見出し画像

小さな工夫のバトンリレー たくさんのコラボが「ハードカバーにくれたもの」の話

「薄型のノートってなんですぐかばんの中でぐちゃぐちゃになるん?」

その理由は間違いなく「雑にかばんに放り込んでいるから」なのだけど、決して几帳面ではない自分には長い間悩みのタネとなっていた。
薄型のノートにだって堅いカバーをつけられたらいい。しかも、自分の好きな書き味のノートだったら最高だ。
でも、そんなことを呟いたからと言って誰かが作って持ってきてくれるはずもない。ならば自分のお店で作ろうと思い立ったのがいまから1年前のことだった。

画像1

おかげさまでプロジェクトは予想以上にたくさんの皆様に支えられて、薄型ノートに後付できるノートカバーはこの世に生まれることになった。

でも今回お話したいのはプロジェクトのあとにどうなったのかという話。
実はこのノートカバー、販売をはじめてから1年経つことで、作った本人も予想もしていなかった進化をすることになった。
今回はクラウドファンディングで生まれた商品・・・の1年後のお話をさせてほしい。

汎用性があるから専用にもなれる

画像2

A5サイズやB6サイズの薄型ノートにとりつけるだけでハードカバーになる。
そんなIDEALシリーズはおかげさまでクラウドファンディングの際に作った初期ロットもご好評をいただき完売。現在は2次生産分を販売させていただいている。

画像3

ご購入いただいた皆様からの声をSNS上や直接お伺いするたびにとても嬉しい気分になる。
そんな中でも「私の好きなノートの弱点を、ハードカバーが補ってくれてる」という投稿がきっかけでメーカーさんとコラボするアイテムも誕生した。
それがナガハシ印刷さんのいいかげんノートとのコラボモデルだ。

頑張っている人たちを「適当くらいがうまくいく」ような仕組みで応援したい!というシリーズは、ノートの方眼はゆるい感じにゆらゆらとゆれているけれど、紙質はしっかりこだわられていたりと「いいかげん」がなされている。

ただ、その表紙が柔らかい素材で作られているために、しっかりした表紙のついたものがほしいという声がナガハシ印刷さんにも寄せられていたそうで、そんなきっかけからコラボしたアイテムを作らせていただくことになった。

最初のコラボこそ、元祖IDEALと同じ黒い表紙を採用いただいていたけれど、「なつみかん」「くりーむ」といった別カラーも意欲的に採用いただいて、付け替えられるハードカバーの世界をぐっと広げていただいている。

「どんなメーカーのノートにも、サイズの規格さえあっていれば入れられる」という使い手目線からうまれたノートカバーだけど、結果的にカバーの色やロゴを変えれば「ノートメーカーさん専用のハードカバー」にもなりうるということは、作った当初全然考えてもみなかった逆転の発想だった。
そして、ナガハシ印刷さんのコラボモデルをきっかけに、最近も2つのブランドとコラボモデルを作らせていただくことになった。
そこでもコラボするたびに「小さな工夫」がハードカバーを進化させていくことになるとは思ってもいなかった。

小さな工夫が小さな進化をうむ

画像4

ナガハシ印刷さんの次にコラボモデルを作らせていただいたのが、ダイアログノートさん専用モデルだった。

ウェブマガジン「毎日、文房具。」さんが企画されたページ番号入りの5mm方眼ノートは、愛用者もたくさんいらっしゃる小さなノートだ。
ポケットにも収まる持ち歩きサイズなので、日々持ち歩く人も多い中で、ハードカバーであれば経ったままでの筆記にも向くしノートもダメージから守られるということで、コラボカバーについてご相談をいただくことになった。

画像5

その際にダイアログノートさんとの相談を重ねる中で生まれた工夫が、ノートポケットを右と左で上下に分けるというもの。

画像6

こうすることで、立ったまま筆圧を書けるとノートが上にズレてしまって抜けてしまう可能性を減少させることができるのではないかという考えのもと、小さな工夫がまたIDEALに注ぎ込まれることになった。

実際こちらのカバーも既に2回目のご注文をいただき、100冊以上がお客様の手に渡っている。
こうやって本当に少しずつだけど、ハードカバーは単純ながら色々な使用用途に適応していくことができた。

左きき専用のハードカバー?

画像7

クラウドファンディングからちょうど1年を経て、新たに生まれたコラボモデルが、左ききの道具店さんの「左ききの手帳」用のハードカバーだ。

そもそも手帳に左きき専用のものがあるというのも初耳の方も多いかもしれない。
左ききの道具を専門に扱うお店がある!ということは耳にした方もそうでない方もいらっしゃるかもしれない。

私も左ききの道具店さんと出会うまでは、右利きの自分は便利に使っているけれど、左ききの人にとっては不便なものがあるということすらよくわかっていなかった。
そして、それをしってなお、「ハードカバーも右ききを前提にしていた」なんてことには夢にも思っていなかった。

でも、右からページを開いていく右ききの手で書きやすいページ構造になりすぎて、そんなことなんて全く考えてもみなかった。

画像8

この記事のトップにも使わせていただいた左ききの手帳の写真を見て頂ければ、いまなら見過ごされた方も違和感に気づくかもしれない。
一般的なハードカバー手帳は右側にゴムがかかるところ、左側にゴムがかかっていることに。

画像9

さらには、左ききの方が使った際にハードカバーから中身の手帳がズレてしまわないように、ダイアログノートさんとのコラボで培われた互い違いポケットも搭載されている。

左ききの方の筆記の力が時計回りかかることもあって、そこに配慮した「左ききの方の使い勝手に特化したハードカバー」が誕生している。
ぜひぜひ左ききの方にはチェックしていただきたい。

小さな工夫のバトンリレーの先の景色を

画像10

個人のお店で企画した付け替えられるハードカバー。
クラウドファンディングで形になったこと自体、出来すぎだったけれど、たくさんの方との出会いに恵まれてたくさんのバリエーションが生まれました。

そして、今後もぜひ興味を頂いたブランドさんとまだ見ぬ景色をみられたら・・・そんなふうにワクワクします。
ぜひぜひ元祖ハードカバー IDEALにも興味を持った方はネットストアを覗いていただけると嬉しく思います。

こちらの記事を面白いと感じて頂けた方は「♡マークのスキ」を押していただければ幸いです。(スキは非会員でも押すことができます)
また、フォローやシェアも大歓迎でございます。
大阪の気軽にアクセスできない場所にあるお店ですが、今後もnoteを通して皆様と交流できれば幸いです。

↓↓↓ぜひtwitterやinstagramのフォローもよろしくお願いいたします!↓↓↓

twitter @tyarinko
instagram @docketstore

この記事が参加している募集

買ってよかったもの

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?