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物理部無線班という部活

物理が好きで、幼い頃からレゴやトミカで遊んだ息子は、当然文化祭で訪れた「物理部無線班」に入部した。

物理と名が付くのだから、当然文化部だと皆思うだろうが、現在はどうなっているかわからないが、少なくとも息子が卒業した2010年までは、かなりの体育会系だった。
まずは、遅刻や欠席をすると、【アニ】と呼ばれるマイナス点をいただき、そのマイナスを消す為に、鉄棒の懸垂や階段の駆け上りが課せられる。
昼休みは校庭に出て、部員全員で輪になってバレーボールをする。
毎日やっていると結構上達するらしく、バレーボール部の部員が足りない時は駆り出されたりしたらしい。
新入部員の合宿(最初の壁❔)は、歓迎という名の重い荷物を背負っての30キロの遠ハイと暗闇鍋らしい。
お腹を壊す奴、遠ハイに堪えられずに挫折して帰る奴、毎日の厳しい教えに耐えられず、50人位いた新入部員が、中2になる頃には10人残っていればいい方だったかも。
そして、高校進学時に物理部無線班の心得を教え込まれる(最後の壁❔)こととなり、先輩が右と言ったら右に従わなければならない(封建的❔)教えを叩きこまれるらしい。
自由にのびのびと育った我が家のひとり息子は、その教えに従うことが出来ずに高校進学と同時に退部したが、無線の免許を取得し、部品探しでアキバの店員さんたちと顔見知りとなり、趣味のパソコンいじりではいらなくなった部品を譲ってもらったりして、ずいぶんお世話になっていた。
息子にとっての中学校生活は物無に始まり物無に終わったが、当初はジャンクショップ巡りだったアキバ通いが、「ジョジョ」をしっかり読み込んだ頃には、いつの間にか「虎の穴」や「コミケ」に通い出し、高校を卒業する頃には完璧なアニメファンになっていた。


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