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20200928 気持ちの良い秋晴れ

今週も始まりました!
まさに秋晴れの一日。気持ちよかったです。
週の始まりは見学者対応から。来年度のスタッフ候補です。
(※写真はドイツの風車です。場所は忘れました笑)

午前

【朝カンファ】
・肺結核を疑う患者さんでLVFX内服中の時にどう診断するか?という命題です。市中肺炎にLVFXが処方されてしまうと、その後の結核診断に影響するのではないか?という話題。まあ、良くある話題ですが・・・

・実際少し調べてみましたが、確かに外来肺炎でのフルオロキノロン曝露は著しく増えているものの、培養陰性結核のリスクにならないかもという結果の論文もありました。

・結核を疑う所見ですが、
▶症状の期間が長い(7日以上)
▶寝汗
▶発熱がない(>38℃)
▶上葉の病変
▶空洞性病変
▶下葉病変で含気なし
▶白血球数の低下
▶リンパ球減少

が指摘されています

【回診】
・回診時は、可能な限りベッドサイドにしゃがみ込んで視線を合わせるようにしています。初対面だと特に目を見て話せるので良いです。高齢者の方は首が硬いことも多くて、我々が立って話をしようとしても目線が合わないことが多いんですよね。このあたりユマニチュード的でもあります。

・回診中に、歩いてもらうことは結構好きです。一緒に歩くだけで分かることもたくさんありますね。そもそも歩けるという事実は重要。あと、ベッドサイドにせん妄予防セットが設置されているか?も重要。カレンダーとか時計、家族写真とか、眼鏡・補聴器とかいろいろ普段使っているものが重要です。

回診中に外す抑制帯。これも重要ですが、当然看護師さん達との協働が必要です。回診時に、外せる管がないか、より自宅に近い環境に持って行けるかを考えながら回診します。

午後

【昼カンファ】
・MKSAP勉強会。CommentScreenというアプリを使ってニコ動的にやっています。今日の4題は・・・

・自家造血幹細胞移植後2か月以内に起こりうる合併症は?ということで感染症に注意しましょう〜。ひっかけでGVHDがありましたが、自家では起きないよ〜と。

・3剤併用療法を行っている中等症以上のCOPD患者で次に追加すべき薬剤は?という設問でロフルミラスト(PDE4阻害薬)だったと。コクランレビューも出ていますが、肺機能改善と増悪頻度を減らす効果はあるものの、QOLや症状には影響しないという結果。死亡率や入院を減らすかは不明。

・慢性CPPD関節炎症例で治療を何にするか?という話題。残念ながら質の高いRCTはほぼないのですが、NSAIDSかコルヒチンか少量ステロイドか。患者の属性や有害事象に注意して選択しましょう〜と。

・妊婦さんに投与してまずい薬は?の設問で、ACE-i/ARBを選択させる設問でした。メトホルミンはFDAカテゴリーBで妊婦さんにも安全に利用できるというのは、日本では使用できないけど、知っておくべき情報ではありますね。

【午後外来】
HBV垂直感染が疑われ中年女性。家族歴がかなりしっかりあります。結局自然のセロコンはできず、エンテカビル導入してゆっくりとウイルス消失が確認され、HBeのセロコン一歩手前という感じ。服薬アドヒアランスサポートが重要です。お子さんの出産時に垂直感染予防を実施した方でもありました。ユニバーサルワクチン重要です。

・VTEによる右心負荷で慢性心不全状態の患者。通常急性肺塞栓患者の45%に急性右心不全を合併するとされ、その後3.8%程度が慢性心不全を伴うCTEPHに進展すると言われています。

・GCA維持療法中の患者。PSL 5mg/日で安定している。基本的には漸減・中止を目指すことになりますが、再発が多い疾患でもあり、悩ましいです。超高齢で、このまま維持療法としてしまいたいなあと思いつつ、専門医に時折相談しながら検討中。

・精神科との併診患者さん。春先に調子を崩す事が多くて、高血圧の併診をしながら見ていたのですが、精神科の先生が替わると、投薬内容が変更になって精神症状が不安定になる事が判明。医原性だなあ・・・


とりあえず、帰ろう〜と。
お腹空きました。合間を縫って見学の方の対応をしましたが、ご満足頂けたかなあ。
来年度ご一緒できると良いですね。

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