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三ヶ島幸助プロの退会と複雑な最高位戦の問題

最高位戦・A2リーグに所属していた三ヶ島幸助プロが4月19日付で最高位戦に退会届を提出。これが受理され、最高位戦を退会する運びとなった。

三ヶ島プロについてご存じの方がどれほどいるか定かではないが、最高位戦の試合後の発言で話題に上がっていた人物である。具体的な内容としては、放送対局の試合後のインタビューにて最高位戦の試合規定について不満を漏らしたことで問題となった。

その規定というのは特に見せ牌に関するルール。見せ牌というのは山などの牌を崩してしまい、対局者に牌を見せてしまうこと。もちろん本来知らないはずの情報が見えてしまうわけだから、競技的に問題のある行為である。ただ人間である以上避けにくいことでもあり、例えばMリーグでは1枚の見せ牌はノーペナルティで試合続行などやや緩くなっている。

これを最高位戦では見せ牌1枚で注意を与え、同半荘内で2回目の見せ牌があった場合には5pt(=5000点)の個人成績をマイナスとするルールになっている。三ヶ島プロはこのルールによって集中力が削がれると明言し、このルールによって試合時間がより長くなってしまっている点も問題であると述べた。

その後の流れについては上記のポストのリンク先にて書かれているが、三ヶ島プロは厳重注意および誓約書の提出の処分となったものの、誓約書の内容が不十分であり最高位戦は再提出を求めたが、三ヶ島プロは退会を選択した。

さて事件のあらましとしてはこんなところか。今回の事件はそもそも問題が絡まっており、それが話をややこしくしている。「三ヶ島プロが発言したこと」と「発言した内容」についてはそれぞれ別の問題なのだ。それらを分解して考えてみよう。

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