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感染対策の『見える化』に役立つ サーモグラフィカメラについて詳しくきいてきた

「どのメーカーの空気清浄機が使いやすいですか?」
「アルコール除菌の機械でおすすめありますか?」
「体温計ってどんなのを選べばいいでしょう?」

そんな質問がお店に集まるようになった。
そのきっかけは明確で、新型コロナウイルスに対応した【小規模事業者持続化補助金】について、できる限りわかりやすくまとめたnoteの記事がたくさんの方に読んでもらえたからだ。

ただ、うちは補助金のコンサルティング事業者でもアルコール消毒機器の販売会社でもない。
売場6坪の小さな文具屋である。
むしろそんなおすすめがあるのなら、知りたいのは私の方である。

特にアルコール消毒や空気清浄機ならまだしも、サーモグラフィカメラ(サーマルカメラ、サーモカメラとも呼ばれる)なるものに関しては全然調べていても情報が集まりにくい。
ホテルや学校で使われるような、カメラで顔を自動で判別してくれて、体表温度を計測してくれるような機械はどのくらいのお値段で買えて、どんなふうに使えるのか。
金額も軽く10万円以上はするし、販売するところによって価格が違ったり、そもそも要問合せだったりするので、おいそれと試すわけにもいかない。
誰か詳しい人に私が教えてもらいたい

そんな叫びが届いたのか、お店の近くに拠点を構え、サーモグラフィーカメラの取り扱いをされているPhoxter(フォクスター)さんから、「サーモグラフィーカメラのことならバッチリわかりますよ」とお声がけをいただいたのだから、本当に人生なにが起こるかわからない。

実はPhoxterさんは既に大阪府豊中市の小学校にサーモグラフィーカメラを42台寄贈されている企業。
現在、サーモグラフィーカメラは価格も高く、大きなビルや企業の導入がメイン。
体温計測のために専属スタッフをつけなくても、手間をかけずに体温の計測を行うことが可能になる。

新型コロナウイルスの影響が長期的に続くとして、県や地方自治体がそれぞれに提供している補助金を利用して導入することができれば、個人のお店なんかでも役に立つのではないか。
「小規模事業者持続化補助金」をわかりやすく説明していたうちのお店なら、うまく発信できるのではないかということでお声がけを頂くことになった。

そう言っていただくと、私の解説魂に火が灯る
今回はサーモグラフィーカメラの中でも、顔認証の機能等も搭載した「HIKVISION DS-K1TA70MI-T」という機種について、どんな風に役に立つものなのか。
お店に導入するとすれば、どう活用すればいいものなのかについて紹介したい。

顔認証付きのサーモグラフィーカメラにできること

スクリーンショット 2020-08-22 午後16.34.04 午後

顔認証付きのサーモグラフィーカメラ「HIKVISION DS-K1TA70MI-T」に何ができるのか。
コンセントにつなぐだけで起動して、設定の変更もスマホのようにタッチパネルで簡単に行える。
気をつけるのは電源を入れてから20分ぐらいして使わないと、体温測定が安定しないのではやめに電源を入れておくぐらいだ。

実を言えば、体温を検知して自動ドアを開けるとか、出勤や退勤の管理もできる機械なのだけど、基本的な機能はすごく簡単なものだ。
それは下の11秒の長さの動画を見てもらえればだいたい理解できる


・カメラに映った人の額を自動でみつけて体温を測定する
マスクをしているかどうかを判別してくれる
・顔写真を登録しておくと、誰がいつ体温を測り、何度だったのかを記録する

大きく分けると、この3つの能力がこの機械にはある。

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体温測定については±0.5℃の精度で測定される。もちろん屋外ではなく、推奨されている屋内で使う方が精度は上がる。
あくまでここで測ることができるのは「体表温度」であることも
ちなみに温度を誤魔化すために、顔写真をカメラにかざしたり、額の前に冷たいペットボトルをかざしたりした場合も自動で判別することができる。
また、AIが自動で顔を認識するため、カメラの位置に合わせてベストポジションに自分を映し出さないと検温されないなんてこともないので、ちょっとしたストレスも解消される。
そして、機械に設定した体温より、高い体温の人がカメラに映ると、アラートを出すことができるようになっている。(下の画像では実験のため36.0℃以上でアラートが出るように設定)

