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100本のnoteが「繋げて」くれた。 小さな文具屋の2020年の話

「2020年をなんとか終えられる」

今年最後の営業日を迎えながら思ったのは、冒頭のそんな言葉だった。
新型コロナウイルスの影響で激動の一年だったけれど、なんとかうちのような小さな文具屋も生き残ることができた。

誰のおかげかと言われれば、こんな大変な中でもお店を利用してくださった人のおかげとしか言いようがない。
でも、たくさんのお客さんと繋がることができたのは、noteがあったからだと思っている。
お店で待ちぼうけしがちな暇な時間に書いたnoteは気づけば100本を超えていて、1記事最低でも2000文字としても20万字はタイピングしていることになる。

YOUTUBEを始めとする動画コンテンツが全盛の今。
文字を通した発信にどれだけの意味があったのか。
そんな風に悩んでいる自分のような人がいたら、ぜひぜひ読んでみてもらえれば嬉しい。

はじまりは極寒の改札で

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2020年スタートは、あるイベントへの出店からはじまった。
この会場がなかなか過酷で、駅の改札を出てすぐの会場は、屋外から風が直接吹き込む環境。
関西とはいえ1月の風の冷たさは厳しく、身も心も冷え込んでいるところに事件が起きた。

2019年12月にあまりにも店が暇すぎて、毎日お店のニッチなアイテムのことをひたすら紹介するnoteを書いていたのだけど、そのうちの一つがツイッターでシェアされたのである。

それまで月数件しか注文の入らなかったネットストアにたくさんの注文をいただき、一時はメーカーの在庫が全てなくなってしまうほどの注文を頂いた。
更にこの記事はその後もずっと読まれ続けていて、いまだに紹介したブックエンドはうちの看板商品として好調に売れ続けている。 

ただ、その当時はあくまで一過性の出来事だった。
そう簡単にはうまくいかないもので、新型コロナウイルスの影響もすこしずつ出始めた。
1月に急上昇したネットストアの売上は、2月に見事に急下降。
ただただnoteを書いて、誰かが見つけてシェアしてくれるなんて幸運はそうそうあるものじゃない。

そこからはひたすら毎週コツコツとnoteの記事をいろんな角度で書いてみては反応を試す日々がつづき、新型コロナウイルスで急増したリモートワーカーに向けに書いた次節にあった記事、twitterで自分自身がnoteの記事をシェアしていくこと等を試しまくって少しずつネットストアの売上があがっていった。

ノウハウそのものだってシェアしてもいい

できるかぎり毎週noteで記事を書くようになると、すぐにストックしていたネタなど尽きてしまう。
個人事業でたくさんの種類の新商品を仕入れ続けるのには無理があるし、noteの記事として楽しんでもらえるような品揃えを考えれば、なんでも記事にすればいいというものでもない。

そんな時にふと、これまで取り組んできたお店のnoteの書き方をシェアしてみてはどうだろうと考えた。

ネットストアとのnoteを組み合わせるとどんな事ができるのかということにはたくさんの方が興味を持っていたようで、note主催のイベントにも呼んで頂くなど、ノウハウの共有のおもしろさを知ることになったのはこの記事がきっかけだった。

特にその後に自分自身の申請経験から書いた補助金に関するnoteは、冒頭のブックエンドの記事よりたくさんの方に読まれることになった。

おもしろいことにこの記事をきっかけに、補助金の申請の時に助かったので商品を注文しましたというコメントもネットストアで備考欄に書いていただいたお客様もいた。
お店が提供できる価値って、商品を買うお客様だけでなく、複業などをはじめたばかりの個人事業を営むたくさんの人にノウハウをシェアするという形でも提供できるんだなと思い、とてもおもしろいなと思った。

「A4コピー用紙の人」という印象とクラウドファンディングへの挑戦

「A4コピー用紙への熱い想いに感動しました」
noteで好きな商品のことを紹介していると、そんな言葉を来店されたお客様から頂くようになってきた。

本人としては比較的淡々と書いているつもりでも、大好きなことはお客様には伝わるようです、自分自身大好きで集めた「A4コピー用紙を活用できるアイテムたちの」は想像以上にフォロワーの皆さんに認知される看板商品になっていた。

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そんな流れは、10月に初めて挑戦したクラウドファンディングにも影響を与えることになった。
「付け替えられるハードカバー」という、A5サイズやB6サイズのノートに取り付けられるハードタイプのノートカバーを作るクラウドファンディング。

どうせやるなら、このハードカバーで大好きなA4サイズのコピー用紙を折らずに運べるようなアイテムも作れないだろうかと思い立ち、勢いのままにポケットすら付いていない超絶ニッチなドキュメントホルダーを作った。

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あくまで、ハードカバーの「派生形」
言葉を選ばずに言えば「おまけ」とすら言えるこの商品は、個人的な趣向が強すぎると思って一度は作るのをやめようかと迷ったぐらいだった。
しかし、製造を担当してくださったメーカーの社長からのアドバイスもあり、出すだけだしてみようということになった・・・その結果。

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ノートカバーより注文が入り、当初予定していたブラックだけでなくグレーまで展開する人気商品になった。

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結果としては、500名以上の方に支えていただき、100万円を超える支援を頂くことができた。
この時にもnoteの影響は感じられた。
「noteいつも読んでます!」といったメッセージを一緒に添えてくださる方もいらっしゃり、ただただありがたかった。

クラウドファンディングの終了後も、おかげさまでこのニッチなアイテムはたくさんのご注文をいただいている。
これもnoteを通じてたくさんの方に繋がることができたからだと感じている。

noteでないと繋がれなかったお客さんと

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間違いなく1年前にnoteも何もしていなかったらこんなにたくさんの方に支援を頂くことはできなかったと思う。
文字がタイピングできれば、YOUTUBERほど編集や機材を揃える大変さも少ない。
そして、A4コピー用紙に対する想いを数千字書き連ねても読んでもらえるプラットフォームってインスタグラムやYOUTUBEではなかなか難しい。

新型コロナウイルスの影響で、お客様が実店舗にくることが難しい中でも色々挑戦できたのはnoteによってお客様に繋がれたことが本当に大きいと改めて思う。
そしてこの記事がこれからnoteを始めようとする誰かの参考になればとても嬉しいです。

2021年もnoteを更新しながら、さらなるチャレンジをしていきたいと思います。
ぜひぜひあたたかい目で見守っていただければ幸いです。

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