ちゃっぴー

凛月冥冠 人がいないと死んでしまいます

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最近の記事

空っ風

古里の 身刺す風の音 懐かしく 袖を濡らすや 夜の都笛 (冬の夜に遠くから聞こえる笛の音が故郷の空っ風に重なって、懐かしくて泣いてしまったよ。)

    • 道連れ夜行バス

      深夜の東名高速道路。現在午前中1時17分。消灯はとっくに終わり、あとは横浜を残して停車するSAはひとつも無い。隣の乗客は幸運にもいない。イヤホンを付け、夜の旅をゆったりと楽しむ...といきたいとこだ。 そんな中で私はある不満と気まずさを抱いている。 まず、不満についてだが。それは頭上がうるさいということだ。 とにかく、うるさいのだ。 恐らくバックが荷物入れに接触して、バスが揺れる度にキュイキュイと不快な音を出し続けている。イヤホンを貫通してくるその音は公害といって

      • ひぐらしとその日暮らし

        • 只今午前4時10分。 耳に入るエンジン音。 僕はまだ夜にいる、明日は来ていない。 でも、誰がにとっては僕は昨日にまだいるらしい。

          週一の楽しみの温泉に行ったら、見慣れない親子がいた。 父と小さい子がお互いの身体を洗っている。 自分もこんな時があったなぁ、と懐かしく、なにか寂しい気持ちになった。 人生であと何回父に会えるだろうか。 愛してくれている恩返しを精一杯してあげたい。 もちろん、母にもだ。

          週一の楽しみの温泉に行ったら、見慣れない親子がいた。 父と小さい子がお互いの身体を洗っている。 自分もこんな時があったなぁ、と懐かしく、なにか寂しい気持ちになった。 人生であと何回父に会えるだろうか。 愛してくれている恩返しを精一杯してあげたい。 もちろん、母にもだ。

          友とポルノと爺の群れ_ポルノ映画を観に行って来たレポート

          友達に誘われて、ポルノ映画を観に行くことになった。理由を聞くと、社会勉強と暇つぶしだと言う。好奇心が勝り、自分もそれに便乗することにした。それにお互いにスケベなのは承知している。 友達と現地付近で合流し、目的地に向かった。大通りを小道に抜けると、すぐ発見できた。店先には、原付が尋常じゃないほど止まっており、古めかしい掲示板には今週上映する映画のポスターが貼られていた。タイムスケジュールもあり、ちょうど映画が始まる事を示している。外観の時点で他の施設とは異なる雰囲気、異界感とで

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          星降る夜に

          どうせなら運命の死とロマンチックなさよならを、一切れのベーコンに温かなコーヒーを。

          星降る夜に

          ヨタカが死んだ

           ヨタカが死んだ。二日間ヨタカに餌と水を与えていないことに気づいてサッカーをやめて、急いで帰り、カゴの暗幕を捲った。カゴの中には知らないインコが二羽入っていた。灰色のヨタカを探すとオガクズの山の中に倒れていた。目と翼を広げて。おそらく死因は餓死だろう。僕が餌と水を与えなかったからだ。二日間なら大丈夫だと一瞬、布を捲る時に思ったが、やはり無理だったようだ。責任をもって育てると父の前で言った時の決意はどこかにいったのだろう。ヨタカにはもう会えないと思うと悲しい。手から離れてしまっ

          ヨタカが死んだ

          後悔

          本を読む 僕を横目に ゆく君と 友の右肘 刺さるは心

          ミルクコーヒー

          コーヒーにミルクを入れるのは 先の見えない未来に耐えられないからじゃなくて あの白さがボクには優しすぎるからなんだ。 #自由律俳句

          ミルクコーヒー

          ゆめゆめ

          春風に 空きコマのせて 夢仰ぐ #俳句 #春

          不能

          道知らず、足速し 闇野をゆく 鳥は笑い、草は誘い 虫は踊り、風は騒ぐ 月が隠れても神々は気にしない 岩をも壊すと信じた人は 雲すら動かせない 月は何処か #自由律俳句

          し作

          手を伸ばし、空を掴む 掴んだ青は虚か実か