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書斎のない私達の在宅勤務を支えるパーティションパネル 「SASAU」の話

「在宅勤務にしてもいいよ」

販売の仕事から事務の仕事に転職して半年が経った頃。
東京から関西の実家に戻り、片道1時間かけて通勤していた私に上司がそんなことを言った。

時は新型コロナウイルスが流行する2年以上前。
これが噂に聞くテレワークってやつか!と、私の心は浮足立った。パソコンさえあれば、人類は自宅ではたらけるようになっているのか!・・・と。

そこから先はご想像の通り。
はじめは、通勤時間ゼロの恩恵や、その働き方の目新しさを楽しんでいた。
でも、自分の部屋がないことによってなかなか仕事に集中できなかったり、ネット回線の速度が思うように出なかったり・・・といったデメリットが浮き彫りになってきて、結局の所オフィスに通勤することのメリットも思い知らされることになった。

でも、そんな経験は意外なところで効いてきた。
2020年。
急遽たくさんの人が在宅勤務を推奨されて、右も左もわからない中でとりあえず自宅で仕事をしはじめることになった。
そこにはかつて私が選べたような、「通勤か在宅かという選択肢」がない。
どうやって、自宅で仕事をすればいいのか・・・という課題が、たくさんの人々の眼前に無理矢理に突きつけられた。

そんな時に、私は上のリンクの記事で紹介しているデスクマットのような、これまでに手探りでみつけてきたリモートワークに便利なアイテムを発信することができた。
このデスクマットだって突然人気になったけれど、「いいのはわかるけど、私は家で働いたりしないからなー」とちょっと前まで言われていたアイテムだった。
そういった意味では、新型コロナウイルスは、日本でリモートワークという働き方を5年は早くすすめたのではないかと勝手に感じている。

ただ、もちろん。
急激な変化に全ての道具が瞬時に生み出されるわけではない。
自宅のリビングで、集中して仕事をするのになにかいいものがないだろうか・・・。
そんな最適なパズルのピースはなかなか見つからなかった。

しかし、最初の新型コロナウイルスの衝撃から1年ほどの時間をかけて、私がずっと待ち望んでいたアイテムは、ようやく世の中に登場した。

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今回はそんなアイテム、『デスクパーティション SASAU』をご紹介したい。

目線で集中の切り替えができる絶妙な「高さ」のパーティション

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SASAUは土台となるスタンドの溝に、パーティションパネルを通すだけの簡単な作りのデスクパーティション。
専用の工具なしに簡単に取り付けすることができるし、もちろん取り外しも同様に簡単に行うことができる。

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この工夫によって、リビングのテーブルにも仕事の時だけパーティションパネルを置くといった準備も大きく時間をかけずに行えるのも大きな特徴だ。
これなら、仕事の時だけダイニングテーブルの一角を「拝借」して、仕事に集中できる空間を構築することができる。

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パーティションとなるパネルには、透明、半透明、白、黒など、様々なカラーリングが用意されているので、インテリアや用途に合わせて選択することが可能だ。
完全に視界を仕事に集中させたいのであれば、白や黒といった不透明なボードが使えるし、子供の様子を見守りたかったり、手元の明るさが頼りない場合には透明や半透明のタイプを使用するといった工夫も簡単にできる。

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個人的にはこの「高さ」が絶妙だと感じている。
基本的にリモートワークではノートパソコンを使って作業をすることになることが多いと思う。
そうなるとノートパソコンの画面へ向かい、自然と視線は下を向く。
この時にはパーティションが、視界に広がっているために雑多な視覚的な情報から守られて、仕事にも集中することができる。

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個人的には、このパーティションパネルにポストイットをペタペタと貼って、頭の中や忘れたくない用事を見える化するのもとってもおすすめだ。
(過去にポスタルコの主催のマイクさんがスチレンボードをかっこよく使っているのを記事で読んでずっと憧れていた使い方)

一方で、一緒に暮らす家族が通りかかったときだとか、声をかけられたときには視線を上に外すことで、立っている相手とは容易に視線を交わすことができる。
もちろん、一緒に暮らす相手に対しても仕事をしている風景は見ようと思えば見えるけど、意識しなければ目に入らない・・・といった形で、書斎を作る程ではないにしろお互いにいい距離感をもたせてくれるパーティションに「SASAU」は仕上がっている。

しまっている時の、台座の姿へかけられた熱量が半端ない

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パーティションパネルを立てるためのシンプルな道具「スタンド」と「クランプ」。
こちらもしっかりと「使い続ける道具」としてこだわりをもって作られている。
まず、素材は無垢のビーチ材(ブナ材)を使用していて、手触りも柔らかくあたたかい。

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kakuと呼ばれるシリーズのスタンドは、組み合わせると立方体となる。
これは、パーティションが使われないときにも身近においておけるようなオブジェのような存在として成立させることをしっかりと考えて作られていると感じるところ。

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そのために、間に挟んでズレないようにするための十字パーツまでついているこだわりぶりには手にとって普通に驚いてしまった。

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これは、クランプと呼ばれる机に台座を固定して使用するタイプにおいても同様だ。というか、更にこだわりが深い。
使わない時は上のような立方体の形となって、スタンドと並べておいていても違和感のないフォルムになっている。

