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20201012 お腹のX線も時に大事

週始まりですね。
子供達は運動会の代休でお休み。
小さい頃から何度もお世話になっていた地元密着の動物園?が閉園になるのででかけてきたみたい。
楽しそうでしたね〜。良い時間だったみたい。
(※写真はドイツのヴェルゲローデ城ですね)

午前

【朝カンファ】
・一見すると大腸拡張に見えた腸閉塞患者。結果的には小腸拡張でした〜。腹部X線は基本役に立たない〜というのがあるのですが、一方でちゃんと読もうと思うとめちゃ奥深いと思ってます。その奥深さが分からないととりあえず、意味ない!ってなりそうですよねえ〜。

・以下が簡単な系統的チェックリストです。

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上のレビューは結構おお!ってなる小ネタたくさんです。

小腸が拡張するとKerckring襞、大腸が拡張するとハウストラが見えるとされていますし、襞の幅が違って3−6−9ルールとか紹介されていますね。

【チーム回診】
・休み明けの回診は久しぶりなので、週末起こったことを把握しながらゆっくり声かけしていきました。

・回診中に、そのまま認知行動療法の実践に繋がるシチュエーションがあり、後期研修医にアドバイスしながら、患者さんの症状についての認知を確認していく時間がありました。

・回診時に何を伝えるか。在宅酸素療法を今回導入しなくちゃいけなくなった患者さん。ベッドサイドでその方向かな〜とお伝えしたら、想像した以上にショックを受けていて・・・しまったなあと。もちろん、まだ分からないので、もう少し経過を見て結論を出しましょうねと伝えましたが、やはり、私たちの感覚が医療寄り二なりすぎてるなあと感じました。感覚のキャリブレーション必要!

午後

【昼カンファ】
・今日はMKSAPの勉強。ゆ〜っくり進めてるので全然終わらないけど、でも普段意識しないテーマもでるので、良い学びになりますね。

連続性雑音を聞いたら?という話題。連続性雑音は収縮期・拡張期関係なく、連続して聞こえる心雑音です。代表格と聞いて何を思い出しますか?
→代表格はPDA開存。稀な疾患だと大動脈肺動脈瘻やシャント。更には、循環血流量が増える様な機能性雑音で妊娠や甲状腺機能亢進症などを検討する必要があります。

・不眠症の第一選択は?という問題。認知行動療法を答えるわけですが、皆様実際外来でどの程度実践してますでしょうか?めちゃめちゃざっくりしたポイントは、”眠れない”という出来事をどのように考え、認知するか?、その認知の歪みを直して、行動を変えていこうという考え方です。

・CBTは色々あるのですが、少しずつアレンジしながら学んで行ければ良いかなあと思います。

・化学療法の臨床試験の結果を実際の患者さんにどうアプライするか?という話題。特に食欲が落ちていたり、PSが落ちている様な場合、どのように考えるか。実際に臨床試験に乗るような患者さんは、比較的状態の良い方なので、そのまま外挿しないようにしましょうね〜

・HIV患者さんのワクチン接種について。CDCのページがまとまっています。CD4値が下がってくると、生ワクチンが打てなくなる可能性があるのでご注意を!

【再診外来】
・印象に残った症例から。

ナイシトールⓇが欲しい!という患者さん。それなりのインテリジェンスがあって、説明したら分かりそうだったのと、外来が最後だったので、”医療情報をどう手に入れるか”を一緒にやってしまいました。

・まず、ナイシトールⓇの添付文章を一緒に確認し、防風通聖散であること、市販薬と処方薬の容量や値段の違いを確認しました。その上で、防風通聖散が実際患者さんが必要とするアウトカム(中性脂肪を下げたい)に関連するかを確認。

・Googleで調べても分かりにくいことを実演した上で、Google scholarを教えて、一緒に検索してみました。検索ワードは防風通聖散と中性脂肪。とりあえず見てみたのは以下の論文でしたが、前後比較で減少しただけでプラセボと有意差がないことを確認しました。このプロセスを経て、とりあえず、「まあ、やめときますか・・・」となりました。

・そういえば、外来最後にインフルエンザワクチンを打ちました〜。


ということで、一日終わり!
明日はちょっと遠方からゲストも来るし、オンライン回診の在宅パイロット版もあるし、ちょっと楽しみです。
では〜

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