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自分の幸せは自分で決めるということ。

生まれた瞬間から食べるものに制限を受けてきました。

卵、牛乳、小麦、そば、大豆、、、、。

中学校入学のタイミングで経口負荷試験を経て大半のアレルギーを克服したものの、社会人になって再び小麦アレルギーを発症。

大人になってからの再発の場合、特にそれが小麦の場合、食物アレルギーは完治することはとても難しいそうな。

私の場合は夏に症状が出やすく、それ以外でも運動で体温が上がるとダメ。

そして経口でなく飛沫の吸引摂取の方が重篤な症状になる可能性が高い。

小麦アレルギー再発の診断から数年間はどうにかしてこれまでの食生活に近い生活ができないか?と一心にもがき続けました。

パンを米粉で作ってみる。

お好み焼きを米粉で作ってみる。

このお菓子は自分で作れないかな??

頑張ればそれなりに近いものが作れるものもあります。

私が小さい頃に比べ、対応食品・食材もたくさん。

ただ、自分なりに工夫して作ったものでも、配合する材料によっては逆に体調を悪くする場合もあります。

私の場合はサイリウムハスク。

グルテン過敏症や小麦アレルギーの人、または低糖質のパンを作りたい人が小麦グルテンのかわりに使う食品添加物で、オオバコという植物から作られます。

私はこれを食べるとてきめんに体調が悪くなります。

結局、成形パンを作ることを諦めました。

ロールパンやピタパン、大好きな味わい深いハードパンよ、さようなら。

あぁ悔しい、と思いながら自分なりの粉の配合を掴んで、米粉をベースにしながらもモチモチしすぎない軽い口あたりの食パンを作れるようになりました。

毎日の朝ごはんはこの食パンとヨーグルトとコーヒー。

もしくは直火型ワッフルメーカーで作るグルテンフリーのワッフル。

(これも自分なりに材料の配合を研究したレシピ)

こんな感じで、結構自分なりに食べたいものを食べてます。

外食や買い食いは元々あまりしませんでしたが、せっかくの食事でやれ原材料はなんだやれこの添加物はあんまり良くないぞ、と探ることに疲れて、自然とやめました。

コロナ禍によるステイホームがそれをさらに加速。

友達が外食の時に店選びを気遣ってくれたり、仕事関係で仕方なく参加した会食で他の人が食べているメニューをちょっと羨ましいなと思いながら見ていたり。そういうこともグッと減りました。

食事のお誘いを断ったり、自分の体質について説明する機会が減るのはとっても楽だった。

ちょっと気を抜きすぎたかもしれません。

人との会話の端々で、

「私パンが好きだから小麦アレルギーだったら生きていけない!」

「だって米粉で作らないとダメじゃん」

みたいな言葉が耳につくようになりました。

ちなみに1つめは会社で配られたおやつを断った時に当時隣の席だった同僚の発言、2つめは家族からです。

1つ目はまあ笑顔で流してやんよ。クソが。

2つめが辛かった。

晩ご飯の後、まだ何か少し食べたいなというくらいの時の発言で、相手は「一緒に食べれる方がいいよね」という考えでの発言でしたが、私は「しょうがないじゃん合わせないと体調困るでしょ」に聞こえた。

別に私はお腹いっぱいだったし、レシピを調べているメニューは私は食べたことのない、食べることを想像したこともないメニューだったから。

その夜は散々わんわんと泣いて、翌日もその翌日も会話したくないくらい落ち込んだ。

悲しかったのは結局この人も「かわいそう」と思っていると感じたから。

まぁ確かに食に制限がない人からしたら私はかわいそうなんでしょうね。

確かにいただいたものを食べられない時の申し訳ないお断りとか、外食の時にお店を制限させてしまうことだとかありますよ。

でも私好きでそういうことしてるんじゃないんですよ。

でもいくら代替食品があっても制限のある外食に協力的な人が身近にいても、結局ホンモノが食べられないのは事実で、そのしんどさや苦しさからは逃れられない。

「米粉で作ったらいいじゃん!」も、もうしんどいんだよ。

頑張ってもホンモノにならないんだってば。もう挑戦の後の落胆と喪失感を味わいたくないし、諦めて楽になりたい。

代替食品を開発したりレシピを公開してくれる人たちを本当に尊敬はするけど、私の人生のウェイトの大半を自分のアレルギー対策に置くのはなんか違う。当たり前に皆が自分の体質や困難に打ち勝とうと頑張る人たちだけじゃないんだよ。

結局3日ほどずっと引きずって、やっと過ぎたことと思えるようになりました。

すごく辛かったけど、自分の大事なこと・幸せと思うことは自分で決めて揺るがないものだと思えるようになろう、と思った。

私はね、人生に制限のあるかわいそうなひとなんかじゃないんだよ。

私は自分の体と心をどう作り上げるか主体的に決めて、取り組める。

私は自分の選択肢の中から納得のできる食材・調理法を取捨選択できるし、それで美味しく満足な食生活を送っている。

挑戦しない、選択しない自由が私にはある。

そうやって自分を自分で愛して幸せにしようと思います。

ちなみに今晩はごまをたっぷり混ぜた食パンを焼きます。

明日の朝にしっかりトーストをして、最高の朝ごはんにします。




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