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障害者の企業で働くサテライト型の農業タイプって何!?前編(障害児のお母さんを情報武装:ちゅう)

障害児子育て応援隊長のちゅうです。(元株式会社ゼネラルパートナーズ、障がい者総合研究所の所長・・・子育て以外の方が詳しいような・・・。)

前回の記事、「障害者専門人材系サービスカオスマップ(を日本で初めて作ってみた:ちゅう)」で障害者が一般企業で働く種類も大きくわけると3つにわかれます。という話をしました。

そこを深掘っていく事で、あなた(お母さん、お父さん)が一般就労=企業で働くといっても「型」が分かれているんだなぁ、それなら我が子にはこんな働き方をしてもらいたいなぁと思いを巡らせていただける状況を作るのが私の(勝手な)ゴールです。もちろんお子さん自身がこの記事を見ていただき参考にしていただくのも大歓迎です。それではお付き合いくださいませ。

前回前々回とで障害者の企業で働くは「3つ」にわかれ、一般型、特例子会社型、サテライト型があるという話をしました。


更にサテライト型は事務タイプと農業タイプがあり、今回は説明の最後となった農業タイプです。まずはサテライト型の復習から。

サテライト型って何?衛星??

サテライト型は、企業が障害者雇用をコンサルティングしているコンサルティング会社に、障害者採用・労務管理を(ほぼ全部)まるっとコサンルティングフィーを支払う事でアウトソースして、主に本社や事務所とは別の場所で障害者に業務をになってもらう仕組みです。

農業タイプは本業とは全く違う業務(農業)を行うことで、企業としては法定雇用率を達成させようというのが目的になっています。

ここ五年くらいで急激に勢いを増している印象で、民間企業が続々と参入し事業拡大してます。

例えば株式会社エスプールプラスさんの「ワークハピネス農園」がそうです。千葉県、愛知県、埼玉県で合計18か所あり、1700人ぐらいの障害者が働いているので1農園あたり100人いかないぐらいの方が働いてます。ちなみにエスプールさんは元々人材系ビジネスの会社なので、そのノウハウをつかって、事業多角化の1つとして障害者雇用に参入してきてます。別の機会に話しますが、障害者雇用に関する事業を行っている法人群には、①福祉、②ソーシャルベンチャー、③人材系、④医療があって、その中の③です。③で他に例をあげると人材サービスの最大手の1つであるパーソルさん(ウッチャンナンチャンのうっちゃんが日本の人事部長とCMをやってたり。深田恭子さんふんするデューダ子が大人の転職相談と銘打って転職サービスDODAのCMもされてますよね。テンプスタッフもそうです。)のパーソルチャレンジさんもそうですね。

エスプールプラスさんは、障害者の企業で働くの3タイプあると説明していた中の「特例子会社型」の設立もコンサルしてます。これは障害者雇用支援のコンサルティングをしている会社ではよくある水平的サービス拡張の1つです。障害者雇用支援をしている企業以外でも自社で特例子会社を立ち上げたノウハウを使って、それを外販するというケースも見られます。

人事制度を作った経験のある人事経験者が、独立や副業で他社の人事制度を設計するようなことをイメージいただけるといいかなと。ちなみに私も人事制度設計経験が何度かありますので、もし人事制度をつくりたい考えている障害福祉関係の方や障害のある子のお母さん、お父さんがいらっしゃればお声がけ下さいませ。お力になれるかもしれません。

話が大分それましたが、ファーマーズマーケットさんも農業タイプのサテライトやってます。

さて、エスプールさんのリンク先の法人向けサービスメリット訴求の文章を引用すると

「現在のご利用企業は、機器や製薬といったメーカー、証券、IT、小売・卸売のアパレルや飲食業、各種サービス、ホテル・旅行等々 業種業界の偏りはなく、会社規模も従業員数が60名規模の中小企業から、数万人の日本の基幹産業を支える大手メーカーまで、多岐に渡っています。」

