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すうちゃんとつうちゃんの今日の会話 〜新興宗教2世〜



すうちゃん:病院の手術室で働く看護師。

つうちゃん:病院の救急で働いてる看護師。



つう:最近星の子っていう小説を読んだんだよね

すう:へーどんな話?

つう:新興宗教の信者の両親を持つ子供の話

すう:めちゃくちゃ面白そう〜

つう:めっちゃ面白かった普通に読んでほしい、ネタバレしたくないから何も教えないけど

すう:その新興宗教2世で思い出したんだけどさ〜

つう:うん

すう:友達の女の子が彼氏と結婚の話になった時にさ〜、向こうの両親に会いにいったらいわゆるそういう宗教に入信してるっていうカミングアウトされたらしいんだよね〜

つう:うわあ(嫌そうな顔)

すう:それで結婚したらその女の子も一緒に入信してほしいって言われたらしくて、その結婚の話破談になったんだって〜

つう:結婚後にカミングアウトしないだけまだ良心を感じるけどめちゃくちゃ嫌だなそれ

すう:でさ〜その彼氏さん自体は2世なわけよ

つう:ウンウン

すう:自分の意思でその宗教が良いと思って入信するならまだ想像できるけど、生まれた時からその宗教を信じることが当たり前なのってどんな感じなのかな〜と思ってさ〜

つう:あ〜うちらは別に特定の宗教とかないもんね

すう:そうそう

つう:そういう感じのことさっき言った小説読んだ時にめっちゃ考えたわ

すう:ネタバレ?

つう:ちげーよ。なんかさ、両親の立場だったら”入信”っていう行為をしてるから”出信”(?)みたいな反対の行動が成り立つじゃん、でも子供は生まれた時から宗教があるわけで”入信”ていう儀式をしてないから”出信”っていう選択肢はないのかなと思って

すう:あ〜多分もう宗教がアイデンティティの一部になってるよね〜

つう:そうそう、うちらでいう”日本人である”みたいな感じ

すう:あ〜〜〜(あ〜〜〜の顔)

つう:だからさ、新興宗教2世の人にとって宗教やめるっていうのはさ、今日から日本人やめてインドでインド人として生きるみたいなことなんかなって

すう:それは揺らぐわ〜自我

つう:ね、今まで生きてきた歴史何?って感じだよ

すう:いや〜今日から右手でご飯を食べて、左手でうんこを拭いてくださいって言われても無理だな〜

つう:抵抗感しかない

すう:インドに行っても良いけど行かなくても良いよっていう感じなら普通に行かないもんね〜、だってインド人も右手でご飯を食べて左手をうんこを拭くのに理由なんかないもん、ただそういうものっていうだけのものをわざわざ受け入れたりしないわ〜

つう:インドに憧れてそうする人がいるのも分かるけど全員じゃないしね

すう:メリットも理由もなかったら生き方変えられないよね〜

つう:海外留学してた時さ、多少は向こうの文化に順応はするんだけどたまに味噌汁飲んだり日本人と日本語で話したりした時の安心感すごかったんだよ。なんか2世の”出信”ってさ、味噌汁飲むことも日本語使うことも二度とできないみたいなそんなイメージ

すう:うわ、辛い……無理……

つう:味噌汁はアッラーだったってことね

すう:味噌汁はアッラーだったのか〜


この日は二人でイタリアンを食べて帰りました


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