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未来の手触りは優しい。 スマートホームデバイス「mui」がお店にやってきた話

デジタルなアイテムが大好きだ。

スターウォーズをはじめとするSFもので、未来の世界にワクワクしながら成長した自分は、iPhoneのようなスマートフォンの誕生に狂喜し、スマートウォッチ、スマート照明等にも食い気味に飛びついてきた。
そこで満たされる未来へのあこがれは、興奮とともに急速に世の中に広がり、いまや日常になりつつある。

ただ、デジタルなあれやこれやが増えるたび、通知やブルーライトに目をやる機会が増えつづけてきてもいる。
冷蔵庫、家の鍵、エアコンに至るまでをスマートフォンやスマートスピーカーで操作する時代は結構近くまで来ている。
このまま生活まるごとが「スマートなデジタルデバイス」になったなら、そこにはどんな暮らしが待っているのか。
期待と同時に不安も感じていた。

そんな問題に新しい切り口から解決に取り組むプロダクトに出会った。
今回は、木を使った新しいデバイス「mui(ムイ)」をご紹介したい。

木の触れて操作できるディスプレイ

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muiは京都のmui labさんが提案するスマートデバイスだ。
しかし、電源を入れずに置いているだけだと、本当にただの木の板にしか見えない。
実際に木材を使用して作られているので、触れた感触ももちろん「木」そのもの。
事前に知識がなければ店舗や家の中でも周囲に馴染んで、気づかれないまま見過ごされてしまうような控えめな佇まいをしている。

それがメッセージを受信したり、人の手が触れたりすると、木材の内側から光が浮かび上がり、文字や画像を表示してくれるデバイスとしての姿を見せてくれる。
特に、紙飛行機が飛んでくるメッセージの受信時の愛らしさは筆舌に尽くしがたい。
店頭に設置されたmuiを見て、どこかからプロジェクターで画像を映しているのではないかと探すお客様もいるけれど、そういった仕掛けもなく、wifiと電源のみでmui単体できちんと機能している。

さらに、ただの木にしか見えないのに、触れれば反応があり、タッチパネルディスプレイとして直感的に操作することができる。
Wifiを通して、設定した情報を元に天気予報を表示したり、フィリップスのスマート電球であるhueの明るさを調整したりと、グーグルやアマゾンのスマートスピーカーのような端末のように操作することが可能になっている。

例えばこのタイマー機能を見てもらうとわかりやすいのだけど、操作方法にもmuiならではのこだわりが感じられる。
指で描いた線の長さで、タイマーの時間の長さが変わる仕様なんかは象徴的で、小さなお子さんでも直感的に使いやすく、理解できる工夫がこらされている。

スマートフォンをいつから子供に与えていいのかといった悩みを、子供をもつ友達から聞くことも増えてきたけれど、スマートフォンは子供が熱中してしまう魔力をもっている。
それは、「デジタルネイティブ世代」なのだから当然なことだという考え方もあるとは思うのだけれど、スマホばかり触って他のことが手に付かない・・・という依存状態は病気にも近いし、大の大人でも避けられない恐ろしい側面でもある。
(かくいう自分も家ではずっとスマホを握りしめてる)

スマートホーム化がすすんでいけば、デジタル機器なしに家の設備さえも動かせなくなってくる。
そうなれば、子供だって大人だって四六時中デジタル機器に触れざるを得なくなってしまう。
それは、大歓迎という人もいる一方で、どうやって距離を取ろうかと考えている人だっていると思う。

「IoTの時代」と称されるように、あらゆるものにインターネットが組み込まれはじめた現代。
「カーム・テクノロジー(穏やかな技術)」という考え方が改めて提唱されている。

カームは日本語で言うところの「凪(なぎ)」
海で風がおさまり、波の穏やかな状態を意味する言葉だ。
「私を見て!」と騒ぎ立てるのではなく、存在を意識されないほど深く日常の一部となるテクノロジーをいかにデザインするか。

