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テキストライブ開発記録 〜デザインについての考え2〜

こんにちは。

執筆過程をライブ配信できるサービス TxTLive(テキストライブ)を運営している中の人です。

テキストライブって?

テキストライブは、よくある画面共有でのライブ配信でなく、サービス上のエディタで執筆してその文章をライブ配信する形の執筆に特化したライブ配信サービスです。

音声の配信がデフォルトオフなのでしゃべらずにまわりの環境に関わらず配信を行えたりします。

視聴者さんとはチャットコメントでやりとりします。

テキストライブをもっと詳しく知りたい方はこちらを読んでみてください。

いろいろあって考えていることなどを表に出していこうとなったのでいろいろ記事にして公開していくことしました。

この記事は、その第6弾。

作るきっかけと初期の考えについて書かれた第1弾はこちら!

いろいろの部分がもう少し詳しく書かれています。


さて、前回の記事でテキストライブ全体のデザインについての考えと大事にしていること3つ「」「文字」「数値」のうち「」と「文字」について書きました。

今回は残りの「数値」について書いていきます。

数値

数値ってプラスにもマイナスにも働く魔性のものですよね。

小説投稿サイトでいうとPVや評価の数が増えていくほど嬉しくて次もってなりますよね。

ただ、想像していたより伸びなかったりしたら逆に次にっていう気持ちが小さくなります。

あとは連続日数、これに関しても続いている間はプラスに働きますが、どこかで途切れると再開するモチベーションが起きなかったりとマイナスに働いたりします。

人それぞれ数値から受けるモチベーションへの影響は様々です。

そして、時と場合によってもどの数値からどのような影響を受けるかは変わってきます。

そこで、テキストライブではできる限りユーザーごとにあった執筆に対するモチベーションの維持向上につながるように値を表示するようにしています。

」や「文字」の時は下がらないようにでしたが、維持向上を目的としているのが違いになっていますね。

数値に対する考えは、バージョン2の開発時や初期ではぼんやりしたもので考えが及んでいない部分が多々ありました。

数値」についての考えは、運営していく中でユーザーからのご意見や自分の中での考えが固まっていく中で出来上がっていった考えになります。
これからも考えが変化をしていくことになるかもしれません。

現時点での数値に関する方針は4つ

  • 数値が表示されるところはできる限りユーザーごとに表示・非表示を選択できるようにする

  • 数値をなるべく非表示にしつつユーザーの今までの記録とで比較できるようにする

  • 何を表現したいのかを考えた上で表示する数値を決める

  • 他者との比較が発生しそうな箇所をなるべく作らず、第3者が行う比較についても考える

1つ目の方針を反映したもの

バージョン2リリースからある程度経った頃には、執筆時間・配信時間・視聴者数・PV数などはユーザーごとに表示・非表示を設定できるようになっていました。

人それぞれモチベーションの維持向上につながる数値が違うため、モチベーションの低下につながると思ったものを非表示にできるようにしておきたかったためです。

例えば、視聴者数が見えるのは緊張して執筆できないと言った考えもあれば、いつ視聴者数が増えるのかわからないから緊張感をもって執筆に集中できるといった考えもありますよね。

