テキストライブ開発記録 〜作るきっかけと初期の考え〜
こんにちは。
執筆過程をライブ配信できるサービス TxTLive(テキストライブ)を運営している中の人です。
テキストライブって?
テキストライブは、よくある画面共有でのライブ配信でなく、サービス上のエディタで執筆してその文章をライブ配信する形の執筆に特化したライブ配信サービスです。
音声がデフォルトオフなのでしゃべらずにまわりの環境に関わらず配信を行えたりします。
視聴者さんとはチャットコメントでやりとりします。
テキストライブをもっと詳しく知りたい方はこちらを読んでみてください。
記事投稿時と今と変わっている部分もありますがどんなサービスかはわかってもらえるかと思います。
この記事について
さて、そんなテキストライブですが、今後のことを考えた結果、1から考え直すことにしました。
運営の過程でいろいろな考えが混ざった結果、なんとも言えない形になってしまっているので一度考え直して作り直そうと思った次第です。
作り直しを発表したのが2021年9月、それからいろいろ考えたり、使用できそうな技術の調査・検証をしてみたりと表に出ない形で動いてきました。
今回、考えてきた結果。
考えていることなどを表に出していこうとなったのでいろいろ記事にして公開していくことにしました。
この記事は、その第1弾。
テキストライブを作るきっかけと初期の考えを当時を思い出しつつ書こうかと思います。
注意事項として、その後や今では考えが違うこともあります。
欠けている部分も多々あるかもしれませんが書いていきます。
作ろうとしたきっかけ
テキストライブの開発を着手したのが、開発のログ(Gitのコミットログ)を遡ると2018年12月10日でした。
実際、このサービスについて考え始めたのはもうちょっと前だったでしょうか。
とあるサービスの1機能を見つけた時がサービスについての設計などを考え始めたきっかけになります。
ただ、その前にあったことも作るきっかけに含まれていると思うのでまずそちらを。
そのきっかけというのは、とある作家さんのイベントでの展示の話を聞いたことです。
聞いてわくわくしたのを覚えています。
作品が実際に綴られていく瞬間を見れるわけです。
自分が好きな作家さんの書いている過程を見ることができるの素敵すぎませんか。
見るという視点が最初でした。
ここではまだリアルタイムではなく、執筆しているところを録画してそれをみんなで投稿しあえる場所はどうだろうか?という程度のアイデアでした。
考えはしていたものの動画となるとデータ量が大きくなるだろうから個人で手を出しにくいことや執筆を録画した際の問題点などを考えた結果、頭の片隅にしまっていました。
そんなアイデアがあった状態で、とあるサービスの1機能を見つました。
その機能っていうのがGoogleドキュメントの様に他の人に見せながら編集できるものでした。
それを触った時に、これだったら飽き性でめんどくさがりやの私でも最後まで書けるのではないかと思いました。
また、
・一般的なライブ配信のような画面共有で執筆風景を配信する際に問題になってくる「文字が潰れて読めない」や「文字サイズを大きくすると執筆箇所の前後しか読めなくなる」という問題
・ライブ配信まわりの知識や技術、ソフトの準備をする必要がある問題
も解決できると思い至り頭にあったアイデアと結びつきました。
このタイミングで、執筆過程の録画・投稿・視聴から、執筆過程のライブ配信・録画・視聴という形に頭にあったアイデアが変わりました。
見ているとわくわくできて、書く時のモチベーションにもなってWin-Winで楽しいものができると思い至ったわけです。
なにより大きかったのは、自分が作れそうな領域のものだったことです。
頭にシステムの図面をざっくり書けそうだったので、とりあえず作ってみて反応をみようと手を動かしていきながら作っていきました。
作り始めた時の考え
この時点でのしたいことは、
執筆の途中経過を他者と共有することで執筆者・視聴者ともに執筆に対するモチベーションを維持・向上させる
というものでした。
手を動かしながら、どういった形にするかを考えていきました。
ここで1つ
音声や画面がなくても文字だけで自己表現ができる場にする
というしたいことが加わります。
記憶が定かではないですが、作り始めた頃はちょうどVチューバーが流行り出してきた時分だったか、それとも自分が感知しはじめた時分でした。
時代の流れとしては、自己表現の場としてライブ配信を取り入れ始め場が大きくなっていっていた時期という認識でした。
その中で、実写やバーチャルで配信するというのはハードルが高いと感じていました。
実写はカメラが必要で見た目や映せる環境が必要で、バーチャルでは姿を用意する技術と知識が必要になります。