この考え方に共感し、muiを生み出したmui labさんは、先程リンクを貼った本も日本語版の監修を行い、世の中に発信を行っている。
muiという名前も「無為自然」という言葉から発想を得て、テクノロジーの関わり方が作為的でなく自然であるように、人間の所作やモノへの関わり方を観察していく姿勢を表明するものになっている。

その姿勢は、あの日本が世界に誇るTOYOTAがスマートシティへの取り組みを発表した「商品と技術の見本市 CES」でも、2019年にスマートホーム部門でイノベーション賞を受賞。

スマートホーム時代に、そのデバイスが静かな佇まいもつことは日本のみではなくて、世界で重視されていることであり、主張をしないmuiのありかたは、今の時代にとてもおもしろいものだと思う。

お店に溶け込んでいく「穏やかな技術」

さて、スマートホームでmuiの魅力が発揮されることはよくわかった。
昨年には株式会社ジブンハウスさんとの業務提携も発表したmuiの動画からも、その方向性は十分に感じられる。

だけど、じゃあなぜお店に置いてるの?と思われる方もいらっしゃると思う。

一つの理由は明確で「店主がこういったものが大好き」だから。
目の前にワクワクできるテクノロジーがあれば実際に試してみたいと思うし、活用してみたいというのは自分の中心にある素直な欲求だ。

そしてもう一つの理由は、お店でも「カームテクノロジー」って大事じゃないか?って感じているからだ。
これは私の前職が「無印良品」だったことも大いに関係していると思う。
「簡素さ」や「自然さ」に注目してきた無印良品では、どんどんレジ周りも進化してきているけれど、過度な演出は避けてブランドのあり方を売り場を通じて発信している。
その流れは、今後個人のお店でだって意識するのが当たり前になっていくと思うのだ。

どうしてもお店の運営の効率化にはデジタルデバイスが手放せない時代だ。
それは、うちのような個人のお店であっても・・・というか、個人のお店こそ使わなければやっていけない部分も大きい。

だけど、取り入れれば取り入れたでレジ周りがなんだかごちゃごちゃしてくる。
特にQRを使ったスマホ決済は、QRコードを印刷したシールなんかをレジ周りにペタペタ貼ったり、POPを置いたり・・・。
複数のQRを表示できるような決済端末も生まれつつあるけど、導入するにはコストもかかるしどうしたものかと悩んでいる。

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mui Labはそういった問題の解決に、動いているそうで、QRコードに関しても既に表示できるようになっている。
この頃セブンイレブンのレジは、決済方法をタッチパネルで選択して、好きな会計方法を選んで決済できるようになっているけれど、そういった案内がmuiに表示できて、支払い方法に対応したQRが自動で表示できたり、お会計金額が表示できるような端末になれば、すごくスッキリとかつ美しいレジ周りが実現できると期待している。

とはいえ今のところは、お支払い方法やレジとしての表記、インスタグラムのリンク先をQRコードで案内すると言った使い方に限定した使い方をして色々と試させていただいている。
(ちなみにカードやレジといったアイコンは32✕32のドット絵を自作してアップロードしている)

それだけでも、このデバイスを通じた会話が生まれたり、うちのお店が大事にしたいことが伝わる仕掛けとして既に機能しています。
基本的にタッチセンサーとドット表記、無線LANを通じてコントロールしていく端末なので、大量生産されるガジェットとちがって最新のCPUへ交換していったりする必要もないデバイスなので、木材の経年変化とともにこれからの熟成を楽しんでいきたいと思います。

こちらのnoteをご覧になられた方でmuiに興味を持たれた方は、ぜひ下記リンクから公式ページで色々とご覧頂ければと思います。

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ドケットストア店主。無印良品を運営する良品計画で店長などをつとめ独立。文具と収納用品のラベリングをテーマにしたお店を大阪府箕面市で運営。三角コーンで看板を作ったり宝塚の老舗カフェ百合珈琲のPMしてます。出版したい。 https://docketstore.storeinfo.jp