テキストライブ開発記録 〜バージョン2を作ろうとした理由〜
こんにちは。
執筆過程をライブ配信できるサービス TxTLive(テキストライブ)を運営している中の人です。
テキストライブって?
テキストライブは、よくある画面共有でのライブ配信でなく、サービス上のエディタで執筆してその文章をライブ配信する形の執筆に特化したライブ配信サービスです。
音声の配信がデフォルトオフなのでしゃべらずにまわりの環境に関わらず配信を行えたりします。
視聴者さんとはチャットコメントでやりとりします。
テキストライブをもっと詳しく知りたい方はこちらを読んでみてください。
いろいろあって考えていることなどを表に出していこうとなったのでいろいろ記事にして公開していくことしました。
この記事は、その第3弾。
作るきっかけと初期の考えについて書かれた第1弾はこちら!
いろいろの部分がもう少し詳しく書かれています。
今回はバージョン2を作ろうとした理由までを書いていきたいと思います。
バージョン1のデザインの方針などについて書こうかとも思ったのですが、バージョン2の時にもそれは踏襲していて同じような内容になってしまうのでバージョン2の時にまとめてしまうことにしました。
バージョン2を作ろうとした理由について
システム面から
今までの記事にも書きましたが、バージョン1は突発的にとりあえず作ってみて反応をみてみようと考えて作りました。
データの持ち方もいろんな方向に転換できるように、いろんな表現ができるようにするためにほぼすべての情報を保存するようにしていました。
保存していたデータはいろいろ種類がありますが、その1つがカーソル位置です。
アーカイブでの再生時や配信時もカーソル位置を表示してより執筆らしくみえるようにしたいと思っていました。
ただ考えてみてください。
カーソルを1つ移動するたびにデータが1つ増えるわけです。
全部保存しようとするとすごい勢いでデータが増えていきました。
みなさんの予想以上に執筆している時ってカーソルを移動されていたりします。
また、アーカイブでの再生データを配信時のデータを保存する時に一緒に保存しておく方法をとっていました。
というのも配信する際に視聴者さんに送信されるデータと同様のものだったので、データの生成を1回にしてサーバーのCPUやメモリーをできるだけ使わないようにしておきたかったためです。
また、アーカイブ再生時にデータ生成をする必要がないので再生がスムーズに行えるという利点もありました。
動画配信サービスだとライブ配信後や最中に動画用にどんどん動画データを変換していったりしています。それが頭にあったのでそういった設計で作っていました。
また、できるだけ費用を抑えたかったので、バージョン1ではスペックの低いサーバー1台で動かしたいと考えて設計していました。
システム全体として保存容量は必要だけれどもサーバーのCPUやメモリーをできるだけ使わないようにスペックが低いサーバーで動くようにと考えていたわけです。
そういった設計で作っていたのでよりサーバーの保存容量を食い潰していきました。
そんな中、いろんな人にテキストライブを使っていただくことができ、ご要望や使われ方から保存するデータを取捨選択についての知見がたまってきたのでデータの取捨選択について本格的に考え始めました。
これがだいたいリリース後半年くらい経ったくらいだったでしょうか。
サービスの感想や使われ方から
話が変わりますが、テキストライブは、執筆に特化したライブ配信サービスというもので類似したサービスが当時調べて限りでは出てこかなかった記憶があります。
テキストライブを使われたユーザーさんの感想を見ていると過去にも似たようなサービスがあったようですがどこまで類似していたのかは不明です。
また、似たようなサービスはテキストライブリリース後に作られてリリースされていたりします。
何が言いたいかといいますと、目新しいサービスだったわけです。
テキストライブを見つけてくれたユーザーたちは結構な確率で使ってくれました。
使いづらい点等多々あったかと思いますが、使ってもらえていました。
というより設定項目や仕組みなどが複雑がしている今よりシンプルなものだったのですんなり使ってもらえれていた気がします。
話がそれました。もどしましょう。
使ってはくださるものの続きません。次に続かないわけです。