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体温が高いと表示された場合は、一般的な体温計での検温を組み合わせで行うことで熱がないかどうかを詳しく確認する必要がある。
さらに言えば、熱があるからといって新型コロナウイルスにかかっているとすぐに考えるのは明らかに早計なので、使用する上で注意しておいた方がいいだろう。
これは、サーモグラフィカメラを使う上で基本となる考え方なので、覚えていてほしい。

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また、顔認証の技術を応用することで、マスクをつけているかどうかを判別し、マスクの着用を促す注意を投げかけることもできる
この設定についても自分で簡単にON・OFFが切り替えできるので、必要に応じて使い分けることも可能になっている。

そして顔認証機能
予め顔写真を撮影しておくと、カメラに映った人物を0.2秒で判別。識別精度については99%以上となっており、双子の顔も見分けることが可能となっている。
はじめ、お店では使ったりできない余分な機能かなと思ったけれど、実はこれが結構便利。
働くスタッフの顔写真と名前を登録しておくことで、出勤時の体温を測定するだけでなく、きちんと検温しながら営業をしているという証明を記録することができる。

感染対策の見える化の手段としてのサーモグラフィカメラ

新型コロナウイルスについて政府などから発表されているガイドラインは重要なものだし、守ることによって感染拡大の可能性を低めることはできる。
ただ「100%」、完全に防ぐことまではできない。
もし、感染が自分のお店で発生したとして、その時に何をどこまでやっていたのかという記録が見える状態になっているというのは、大切なことだと思う。

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従業員については毎日サーモグラフィカメラを使用した検温と記録を行い、熱があるスタッフは勤務させない。
そういったことを行ってきたという証明は、毎日スタッフの自己申告を行ったり、手書きで行うとなかなかな負担になってくるだろう。
その点、このサーモグラフィカメラであれば、エクセルに出力できるCSV形式でデータを記録しておけるため、初期設定と毎日の検温を行えばしっかりと記録は残る。

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また、サーモグラフィカメラは、店舗や私設を利用するお客さんからみても「感染対策の見える化」に繋がっていると思う。
お客様の入店の際にも「アラート機能はなし」にしてもいいので、体温のセルフチェックをお願いするだけでも、新型コロナウイルスに対してチェックを行っているという姿勢をお客様に見えるようにすることが可能になる。
実際に、私の家の近くにある市営のスポーツセンターでも同じようなサーモグラフィカメラが使われているけれど、自分の体温がきちんと見える化されるし、ピストルのような形の非接触体温計をおでこに向けられることもないので、気持ちの上でも利用が楽になったように感じられた。

見える化という言葉を世に広めた遠藤功さんの書籍でも、「見る」ではなく「見える」、そして「見える化」とは「見せる化」という言葉が書いてあったのを思い出す。
日々の体温チェックはまだ証明書類として提出する程度で済むだろうけど、お客様への感染対策方法は、見るつもりがなくても目に飛び込むような形で伝えられないと効果も薄い。
それが、しかも効率的に行えるのであれば、サーモグラフィカメラの導入には意味があるといえると思う。

冒頭でも記事を紹介した「新型コロナウイルス対応 小規模事業者持続化補助金」でも、空気清浄機やマスク同様、サーモグラフィカメラにも50万円まで補助金が出る。
また、地方自治体によっては、感染拡大を防ぐために独自の補助金制度を作っているところもある。

今回、この記事を作成するにあたってやりとりしている内に意気投合し、うちのお店でもPhoxterさんと協力して販売させて頂くことになった。

20人以上を同時に温度チェックできるドームタイプや、シンプルに画面で温度だけを表示できるハンディタイプなども用意してもらっている。
また自動ドアの開閉の設定や、現地での設置についてもPhoxterさんと相談の上で全国対応可能なので、お気軽に一番下にあるフォームから問い合わせをしてもらっても大丈夫だ。

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Phoxterさんにご協力いただき、サーマルカメラを店舗でも販売させて頂くことになりました。見積書等もご依頼いただきましたら発行しますので、よろしければご利用ください。


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また、自動ドアの管理や勤務管理システムとの連携。
ハンディタイプの簡単なものや、20人以上の体表温度を一度にチェックできるドームタイプについては問い合わせを頂きPhoxterさんと対応してまいります。
下記フォームからお問い合わせいただければ幸いです。


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