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ラコニックの整理ポーチは、『ボーっと生きてんじゃねーよ』とは叱らない

透明か。
それとも透明でないか。

それは収納用品にとって、大きな違いである。

私は、古巣である無印良品にいた時にそのことを学びました。

例えば無印良品のアイコン的なアイテムである、ポリプロピレン収納ケース。

公式アカウントの画像のように、中が見えていたらどこに何が入っているかわかってきれいだなあ。
そう思っていた時期が私にもありました。


いやいや。

盲点でしたよ。

ものぐさな私には、ケースの中身をこんなにきれいに整理することなんてできない。
そんなこと、考え付きもしませんでした。

一応畳んだ衣料品も、パッツンパッツンになるまで詰め込まれてしまえば、透けて見えてしまう混沌。

自分の不器用さとか家事力のなさを、見るたびに突きつけられてしまうわけです。

ネットを見ていると、マリメッコさんの布を目隠しがわりに貼り付けたり、同じような悩みを持つ人はいるものだなあと感じていました。

無印良品のラインナップでも、ホワイトグレー色の透けていない収納シリーズはここ数年でどんどん増えていきました。

中身の見えない収納は、パッと見て美しく見えます。

ミニマリストブームとも相まって、いろんなものが白くなっていく世の中ですが、この中身が見えない状態にも問題はあります。

中に入っているものや、中の状態がわからなくなるのです。

見えないことをいいことに、中でぐちゃぐちゃに詰め込まれて消息不明になった道具がどれだけあるでしょうか。

透明にも不透明にもメリットとデメリットがあることを知りました。


でも、愚かにも思うわけです。


どうにかしてこの2つのいいところどりはできないか・・・と。

今日、ご紹介するのはまさにそんな相反する2つの要素をきれいに取り入れたポーチ。

ラコニックさんの『DANIEL(ダニエル)』です。

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ダニエルと初めて出会ったのは展示会の時でした。

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色合いもきれいで、かっこいいポーチだなとはすぐに思いました。
ただ、その時には何がいいのかはわからなくて、とりあえずお店で取り扱い始めることにしたのを覚えています。

そして発売から少したったある日。

「山下くん。 あのポーチ、ごっつええわ」


ダニエルを購入してくださった常連さんから、そんな声を頂きました。

でも、そんなに感動するポイントがあったかな?・・・と、詳しく聞いてみるとこうおっしゃられるわけです。

「あのポーチ、中身ぐちゃぐちゃにしてても自分からは中が見えるけど、相手からはシュッとして見えるんや」

その話をきいて、言葉にならなかったダニエルの良さがようやく見えてきました。

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ダニエルの片面は全面が透明な作りになっています。

窓がついていて中身が見えるものは結構多いですが、ここまで全部がきれいに見えるものは珍しい。
もちろん中に何が入っているのかも一目瞭然で、ほしい道具を迷いなく取り出すことができます。

ちなみに・・・

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無印良品のもので近いものはありますが、ポケットが合ったりしてちょっと透明素材ながらすこしノイズがあります。(とはいえめちゃくちゃ安いですが)

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その一方で、自分と対面する人から見た「ダニエル」の姿は実にスタイリッシュ。

これってつまり、中がぐちゃぐちゃだったとしても、自分以外からはかっこよく見せれるってことになるわけです。

両面が半透明な無印良品のケースに入れたときと比べるとその差は歴然。

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鮮やかな1色で構成されたポーチは、実にシュッとしています。

片面が透明なタイプで無印良品のものもありますが、素材の分厚さとポケットの有無で印象が結構変わります。

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すごい。

「ダニエル」さん超優しい。

常にそばに置いて、主には現状を隠さず伝えるけれども、誰かと会うときには主を立ててかっこよく見せてくれる。
ベテランの執事のような仕事っぷり。

ボーッと手元の充電ケーブルを突っ込んでも、ボーッと手元の文房具を突っ込んでも、「ダニエル」さんは文句一つ言わずに受け入れて仕事をしてくれるのです。


 
 
でも実は。

そんな「ダニエル」さんも、叱りはしないものの望んでいることがあります。

本当は持ち主にかっこよく中身を入れてほしいんです。知らんけど。

そう私が感じたのは、透明部分が本体カラーによって違うことに気づいた時でした。

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ホワイトは完全な透明ですが、イエローとブラックはうっすら本体と同じ色が透明部分にもついていることが横から見るとわかります。

これは正面からみていると自然すぎてなかなか気づくことができませんでした。

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中に入れたものの見栄えも、ブラックだと少し影を落としたように。
イエローだと明るい印象に変わります。

いつもいつでも中身をかっこよく入れることは難しいけれど、たまにはチャレンジしてほしい。

その準備が「ダニエル」には常にある。
そこには購入する方への思いやりのような、信頼のような、挑戦のような。
メーカーであるラコニックさんの意思が感じられます。

優しさに包まれるもよし。
かっこよく使いこなすもよし。

百均じゃちょっと物足りなくなった気になる方は、ぜひ試してみて下さい。

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