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「本づくり」ここだけの話

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テーマは「編集者の本音」。読者や著者の方にわざわざ伝えるほどではない。けれど、じつは大切にしていることを書きました。参考になるかもしれませんし、ならないかもしれません。
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編集者の本音ーー編集者の「大丈夫です!」はどこまで当てになるか?

8月6日配本で担当の書籍が発売になります。 中山祐次郎さんの「医者の本音」というタイトルの新書です。 タイトルにあるように、外科医である中山先生が、普段患者に伝えることのない「本音」を包み隠さず書くよ、治療や薬のことはもちろん、金、女、死…包み隠さず明かしますよ。 と、そんな本です。 実は本書はタイトルで少しもめました。 「医者の本音」では、まるで著者である中山先生が医者を代表して、最大公約数の「本音」をぶちまけるような見え方をしてしまう。そうではなくて、あくまで本

編集者の本音② 持ち込み企画に、なぜ冷たいのか?

本を出したい。 そんなご相談だったり、企画提案を受けることがあります。 知人のプロデューサーさんの紹介や、出版パーティー(あまりいきません…)や飲み会で知り合った方から後日、改めてというパターンもありますし、突然「あの本の奥付をみまして…」と手紙をしたためてくださる方など、出会いはさまざまです。 「なぜ編集者は持ち込み企画に冷たいのか?」 と銘打ってみたわけですが、「いや、そもそも冷たくはないかも」と一方で思う自分もいます。編集者はつねにあたらしいネタを探していますし