見出し画像

毎日目にする看板だからこそ、優しいモノを作りたい

「その看板、2年前に知りたかったわ」

お客様に商品を説明していたら、そんな言葉をいただいた。
商品とは、うちのお店でコツコツと手作りしてきた「白い三角コーンでできた看板」のことだ。

画像1

STAFF ONLYのシンプルな文字と、立入禁止を表すピクトグラムをあしらったシンプルでモノクロな看板。
全国からご注文をいただいている人気アイテムの一つだ。
それを、会社や事務所ではなく、「マンションの1階に置きたかった」というのがお客様の希望だった。
3年前というのは、マンションの理事をされていた頃だそうで、その時に購入したマンション関係者以外の立ち入りを禁ずる看板は、工事現場のようになかなか仰々しいものだったという。

その話をきいて改めて実感したのは、世界はもので溢れていて、もはや存在しないものなどないと思えるのに、選択肢がない分野には全然ないのだということ。

画像2

屋外で使うものだし、注意喚起を行うものだから見過ごされないように派手に目立たせる。
それは、たしかに単体で考えれば誤った考え方ではないし、目的に対して合理的だと思える。
ハリウッド映画でも見られる日本のネオン街の風景は、捉え方に寄ってはかっこいいものにもなるということを教えてくれる。

画像4

でも伝えたいことはたぶん、それだけじゃない。
放ったらかしにして、そこを通る人にどんなことを感じてほしいのかを考えたら・・・と思ったら、世の中にはこんなにも物が溢れているはずなのに、ちょうどいいものがなかったりする。

画像5

今回、新しくデザイナーさんにお願いして作ったのは、お客様とのお話の中から生まれた「入居者以外立入禁止」というSTAFF ONLYの文字替えバリエーションだ。

ひとつひとつカッティングシートを切り出していた既存モデルの工程も見直して、新しいモデルは屋外用の看板などにも使用される白塩ビシートへの印刷方式を採用。
これならある程度細かいロゴマークや文字の印刷にも耐えうるので、マークの下にマンション名なども名入れしてお作りすることもできる。

既存の三角コーンや看板パーツを仕入れて使用することによって、新たに物を生産することなく、既製のもののアッセンブルとサイン部分をデザインするだけでプロダクトにしていることから「プレハブサイン(prefabrication sign)」という名前を知り合いがつけてくれた。

画像4

日本語を表記し、しっかりと車が置けない場所だと警告しなければならない場所というのはもちろんある。
緊急時の避難に使用する場所や、違法駐輪が跋扈するような立地では有用だろう。

でも、地域の人々と交流を持てている場所や、場所の空気や景観を大切にする場所であれば、違う選択肢があってもいいはずだ。

画像6

画像7

前々からまとめ買いなども多く頂いていた駐車禁止と駐輪禁止の看板も白塩ビシート印刷に対応し、商品価格も一部見直しを行った。
こちらもお店や会社のロゴマークを追加で印刷することができるので、より多くの場所で便利にご活用いただけると思う。

画像8

いつか大きな会社が真似をして、市場を奪われちゃうんじゃないですか?

そんな心配をしてくれる人もいる。
けれど、どんなアイテムでもいつかそうなる運命にあるわけだし、その時にはきっと、今の世の中よりも感じ良い選択肢が手軽に手に入る世の中になったと胸を張りたい。
もちろん、興味をもってくれる企業があるのであれば一緒にやりたいと思うし、一緒に販売したいとおっしゃってくださるお店も少しずつ現れているので、卸という形でも今後は展開していきたいと考えている。ぜひぜひご興味をいただいたかたは気軽にご連絡をいただければ嬉しい。

画像9

世の中で誰もみたことがなかった価値を商品として作って在庫をもつことはとてもドキドキするという話を先日知り合いとしていた。
けれど、自分自身も輪郭が見えないその「価値」の輪郭を、素手でなぞりながら再現していくのは怖さと同時に、実現したときの喜びも含んでいると思う。
白い三角コーンで作る看板はまさにそんなアイテムだし、まだまだ手をかけて磨き上げていきたい。

ゆくゆくはこのコーン看板を作る活動が、日本の景観をかえていくような一歩になればとても嬉しいと考えている。
もし、あなたがそんな途方も無い夢に共感をいただけたら、実際に使っていただいたり、看板の購入を迷っている友達に教えていただいたり、この記事をシェアして頂けたらと思う。

こちらの記事を面白いと感じて頂けた方は「♡マークのスキ」を押していただければ幸いです。(スキは非会員でも押すことができます)
また、フォローやシェアも大歓迎でございます。
大阪の気軽にアクセスできない場所にあるお店ですが、今後もnoteを通して皆様と交流できれば幸いです。

↓↓↓ぜひtwitterやinstagramのフォローもよろしくお願いいたします!↓↓↓

twitter @tyarinko
instagram @docketstore

看板はネットストアでも販売を行っております。

この記事が参加している募集

買ってよかったもの

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?