言葉あそび、おもしろい。/2020.6.3
いつもすばらしいオタク長文を書かれてる、ななしさん(@crystal7letter)がこんなことをつぶやいてた。
ご機嫌ですねえ。
この曲を知らない方のために簡単にさらうと、
水樹奈々さんが作詞作曲を手掛けた
水樹奈々『POP MASTER』。
底抜けに明るくて元気がでる曲で、ライブでもスーパー盛り上がる。是非聴いてほしい。
問題の箇所は、サビの太字部分の解釈だ。
夢に恋して Yes!POP MASTER
カンペキな虹にDiving Diving Diving
無敵の笑顔で
不可能な程燃えるでしょ?Are you OK?
どこにもない未来創り出すよ(今すぐ)一緒に
この曲のいちばんのパンチライン
「不可能な程燃えるでしょ?」
読んでみていかがでしょう?
「不可能であるほど燃える」か「不可能なくらい燃える」どちらの解釈でしたか?
わたしは初めて聴いたときからずっと「であるほど」だった。
ななしさんは「なくらい」だったらしく、こっちは今日まで全く気づきもしなかった。
前述のとおり、作詞は水樹奈々さん。
奈々さんが作詞を手掛ける作品の中に、特有の当て字”奈々語”が登場する。歌唱の際には-○○-の部分を発音する。
この曲中も、涙はー流れ星ー、空ーblueー、Startー旅立ちーと読ませてる。
漢字に英語当てちゃってんじゃん!と思われるかもしれないが、そこがこの”奈々語”の醍醐味なんですよ。
歌を聴いたときと歌詞を読んだ時で、それぞれ意味を持たせるための表現方法だそう。
ななしさんのツイートを受けて「不可能な程燃えるでしょう?」は、そんな奈々語的な使い方をしてるのではないかと仮説が立った。
しかし奈々語は囲われてわかりやすくされてるし、確かめる術はいまや本人に聞く以外に残されてないので、横に置いといて。
この奈々語、おもしろいんですよ。
だいたい宇宙ーそらーで未来や希望ーあすー。
明るいものばかりかと思ったら、elietはードールー。
『Bring it on!』は曲調に合わせて、ちょっと尖ったルビのふり方だからいちばん好きかもしれない。
ふつうの掛詞は言葉の意味を共有して成り立つが、この表現方法は、ふたつの言葉を水樹奈々の感性で共存させてるから面白い。
言葉にどんな印象を持ってるかという手掛かりから、
創作者のパーソナリティーを感じ取れる。
奈々さんの表現方法だが、他のアーティストが同じ文脈で同じ言葉でルビをふったとしたら、個性を読み解くだけで、おもしろい発見があるんじゃないかと思う。
ファンの方が奈々語をまとめた一覧を作っているのでよかったらぜひ読んでみてください。
おしまい。
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