それでどうしてだろうと観察していると、「いつものと違うエディタだから」「次は今書いているのが終わってからかな」「今書いているものを配信しようとすると配信を始めるまでの手間がかかる」といったご感想をよく見ました。
その通りだなと思ったのを覚えています。
配信に専門的な機材・ソフトが必要ないようにして配信のハードルを下げるように作っていたのですが、エディタというところで同じような問題が発生していました。
みなさん、エディタは使い慣れたものを使われています。
日頃から自分にあった使い勝手のよいエディタを自分で選んで使われているのです。
それを配信するために一時的にも違う環境で執筆しないといけないというのはハードルが高いものです。
そしてそれは一度越えればいいハードルではなく配信の度に超えないといけないハードルです。
「ワードで書いているものを配信できるわけではないのか」といった感想もよくいただきました。
一度は試してもらえるけども、イベント感覚といった感じで日常にはならず続かない。
そして、そのままテキストライブがそういえばあったなといったものになってしまう流れでした。
バージョン1は、配信内でしか執筆できなかったのでそれが顕著に現れていました。
こういった状態を解決するにはどうしたらいいか掘り下げて考えていきました。
原因は、問題となっているのは日常的に使うものが違うからだ。
テキストライブを日常的に使うエディタとして選択肢にできないか。
PCやスマホでデータを共有できてオンラインエディタとして使える、そして執筆中どのタイミングでもライブ配信ができる、ライブ配信ができるオンラインエディタにすればどうだろうか。
そうすることで、継続的に使ってもらえてライブ配信をしてもらえないだろうか。
ライブ配信ができるオンラインエディタが良いか結構悩んだのを覚えています。
エディタなんてものを作ったことはないわけです。
いろんなエディタが世の中に出ています。
その中で自分に日常的に使われるレベルのエディタを作れるのかと悩みました。
どうにかレベルの高いものを作れないか、使えるオープンソースを探し回ったのを覚えています。
ただ、自分の用途にがっちりあったものは見つかりませんでした。
改良や改変でどうにかできないかというのも時間をかけて既存の中身を読み解いてできないかと試行錯誤しました。
テキストライブでのライブ配信の仕様や今後のことを考えると自分で作るしかないと考えたため、レベルの高いものにならなくても自分で作ることにしました。
最終的に、配信できるオンラインエディタとしてテキストライブを変化させることを決めました。
バージョン2の作ると決めてから
配信できるオンラインエディタを作ろうとしようとすると今のシステムを流用するより0から作るほうが早いと考えました。
また、同じタイミングで保存データの取捨選択を織り込んでしまえると考えたのでバージョン2として0から作ることしました。
データの取捨選択を織り込んだためにサーバーの保存容量を食い潰すまでという制限時間付きでの開発になりましたが、しっかり枠組みを作ろうと考えたので、使う技術から何から全部ひっくるめて調査から始めました。
バージョン1で使っていた技術とバージョン2で使っている技術は結構違っていたりします。
あと、この段階でご要望が多かった縦書きを導入したいという気持ちもあったので、それについても調査を重ねていた記憶があります。
調査に数ヶ月かけた後、2019年9月30日にバージョン2の開発を始めているようです。
さいごに
さて、今回は以上になります。
バージョン2を作ろうとした理由について書きました。
バージョン1を作っていろんな人に使ってもらえて感想などを見れたからこそバージョン2を作り始めることができました。
バージョン1の時に使ってみてくださったユーザーに感謝を。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
次回も読んでいただければ嬉しいです。
また、テキストライブにちょっとでも興味が湧かれましたら、一度使ってみてください。
後、これを書こうとした際の執筆過程をテキストライブにて公開しています。
テキストライブがどんなものか知るのに丁度良いかと思いますのでみてみてください。
再生マークを押して少し待っていてもらえれば執筆過程が再生されますのでお試しください。
テキストライブ
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