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20201005 秋の夜長に・・・

振り返り、ちょっと開きました。
まあ、のんびりやるつもりなので、時々休憩します笑
今日は週明け。何だか体の疲れは取れてないんですよね〜
(※写真は長崎の夜によったおにぎり屋。不思議な文化でした)

午前

【朝カンファ】
・休み明けで入院患者多数。昨日の輪番日は本当に大変だったみたい。一晩で8人入院はきびしいデス・・・

・NTMベースの肺炎症例。この時期の肺炎は基本的にCOVID-19を念頭に置く必要がでています。また、1回のPCR陰性で除外するかは悩ましいところ、行動接触歴があったら、陰性であっても10日間は個室入院継続だったりします。

・メンデルソン症候群が話題に。基本的には嘔吐物に含まれる胃酸によって重篤な肺障害を引き起こす化学性肺臓炎の重症型。報告は1946年 産婦人科医のカーティス・メンデルソン先生。なんと高齢者ではなく無痛分娩後の誤嚥性肺炎の報告が最初です。最後は離島医療に関わっていたとか。

【救急外来】
・午前中はめまいの救急搬送。レジデントからBPPVっぽいです・・・と報告を受けますが、やはり症状が違うなあと。安静臥床状態でも症状が悪化したり、持続したりしていると 、流石に持続性めまいの鑑別を考える必要があります。やはり、trigger and timingだなあと実感。いつもこの図は役に立ちます。


午後

【昼カンファ】
・本日のMKSAPはややマニアックだったかな。閉経後の萎縮性腟炎の症例。基本的には潤滑油中心だけど、重症ではエストロゲン腟錠を使いましょうと。この辺りは、家庭医療専門医試験でも取り上げられることがありますね。更年期の血管運動症状は一時的だけど、萎縮性腟炎の症状は徐々に増悪するので要注意。

・シスプラチンによる腎障害ではファンコニ症候群を来すことがあると。ファンコニ症候群は近位尿細管の全般性溶質輸送機能障害であり、本来近位尿細管で再吸収される物質がどんどん漏れて言ってしまいます。具体的には、アミノ酸・ブドウ糖・重炭酸リン酸などが排出され、代謝性アシドーシス(RTA)・電解質異常・脱水・くる病などを引き起こします。

McArdle's 病については、名前は有名だし運動後の横紋筋融解を繰り返すと言う意味では分かりやすいけど、そもそも頻度はものすごく少ないです。second wind現象が当初分からなかったけど、いわゆるwalking through現象と似ているなあと。横文字難しいですね。

・ワーファリン内服中でINR遷延していたらどうする?そもそも後期研修医の継続外来でワーファリンの人がいない!という衝撃情報も。世の中DOAC一色になったなあ・・・。INR<10で出血傾向がなければ休薬して再検でOKという設問。プラクティカルですね。

【再診外来】
・今日は比較的ゆっくりの外来。印象に残った方を振り返ってみます。

・糖尿病コントロールが著しく悪い、自己解釈の方。血糖700でもどうしても入院しなくて、でもその後徐々に改善し、今日は空腹時血糖200以下まで改善。凄いなあ。高血糖に強いなあと思いながら。その方曰く「インスリンが体の中で効いてくるのは分かるんだよね〜」。なんだか、エビデンスとか色々ぶっ飛んでいきますが、こういった方と話すのは嫌いではないのです

・SLE寛解状態の方。プライマリケアで診ていると、専門医診療からドロップアウトしてしまって、ひとまず他の理由で受診した場合に、その流れからフォローすることになる難治性疾患の方はいらっしゃいます。もちろん、増悪時には再度専門医に相談するタイミングは考えているわけではありますが・・・

・SLEの寛解基準は2016年に開発されたDORIS基準なんですねえ。項目としては、臨床症状・血清学的・PGA(Physician Global Assessment)・プレドニゾン量・抗マラリア薬・免疫抑制剤あたりが項目としてあげられます。現時点では完全寛解が維持できていてホッと一息。


というところでしょうか。
週初めからなかなか濃い一日でした〜。
さて、明日もまた〜と思ったら今日になっちゃった。

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