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しおりの本質的な機能をバカ正直に「見える化」してみた 活字ブックマーカー『読了』の話
「山下、次はミヒャエル・エンデを読んでみ」
小学校の頃、図書室で本を借りて読むのが好きだった。
もともとは漫画ばかり読んでいたのだけど、小学校高学年になってくると活字の本にも手をつけ始めた。
週に一度の読書の授業で、おもしろそうな本を探してうろうろしていた私にいろんな本をおすすめしてくれたのが担任の先生だった。
2分間の冒険やゲド戦記。
先生の紹介してくれる本は、少し影もありながらも、見たことのない世界の扉を開いてくれるので、いつも楽しみだった。
そんな先生が特に推してくれたのがミヒャエル・エンデの書いた本たち。
モモ、ジムボタンの冒険、あまりの濃厚さに未だに読むたび発見がある作品達に心踊らせたことは未だに胸の奥で暖かい思い出になっている。
そして、辿り着いたのが「果てしない物語」
国語の辞書のような太さと重さにドキドキしながら手にとったことは忘れない。
なんせ「589ページ」あるものだから、借りて持って帰るのにも存在感が半端ない。
それでも「はてしない物語」は、この本を原作にしたネバーエンディングストーリーという映画も、金曜ロードショーでよく目にしていたので、とっつきやすいのかなと期待していた。(特に映画のテーマ曲は、エレクトーン教室の発表会でも演奏したぐらい馴染み深かったし好きだった)
しかしながら、「はてしない物語」の主人公であるバスチアンは、映画版と違って肥満体型やX脚でいじめを受けていて…という結構暗いところからはじまり、更にはそのコンプレックスも描かれながら進行するストーリーに、辛さすら感じてしまった。
それでもなんとか読みすすめて、最後まで読み終えた喜びと読み終えてしまった寂しさはいまでも代えがたい経験となっている。
そんなことを思い出しながら今回企画した「しおり」がある。
それが活字ブックマーカー「読了」だ。
奈良県のエーヨンさんが手掛ける活字ブックマーカーは有名なので、他の漢字でご覧になられた方も多いと思う。
実はこの活字ブックマーカーは、100個から好きな漢字で作ってくださるという話を知り合いの本屋さんと話していて盛り上がり、どうせなら一緒に販売しようよと半分ずつ費用を負担して作ったのが今回の「読了」ブックマーカーとなる。
本を読んでいると時折心が折れそうになる時がある。
それは、内容による理由だけでなく、仕事の忙しさであったり、体調によるものだったり、様々な理由がある。
すいすい読めるときもあれば、前述のはてしない物語のように「読み応え」のある本というのは、時に体力や精神力をも削られながら向き合う日々を必要とする。
そんなときには「ここまで私は読んだぜ」と自らを褒めるように読了ブックマーカーを挟んでほしい。
自分で自分を褒めるような感覚で、ああここまで読んだんだなあという当たり前な現状をこのうえなくハッキリと見える化してくれる。
また、本を読み終わったことをSNSでアップする人は多くて、簡単に検索してきたら1ヶ月に10万回以上の「読了」ツイートがひっかかった。
それは、本の感想にかける文字数がツイッターの文字制限である140文字の中でできる限り必要としないように選ばれた言葉だからというのが実際の所だと思う。
本を読み終えた時に写真を撮ってアップする人も多いので、表紙と一緒に撮影してもらっても楽しいと思う。
つまりは私が小学生の頃に、本を読んでいた時に感じた感覚を形にしてしまった。
そんな個人的な想いから勢いで作ってしまったこの活字ブックマーカーだけど、ぜひこのニッチな漢字二文字のしおりがいいなと思っていただけたら、ぜひぜひご注文いただければ嬉しく思います。
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