とありこのタイプを利用する企業の非常に多くが農業は本業と違うことがわかります。

雇用される障害者にとってのメリットは後述しますがしっかりとあります。一方企業に目を向けると法定雇用率達成をするという以外について、農業タイプで障害者雇用をやるのって本当にそれでいいんでしたっけ?という気がします。

CSRや社員の福利厚生といった、場合によってはとってつけたような建前を含めた理由付けをしてスタートを切っており、お金をコンサルティング会社に払って法定雇用率獲得できるから、あとは知らない。雇用している障害者についても全部コンサルティング会社よろしく。という残念な心持ちの会社も一部あるんじゃないかなと。

そういった心持ちで農業タイプで障害者を雇用してる法人に対しては、いくら法定雇用率守ってるといっても私はあまり前向きになれないです。そんな金さえ払えばいいでしょという企業に我が子にはいってもらいたいという親御さんは少ないと思います(そう思いますよね?そこのお母さん、お父さんと同意を求めてみる(笑))無理がなくその企業がやるべき理由もあって、その企業が戦力として障害のある我が子を雇用しているというのであればもちろん大賛成です。

例えば山の上ホテルさんの例は良いなって思います。

「現在、ホテルのレストランで障がい者が作った野菜を提供しています。(小松菜・ほうれん草・青梗菜・青ネギ・カブ・トマトなど…)

農園から野菜が送られてくると、各キッチンから野菜を取りに来ます。野菜の出来が良いので素材を生かしたメニューで使っています。

プロから見ても、ほうれん草・小松菜・ルッコラなどは非常においしいです。特にルッコラは個性があり胡麻の風味がして香ばしさもありとても良い仕上がりです。お客様からも「美味しい」「味が濃いね」と野菜の感想を頂くことがあり、こちらとしても嬉しくなります。

また障がい者従業員は仕事が非常に丁寧。野菜も1つ1つ、きっちり袋詰めされて届きます。社内で使うのだから箱に入れてもってきてくれれば良いのに、と思ってしまう程です。

野菜の美味しさからも障がい者の方の仕事の真面目さが感じられ、障がい者雇用と農業はとても相性が良いと感じました。」

引用:https://plus.spool.co.jp/lp/

これは、お母さん、お父さん、山の上ホテルさんでランチ食べにいくしかないですね(笑)

農業×障害者(特に知的障害者、精神障害者)の雇用にはメリットが多くあることがわかっています。国も農福連携といって推進しようとしてます。これは知的障害者や精神障害者が農業で仕事をするということと相性が良いという側面と農業の担い手不足の解消という側面でwin-winになれるという背景があります。

農林水産省のサイトにも農福連携がしっかりと書いてあります。

私の出身である、ゼネラルパートナーズも就労継続支援A型でしいたけをつくっているのですが、そこでは主に精神障害のある社員が活躍しています。農林水産省も見学に来るほど、シイタケも抜群においしく、また障害関係なく皆がいきいきと働いています。「アスタネキッチン」というシールが貼られている「しいたけ」があったら是非お手にとってみてください。私もなんども食べてますが、厳選した質の良い菌床をつかって、さらに社員皆が一丸となって手塩にかけ愛情込めて育てているので、めちゃくちゃ美味しいですよ。埼玉を中心に、千葉、東京のスーパーや百貨店でも取り扱っていただけているはずです。

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引用:http://www.generalpartners.co.jp/downloads/gp_20160325-astane.pdf

ちなみにアスタネには、障害者雇用が広まることや障害者自身の自分らしい日々、農作物収穫、これらの明日(アス)つながる種(タネ)をまこう。という意味が込められています。

お母さん、お父さん今日は鍋にして「しいたけ」どうでしょう?(笑)


次回は農園で働くことを障害者自身の視点でみるとどんな塩梅なのかお伝えします!毎週かならず(きっと?たぶん?)一回以上は記事かいてますので、また毎週の楽しみや子育ての息抜きにして頂けると嬉しいです。

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