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ここからミニスタンドが出てきて・・・

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ミニスタンドからは、意味ありげに空いた穴からネジが出てくる・・・

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これが机を挟み込むためのネジと、そこからそのネジを締めるためのドライバーとに分かれているので・・・説明していても「?」ってなる。

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ネジを底に空いている穴から締めてあげればパーティションの設置準備はできあがり。
もちろん、土台としてもしっかりと安定させられるだけの底面積をもっているので、実際に使っていてもスタンド、クランプ共にしっかりしている。
とまあ、こんな感じにパーティションの土台の説明だけでもこだわり具合がすごくて、その熱量に火傷しそうになる。

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そして、「maru」というシリーズ名のスタンドとクランプもまた、帯びた丸みが優しくてずっと触っていたくなる仕上がりになっている。
ここで注意が必要なのが「kaku」と一緒に使おうとすると、パネルを設置するための高さ設定が違うために若干傾いてしまうということ。
基本的に「kaku」は「kakuシリーズ」だけで、「maru」は「maruシリーズ」のみで使用してほしい。

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クランプはネジをくるくると回すことで、幅広い厚さの机に対応できるように工夫がなされている。(図工室にあった万力みたいなかんじ)
これは、リモートワーク用に机を買い足すようなことなく、いま暮らしている場所と使っている家具で、充実した仕事環境を構築してほしいという作り手の配慮が感じられる部分となっている。

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ここでもmaruとkakuには違いがあって、maruの方が対応できるデスクやテーブルの分厚さの範囲が広い。
maruは対応できる厚さが1-38mm、kakuは18-28mmに対応しているので購入前に気をつけてほしい。

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この、クランプで机に台座を固定しておくことで、ついつい手が当たってしまったときにボードが倒れてしまって飲み物やパソコンが巻き込まれる・・・といった大惨事を未然に防ぐこともできる。

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SASAUは「文房具以上、家具未満」という不思議なコンセプトを謳っているけれど、実際に使ってみるとまさにそんな印象を受ける。
クランプの機構や無垢の木材の感触は家具寄りの本格さを感じられるけれど、気軽に設置できたり、手の中に収まるこぶりなスタンドの存在は、文具の取り回しの良さを感じさせてくれる。

集中「だけ」したいわけじゃない

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台座とクランプを使用したシンプルな構造によって、SASAUは同じテーブルでも様々な使い方が可能になってくる。

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単純にテーブルを真ん中で仕切って、他の人と横並びで使用するための「SEPARATE(セパレート)」。
すべてを囲んで集中力を高めるのにもってこいな「BOOTH(ブース)」。
自分の手元側と向こう側を明確に分けてしまう「SHUT DOWN(シャットダウン)」。
そして、会社のオフィスやシェアオフィスでも使用しやすい個人スペースを区分けする「OFFICE(オフィス)」。

作り手が例示する4つのパターンだけでも、同じパネルが組み合わせ一つで様々な形で活用可能なことが見て取れると思う。

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また、パーティションパネルの種類を変更するだけでも、印象は大きく変わる。
クリアタイプのものを使えば、隣り合うお互いの様子は窓を隔てるような形でスッキリ見える。

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これがクリアマットになると、光を通すものの相手の手元はぼんやりと淡く見えるような形になってくる。

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更には、ホワイトやブラックと言った透過性のないタイプになると、隣り合う相手の存在を気にせずに仕事や作業に取り組むことができる。
これは、複数個のパネルを予め準備しておいて、使用するといった形でもシチュエーションに合わせて同じ場所でも違ったポテンシャルを発揮させられるということも意味している。
新型コロナウイルスが収まった未来にも、使い続けることができるという点もまた、このSASAUがしっかりと考え抜かれている部分だと感じている。

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ただ、マス目の用に区切るだけでなく、上の写真のように区切って見るのもとてもおもしろい使い方になると思う。
しっかりと集中できる環境は確保しながらも、ふと目線をずらせば同僚と話ができる。
これは、個人ブースでクローズにするか、それとも何も仕切らずオープンかの2択になりがちだったオフィス環境にも新たな活用方法を提示できている部分だと思う。

テレワークに迫られることで生まれはじめた「未来の暮らし」

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新型コロナウイルスは人の命に関わる感染症であり、私達の生活は「ニューノーマル」と称される新たな暮らしの模索を余儀なくされている。

それは本来であれば前向きな新しい暮らしを求めた意志ある行動によって進められるべきだったものだと思うし、リモートワークしか選択できない暮らしは多くの人にとってストレスになっているのは事実だ。
そんな中でも、新しい暮らしの形を提示してくれた「SASAU」は「支ふ(ささう)」という言葉から名前をつけられている。

在宅勤務に戸惑う人々を「支える」道具として活躍するよう、建築設計事務所である「日建設計さんのNAD」というチームが、アパレルの備品等を提供する「日本コパック」さんと異色のタッグを組んで生み出したものだ。

でも、その支えさえも「とってつけたその場しのぎ」なものではなくて、コロナ後の暮らしであってもきちんと役に立ちつづける提案を行うこと。
そんな大切なものづくりの姿勢を「SASAU」から、私には感じられた。

ぜひ自宅での働き方に悩みをもつ方がいたら、「SASAU」を試してもらえれば嬉しい。

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