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映画愛の旅 2023年の邦画3選

こんにちわ、クリエイティブ部の栗本です。

前々回に映画館のお話をさせていただきましたが、今回は2023年観た映画の中でオススメの3本を紹介させていただきたいと思います。
映画の記事といえば藤井くんの出番なのですがワタシも多分負けないくらい映画愛がゴザイマシテ・・・

早速参りましょうか。
先ずは1本目!

リバー、流れないでよ

監督:山口淳太 出演:藤谷理子、永野宗典 他 脚本:上田誠
公式サイト https://www.europe-kikaku.com/river/

映画「サマータイムマシーン・ブルース」やアニメーション作品「四畳半神話大系」で知られる演劇集団「ヨーロッパ企画」の上田誠さんが脚本を手がけたコメディ映画です。
キャストもヨーロッパ企画の俳優さんで固められ(皆さんキャラが立ってます)、他に本上まなみさん、久保史緒里さんなどが出演されています。

ストーリーは冬の京都貴船に実在する老舗旅館「ふじや」を舞台になぜか時間が“2分だけ”ループする中で旅館の人やそこに泊まる人々の翻弄される姿を描いているコメディ映画です。

まずお話が面白いです。最初はループすることの混乱で右往左往している人々が観ていて面白い。
さらに実際にある旅館の構造をうまく利用して撮影されていてドタバタ感が一層増しています。
そこから解決に向けて奮闘する姿が描かれておりみんなを応援する気持ちで観てしまいます。
そこに淡いラブストーリーも絡んできてちょっとほっこりしたり。
主題歌もくるりが使われておりこちらも良い曲です。

こちらの作品はU-NEXTやAmazon Prime Videoでも配信もされており
Bru-ray&DVDも発売されています。
購入して何度か観たのですがテンポが良く何度も楽しめる映画です。

2本目は

アンダーカレント

監督:今泉力哉 出演:真木よう子、井浦新、リリー・フランキー、永山瑛太 他 脚本:澤井香織、今泉力哉
公式サイト https://undercurrent-movie.com/

こちらは私が大好きな監督(ニワカですが)今泉力哉さんが手がける、オススメしないわけがない映画です。
今作は4回観に行ってしまいました。
近作では稲垣吾郎さんが主演の「窓辺にて」、下北沢を舞台にそこに住む若者たちを描いた「街の上で」、有村架純主演のNetflix作品「ちひろさん」などがあります。(どれもオススメです)

こちらは豊田徹也さんの同名コミックを原作としています。
映画化の発表があって即行で原作を購入し映画を観たのですが、とても原作のストーリーを再現しつつ、うまくオリジナルな部分もうまく加えていて、原作へのリスペクトを感じました。
映画化にあたり今泉監督は何度も豊田さん本人と打ち合わせをしたそうです。

突然夫が失踪した銭湯の女主人とそこに銭湯で働きたいと現れた寡黙な男。
ひょんなことから雇った探偵の報告から夫の色々な事実が判明して・・・
何気ない日常を描きながら人の機微を描いた映画です。

今泉監督の映画の中ではシリアスな映画ですがその中でコメディリリーフを務めるのが色々なドラマで印象的な演技を見せる探偵役のリリー・フランキーさん。初登場時の演技で笑ってしまいました。
探偵が主人公に投げかける「人をわかるってどういうことですか?」というセリフは映画を見た後もとても考えさせられました。
劇伴を細野晴臣さんが担当されていて、主人公の心の揺らぎを印象的な音楽で表現されているのも良かったです。

こちらの作品はU-NEXTで配信、3月にBru-ray&DVDが発売になります。えぇもちろんポチりました。

そして最後の3本目はめっちゃシリアスな映画を。

ほかげ

脚本・監督:塚本晋也 出演:趣里、塚尾桜雅、河野宏紀、森山未來 他
公式サイト https://hokage-movie.com/

デビュー作「鉄男」から数々の映画を作りながら個性的な俳優としても活躍する塚本監督(シン・仮面ライダーにも出演されてました)の
「野火」「斬」その流れを汲んだ終戦後を舞台に戦争への不安を描いた作品です。終戦後の闇市にある半焼けになった居酒屋に住む女。そこに転がり込む戦争孤児と復員兵の奇妙な同居生活。
安息の日々を送り始めたかに思われたのですが・・・
朝ドラの役とは正反対の絶望の中の女を演じる趣里さん他、この作品はとにかく俳優さんの「目」の演技に圧倒されます!
特に戦争孤児役の塚尾桜雅さんが良いです。
立川のシネマシティに舞台挨拶に塚本監督や主要キャストの皆さんと来られたのですが(趣里さんはいらっしゃいませんでした。残念!)
そこでの受け答えとキラキラした目がとても印象的でした。
後半森山未來さん演じる謎の男と戦争孤児が軸になり物語は進行するのですが謎の男の哀しみを印象的に演じられています。
戦場を描いていないのに戦争の怖さ、戦後生き残った普通の人々の終わらない「戦争」を感じさせる良い映画でした。

こちらは現在も上映されている映画館があります。東京では渋谷のユーロスペースで上映中です(2024年2月3日現在)。
できればもう一回観たい!

さて駆け足ながら紹介させてもらいましたが、いかがだったでしょうか。
おすすめする映画のジャンルはバラバラですがどれも良い映画です。※個人の感想です
なるべく内容を語りすぎないように書かせていただきましたがこう、観たものや聴いたものを言語化するのは難しいですね。
書いても書いても何か伝え切れてないのではないかとモヤモヤしております。藤井くんすげーな。

2024年もすでに2ヶ月が過ぎようとしており、何本か映画を見たのですが、今のところ邦画では蓮佛美沙子さんと伊藤万理華さんの好演が光る「女優は泣かない」、香港の消えゆくネオン職人を描いた香港映画「燈火(ネオン)は消えず」、世界観と俳優の演技力にやられてしまった「哀れなるもの」とすでに何本か良かった映画に出会いました。
今年は何本の良い映画に出会えるでしょうか。それではまた機会があればワタシの映画愛をダダ漏れさせていただければと思います。

ではまた。

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