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さあさあお立合い、『日向坂で会いましょう』でモノマネをするよ

※6月6日:一部情報に誤りがあったため文章を修正いたしました。

今回も『日向坂で会いましょう』おもしろかったですね。

テレビの芸能人をみて羨ましいと思う瞬間が2つある。ひとつはドッキリ。大人が本気でこしらえた大がかりな装置で熱湯に落とされたり爆破させられたりされてみたい。

もうひとつはモノマネだ。される側。学生同士がしょうもなくじゃれるレベルなどではなく、演芸の世界に生きる芸達者が自分の特徴を生き映したモノマネはどんな姿形をしてるのだろう。もしわたしがモノマネされる側だとしたらコロッケさん系譜のお笑い系がいいな。

いろんな話を見聞きした限りでは、ドッキリやモノマネを被った人間からすると芸能界に入った実感を得られるイベントのようで、売れ始めたタレントやアイドルが仕掛けられたことを喜んでいるのを見かける。かくいう日向坂46も数年前にドッキリにかけられていた。

さて今回は佐々木久美30歳お祝い企画の余興で行ったモノマネコーナーを増量した【細かすぎて伝わらない日向坂46モノマネGP!】を開催した。徹頭徹尾モノマネのみで構成された非常にシンプルで、順々に芸を披露していくのみの企画構成は『日向坂で会いましょう』にしては珍しいのではないだろうか。

細かすぎて伝わらないモノマネは年1回、いや2回やってほしいくらいおもしろいかったもはや多くを語る必要もあるまい見ればわかる見たいものが見れた!という充足感に満ちている。あと、誰か清水理央には最優秀助演女優賞を贈呈してくれ

「30歳を祝う『日向坂で会いましょう』が写す実像と、虚像と理想像と」より

あらかじめ申し上げると、モノマネのみという企画の性質ゆえに今回は特筆した感想はない日向坂メンバー同士でモノマネをして、めちゃくちゃおもしろかった。これに尽きる。なのでここからは気が付いたことを二、三書き連ねて今回のひなあいnoteとする。よろしければお付き合いいただければとおもいます。

なんといっても今回は宮地すみれの存在感が番組を支配していた野原しんのすけか、ドラえもんか、宮地すみれか。アイドルがテレビで披露するモノマネのスターターキットみたいに、皆がこぞって宮地すみれのモノマネをした。果たして彼女たちは宮地すみれのモノマネをしたのか、それともモノマネさせられたのか。モノマネの媒体をおい越して宮地すみれが出現するため、ツッコんでいる若林もなぜかヤジを宮地すみれ本人に飛ばしていたのはおもしろい現象だなと思った。

宮地すみれが跋扈するひなあいモノマネ界で堅実に特徴を捉えつづけていたのは髙橋未来虹だった。誇張や過剰を足すことなく披露した彼女のモノマネはじつに実直で真面目だった。ゆえに春日が「芸じゃん」と評したとおり、特徴を捉えるという一点において芸が完成されていた。変化で笑わせるのではなく、形態模写がもつ「似てるからおもしろい」をみごとに体現していた。

似てるからおもしろいモノマネにおいてその再現力がモノをいうのだが、藤嶌果歩は平岡海月を演技していた。モノマネという体裁上、特徴をデフォルメしたパッケージを実演しがちになるのだが、平岡海月が誰かとしゃべっていた或る時間をそのまま再現する演技をしてみせた。身振り手振りや目くばせなどの細かな表現には安心感があって、会話のテンポを寄せてるから声色を寄せずとも本人を匂わせられる。彼女の演技力にはおどろいた。

ひとつだけ個人的に改善の余地があるとおもったのが、この企画タイトルが「細かすぎて」を冠していることだ。『乃木坂工事中』で同様の企画が行われるときは「内輪モノマネ」と題している。当番組MCのオードリーは本家「細かすぎて」とは関係が希薄である(過去に若林が出演したくらいか)のでそこまで”細かすぎる”必要性をあまり感じない。だとするならばセットも4期生もロケに行ったそっくり館キサラに近づけて、「そっくり館ヒナタ」みたいにもじったほうがこの番組のオリジナリティが出るとわたしは思う。この指摘は細かすぎるだろうか

第2回目となる【細かすぎて伝わらない日向坂46モノマネGP!】は宮地すみれ以外の新ネタを用意する抜かりなさをみせた前回優勝者の渡辺莉奈の優勝で幕を下ろした。芸を披露するのみのシンプルな企画を見れて良かった。たとえばかくし芸大会とか、そういう発展があったら『日向坂で会いましょう』はさらにバラエティ豊かになっていくのだろうとおもえた。

おしまい。

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