いました(笑)

以上となります。
来週はまた大きな発表を予定しているので、そのときに記事を書けたらと思います。

そして妻と娘はディズニー閉園に対抗して、YouTubeでディズニーのショーを検索して見始めています。
娘曰く「これぞデズニー(ドヤ顔)」とのこと。

知らんがな。やってられまへんわ。
ではまた。

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