また、配信には必須である音声もハードルが高いと考えていました。
配信できるかどうかがまわりの環境に大きく左右されるわけです。
今だともっと気軽にできるようにはなっていますが、そういったものをクリアできる人たちだけがライブ配信を通じての自己表現ができる状態でした
ライブ配信という形で自己表現をしようとした際のハードルが高い。
これに対してなんともいえない思いがありました。
この思いは今でもあります。
そういった思いもあった中で今回の作ろうとしているものでそのハードルを下げれるはずと考えたわけです。
必要なものは文字列を入力できるインターネットにつながった端末のみでまわりの環境に影響を受けない。
そういう場にしようと考えました。
そして、必要なものは文字列のみという考えを基に、執筆をライブ配信するのために執筆以外の必要な要素をできるだけ少なくしようと決めました。
1番注目されるべきは「執筆の過程・経過」で、「執筆の過程・経過」でもって自己表現できる場にしようと考えたわけです。
「執筆」をライブ配信するのに「話すのがうまくないといけないのか」「人を惹きつけるサムネイル画像を作れたり用意できないといけないのか」「配信まわりの専門的な知識・技術が必要か」「まわりの環境を気にする必要があるか」とそれぞれ考えていきどの質問に対しても否であると答えを出しました。
それぞれの要素は、あれば他の人に見てもらいやすくなる要素です。
ただし、これらを必要にすると執筆をライブ配信するためのハードルが確実に上がります。
それぞれできる人たちにとっては、軽々乗り越えられるハードルの高さなのかもしれませんが、そういった人は従来のライブ配信で配信しているはずであると考えました。
そういった考えの結果、執筆のライブ配信というものによって、ライブ配信による自己表現の場への一歩を踏み出せる人を主な対象だと考えることになりました。
というわけでしたいことが2つになりました。
執筆の途中経過を他者と共有することで執筆者・視聴者ともに執筆に対するモチベーションを維持・向上させる
音声や画面がなくても文字だけで自己表現ができる場にする
したことが増えたタイミングが早かったのもあり、増えた後に決まった仕様の方が多かったような気がします。
2つ目に引っ張られる形で、チャンネルにテキストライブを紐づける形にしたり、動画=1テキストファイルという位置付けで動画・ライブ配信サービスの仕組みに寄せた仕様に寄せた形でサービスの仕様にしたりしました。
今のバージョンだと少し違いますが、執筆を最前面に出るように執筆者が隠れるように設計していたりもしました。
また、初期には現在配信時に使われている執筆モードとチャット形式で話せる機能のみのチャットモードの2つが選べるようになっていました。
チャットモードはチャットに特化したモードで某メッセージアプリの表示を思い浮かべていただいて、左に配信者、右に視聴者のチャットコメントが表示されるチャットオンリーの機能でした。
これは特に2目の考えのみで作られたものだと思います。
したいことが決まった後、2つ目に大きく引っ張られつつとりあえず作っていって、2019年1月14日にアルファ版を公開することになります。
さいごに
さて、今回は以上になります。
今回の内容で自分が思うところは、サービス設計をしていく中でしたいことが2つあるのは良いのか否かではないかというところです。
サービスがブレていくので否と答える人が多いのだろうなと思います。
自分でもこの後ブレていったなと感じてはいます。
あと、当時、考えが前後してというかこっちいったりあっちいったりして決まっていったのがよくわかりました。
記事にまとめるにあたり話が散らからないように、いろいろ省略したり書く順番を歪めた部分があったりします。
これでいいのかと最後まで悩んでいます。
テキストライブを作るきっかけと設計していった時のしたいことを書きました。
次回は、リリース後からのことを書いて公開できたらと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
次回も読んでいただければ嬉しいです。
また、テキストライブにちょっとでも興味が湧かれましたら、一度使ってみてください。
後、これを書こうとした際の執筆過程をテキストライブにて公開しています。
テキストライブがどんなものか知るのに丁度良いかと思いますのでみてみてください。
再生マークを押して少し待っていてもらえれば執筆過程が再生されますのでお試しください。
テキストライブ
テキストライブのTwitter
https://twitter.com/txtlive_net
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