フォント「森と湖の丸明朝」を作ってみた
はじめまして、Typingart & Co. の中井といいます。普段は電車の運転士、たまにデザインの仕事とか、フォント制作もしています。
先日、和文フォント「森と湖の丸明朝」をリリースしました。今回はこのフォントのプロモーションも兼ねて、制作プロセスを書いていこうと思います。
コンセプト
子ども向け、コーヒースタンド、純喫茶、アウトドア、山小屋、雑貨屋、パン屋、北国の自然、森、湖。ワードを挙げるとキリがないんですが、ウェイトがあって肉太の丸っこいひらがなやカタカナ、それに似合う漢字を作ってみたいと、前から思っていました。ひらがなと漢字にはコントラストをつけて、組んだときにデコボコとリズムが生まれるのも楽しそうだったり。
とりあえず Illustrator で作った最初のイメージです。ロゴタイプっぽいですね。
制作
漢字の制作字数は、教育漢字1,026文字と決めていました。漢字を含めた和文フォントは初めてでしたし、制作期間が長いと、モチベーションやクオリティを保てず、飽きてしまいそうで。何より本文としての使用は考えていないフォントなので、教育漢字とひらがなカタカナのみで当初のコンセプトを十分に満たせると考えていました。
朝ラッシュの運転が終わったあと、近くのカフェでこつこつ字数を稼いでいました。上のイメージは偏や旁、とめ、はね、はらいなど一部のパーツです。パーツ分けして、それらを組み合わせて文字を構成していくんですが、やっぱり微調整が必要になります。なかなかルーチン化が出来ず、最後の一文字まで試行錯誤でした。
最初のイメージよりフォントっぽい。
ひらがなも少し変えてみました。
文字組みをしてバランスを調整していきます。
制作をしない時期もあったので、完成まで1年半かかりました。
ダウンロード販売
フォントデータは、stores.jpでダウンロード販売をしています。 フォント購入のハードルが少しでも下がればなぁと、安価にしました。お試し版もありますので、ぜひぜひ気軽にご利用ください。
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