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ペースメーカーオッサン

※いい子にはお勧めできないエッセイです。

今日の仕事帰りの電車の中のことである。

優先席が空いていたので、座ってスマホを出したら、となりに座っているオッサンが、『おれはここにペースメーカーが入ってるんだ。携帯の電源を切れ!』と胸を指さして大声で言った。
シンボルマークは見当たらなかったが、『すみません!』と大きな声で謝って立ち上がり、私はそそくさとドアの近くへ行って、WEB勤務表に勤務内容を入力した。

最近はこんな横柄な障がい者には会わなかったし、良識の有る方はシンボルマークをつけてくれるようになったから、すっかり油断していた。

【優先席】が出来たばかりの頃は横柄な障がい者や高齢者がかなりいて、傍で見ていても自分が言われても、ずいぶん嫌な思いをしたものだ。

(フン!!!!エッラソウニシヤガッテ!!!!)

むかついたので、イジメられているかのように、わざと大げさにオドオドして謝罪をした。

私も年金をもらう年齢になってからは、優先席の必要そうな人が見当たらない時は当たり前のように優先席に座るようになったが、他人に何か頼む時はもう少し優しく話しかけているつもりだ。
耳順をおぼえてからは他人に対してかなり優しくなったと、自分では思っていたが、今日久々にむかついたので、他人のふり見て我がふり直さねばと、つくづく思った。

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