2つ目の方針を反映したもの

バージョン2のリリース後に追加した執筆記録機能も方針に沿って作られています。

執筆記録のグラフ

執筆記録のグラフは、わざと数値が出ないような形にしています。

日頃の頑張りを一目でわかるようにグラフとして表示したかったのですが、折れ線グラフ・棒グラフのような数値が目に見える形にしたくなかったのでこの形になっています。

ちょっと初めてだと分かりづらいグラフですよね。

各四角がそれぞれの日を表していて、色がそれぞれの日の頑張りを表現しています。

基本的には色が濃くなるほどその日は頑張ったとわかるようになっています。

このグラフの形はIT業界などで見られるグラフですが、数値を明確に表示しないけども頑張りを表現するのに優れていると思い採用しました。

まず明確に数値が表示されない。

それぞれの日付ごとの頑張りを色で表現できる。

なおかつ、色の濃さを今までの自分の頑張りから算出するので、自分の頑張りを表現することができる。

単純に色の濃さごとの数で他者と比較しても意味がない。

数値を表示してしまうとどうしても他者との比較が生まれる原因になるのですごく都合がよい表現です。

また、執筆していない日も四角で表現できる点もよかったです。

ある一定期間内で自分が執筆にどれだけ取り組んだかを一目でわかるように執筆をしていない日も表現したかったからです。

折れ線グラフや棒グラフでこれをしようとすると何もないと表現する他なくなんとも言えない感じになってしまいます。

四角が並んでいるので連日の執筆が途切れた際や期間が空いてしまった際のモチベーションの低下を折れ線グラフや棒グラフでの表示よりも防げるかなとも考えました。

グラフの線が0をずっと辿っているよりも色がついていないけども四角が並んでいる方が心理的に良いと考えています。

3つ目の方針を反映したもの

執筆記録のグラフの話を書いたので、執筆記録での文字数についても書きます。

執筆作業でのがんばりを目に見える形にするために数値で表すとしてそれは何を測るべきなのでしょうか。

単純なのは、開始と終了の文字数差という進捗でしょうか、果たしてそんな単純なもので測っていいのでしょうか。

執筆は頭で思い描きどのように文字として表現するか考えて書いては消してを繰り返しながら進めていくものだと考えています。

たとえ数文字しか文字数が増えなかったとしてもその表現を生み出すためにはいろいろ考えた上で書いては消してを繰り返しているわけです。

それならば、執筆作業を数値で表すとしたらそこも含めた数値にすべきでしょう。

なので、テキストライブで執筆記録として残る執筆文字数はその執筆中の追加文字数+削除文字数にしています

執筆文字数という名称にしているので多々誤解を招いているのが難点ですが。

何かよい名称があればいいなと常々考えています。

4つ目の方針を反映したもの

人は数値を比べたがります。

これは無意識でも相手が誰であってもおこなってしまう行為だからこそ怖いもので、劣等感を感じてしまうことにも繋がります。

数値を比べることによってモチベーションに繋がることもあるでしょうが、その逆も大いにあります。

比べる要素を入れるかどうかどちらがよいか。

サービスを盛り上げるのに他者と比べられる数値は多いに役立ちます。

しかし、執筆という創作の場では必要か。

自分の思い描いたものを文章で表現するのに他者と比べることが必要か。

結論として、テキストライブでは必要ではないと考えました。

ですので、テキストライブではランキング機能を作っていませんし、チャンネルをフォローする機能がありますがフォローされている数は非表示にしています。

また、比べる行為は執筆者だけではなく視聴者も行う行為です。

視聴者は執筆者の考えなど関係なしに比べます。

限られた時間の中でより良いものを読みたい・みたいと考えるとPV数や視聴者数などから人気のものを選ぶのは理にかなっている行為です。

ただそれによって否応なく執筆者同士が比べられるという立場に立たされてしまいます。

テキストライブでは他者との比較が生まれる要素をできる限り排除しようと考えた結果、視聴者から見える数値を極力減らしています。

視聴者数やPV数が視聴側から見れないようなっているのはそのためです。

ただ、見れなくしているので視聴者がどれを見るかをどう判断するの?と言った問題が生まれています。

バージョン2では、タグ機能や文章の最初をサムネイル画像で表示するという策をとっていますがあまりいい結果にはなっていません。

さいごに

数値」については出した方が、ユーザーにサービスを宣伝してもらえる機会が増えることが多くなってサービスにとってはメリットになる部分が多いです。

宣伝したのを見て自分はどうだろうか?や他者の数値はどんなだろうか?といった好奇心からサービスに触れてくれる機会が増えます。

また、他者のとのつながりが生まれれることでコミュニケーションが活発になりサービスの活性化の要因にもなります。

そういった部分を削ってしまっているテキストライブは数多くの課題を抱えている状態だと思います。

どこまでを許容すべきかどこまでこの考えを貫くべきかを時間がかかっていますが、現在進行形で考えている最中です。

前回と今回をあわせて、3つのデザインをする上で大事にしていることを書きました。

」「文字」「数値

この3つはデザインする上で考えるのは当たり前のことかと思いますが、それぞれについての考えは一般的な考えとは異なっているのではないでしょうか。

どちらかというと書いた内容とは真逆の方の考えでデザインがされていることが多いはずです。

前回と今回の記事を読んで少しでも考えに共感をもってもらえると嬉しいなと思います。

また、テキストライブにちょっとでも興味が湧かれましたら、一度使ってみてください。

後、これを書こうとした際の執筆過程をテキストライブにて公開しています。

テキストライブがどんなものか知るのに丁度良いかと思いますのでみてみてください。

再生マークを押して少し待っていてもらえれば執筆過程が再生されますのでお試しください。


テキストライブ

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