【唐突なお願い】

専門学校に入って 2ヶ月程経ったある日

隣の席の女の子が突然、

ねぇ ちょっと恥ずかしいお願いがあるんだけど 笑わないで聞いてくれる⁉

って 真剣な表情でボクに話しかけてきた。



クラスの男は、自分も含めたった4人 

後は全て女子。


休み時間の教室の中は 大人になる直前の女の子達が発する

たわいのない でも興奮したような話し声で充満していた。


「うん」 としか答えようのないフリに 彼女は続けて、

わたし、まだ男の人との経験がないの 1回限りの割り切ってくれる  危なくない人紹介してくれないかな⁉

少しふっくらとした頬っぺたに 育ちの良さそうな

でも、影も見られる面持ちの 彼女から発せられた

意表をつく言葉に戸惑うボク

あなたなら信用できそうだし 丁度良い感じの友達がいそうだから!


なるほど・・・!!

女の子から頼りにされて断れる男なんていない。

ボクはフル回転で 自分の交遊関係のある人間の中から

希望に合う人物を検索した。


真っ先に 一番仲の良い人物が思い浮かんだが、

あまり自分に近い人物だと 何かあった時に友情関係が

破綻するのは避けたいと考え 却下。


そして再検索・・・

おっ 丁度良さげなヤツがいたっ!


取得して間もない免許で、買ったばかりの車を走らせている

仲間の内のひとり、

顔は中クラスで 彼女と別れたばかり 女の子の扱いは優しく

経験もそこそこ ボクとの距離もそこそこ。


その日の夜、早速 その〈丁度いい男〉に電話して 

半ば強引に了承させた。


次の日、彼女に報告  

彼女からの条件は、

①余分なデートとかはなしでホテルに直行

②行為は優しく、マニアックなプレイはなし

③ゴムをちゃんと付けて行為に及ぶこと


それを 〈丁度いい男〉に伝えて

後は本人どうしに任せた。


それからは、コチラからその話しはせず

彼女の方も その話題には触れずに

普通に学校生活を送っていた。


それから半月後の土曜日の夜、〈丁度いい男〉から電話があった。


話の内容は

今日、彼女と昼過ぎに会って、彼女の希望通りホテルに直行 部屋でビールを飲みながら少し雑談 軽くキスをして セオリー通りの愛撫を始め 彼女が少し濡れてきたところで じゃあそろそろ挿入しようかという時に 彼女は拒むような仕草を見せた為 やっぱりやめておこうか⁉ と訊いたら 彼女が泣き出して しばらくの間なだめた後、服を着せて 家に送って来た

という事だった。


休み明けの月曜日、彼女は学校に現れなかった。


そしてそのまま姿を見せないまま学校を退学していった。


〈丁度いい男〉からの話しか聞いていないので

ホントの経緯は解らないけど

彼の言う事に多少脚色はあったとしても

それほど違ってはいないと信じてる



彼女はホントは何を求めていたんだろう?



その当時からだいぶ日は経っているけど

ふとしたときに 彼女と その時の事を

思い出す。


その時期だけが、彼女にとって 一時的に不安定なときで

その後は安定した精神状態で 幸せを感じられる生活を

過ごせている事を望む。




《あとがき》

最初はこの話し〈つぶやき〉で収まる長さで書くつもりだったんだけど

いざ〈つぶやき〉で書き始めると 収まりそうになく

〈テキスト〉で書き直し。

でも、こんなに長くなるとは思ってなかった

自分の〈note 〉記事の中ではダントツの長さになってしまった

他の記事では幾つかの話しは 2回に分けて書いたりしてるけど

この話しは途中で区切る事ができなかった


長文、お付き合いいただきましてありがとうございました_(._.)_








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