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『復興建築 』アナザーストーリー#04|味なたてもの探訪選書フェア・推薦コメント公開


2020年12月に発売した『復興建築 モダン東京をたどる建物と暮らし』の中で紹介しきれなかった建物の魅力、紙幅の関係で載せきれなかった写真、溢るる思いをご紹介している『復興建築 アナザーストーリー』。

今回は発売にあたり<味なたてもの探訪シリーズ>全3弾の監修・ライターの方々が集結し、各書店で行った選書フェアの本と推薦コメントをご紹介します。


選書フェアを企画していただいた書店

■ブックファースト 新宿店


■MARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店


■東京堂書店


■紀伊國屋書店 新宿本店


■八重洲ブックセンター 本店


選書者の方々と推薦コメント(シリーズ発売順)

「味なたてもの探訪」シリーズ各巻に関連するテーマでオススメの一冊を選書していただきました。


<各書籍リンク先について>
弊社では街の本屋さんを応援したいという考えから、Amazonに統一したご案内はいたしません。
各出版社の紹介ページを貼り付けていますので、ご興味のある方はお近くの書店や書店のウェブストアをご利用いただければうれしいです!
*絶版本など、在庫がAmazonにしか見当たらなかったもののみAmazonでのご紹介をしています。


<大正・昭和の近代建築を味わう一冊>

■味なたてもの探訪 第1弾 『看板建築 昭和の商店と暮らし』
-監修/萩野 正和さん(株式会社connel 代表取締役)
-建築解説/宮下 潤也さん
より選書していただきました。


1.東京レトロ建築さんぽ(選書/『看板建築』監修・萩野 正和)

倉方 俊輔【著】/ エクスナレッジ

どこか懐かしく美しい、戦前までの独特の雰囲気を醸す建築がビジュアルに紹介されています!


2.東京モダン建築さんぽ(選書/『看板建築』監修・萩野 正和)

倉方 俊輔【著】/ エクスナレッジ

戦後から高度成長期にかけて建築界で台頭していたモダニズム建築がギュっとつまっています!


3.プレモダン建築巡礼(選書/『看板建築』監修・萩野 正和)

磯達雄(文)、宮沢洋(イラスト)、日経アーキテクチュア【編】/日経BP社

多彩なイラストとともにていねいな解説が魅力です!


4.ぼくらの近代建築デラックス!(選書/『看板建築』監修・萩野 正和)

万城目学、門井慶喜【著】/文藝春秋

近代建築ファンが魅力を語る、親しみある文章です!


5.下町の名建築さんぽ(選書/『看板建築』監修・萩野 正和)

大島 健二【著】/エクスナレッジ

味のあるイラストと解説で、当時の建築のある風景が想起されます!


6.にっぽん建築散歩(選書/『看板建築』監修・萩野 正和)

小林 泰彦【著】/山と溪谷社

本を抱えて、全国津々浦々、建築まち歩きへ、GO TO!


7.喫茶とインテリア WEST(選書/『看板建築』監修・萩野 正和)

BMC 【著】、西岡 潔 【写真】/大福書林


8.いいビルの写真集 WEST(選書/『看板建築』監修・萩野 正和)

BMC【著】/PIE International

東京の見落としていた、いいビルを探してみては?


9.タイル建築探訪(選書/『看板建築』監修・萩野 正和)

酒井 一光【著】、酒井一光遺稿集刊行委員会【監修】/青幻舎

ツウは、味わい方のこだわりも細部になっていきますよね!


10.日本の建築家解剖図鑑(選書/『看板建築』監修・萩野 正和)

二村 悟【著】/エクスナレッジ

日本の近代化の土台をつくったのは、この人たちでもあるんです!


11.近代日本の洋風建築 開化篇(選書/『看板建築』監修・萩野 正和)

藤森 照信【著】/筑摩書房

近代建築史の巨匠で、看板建築の名づけ親による集大成!


12.看板建築 昭和の商店と暮らし(選書/『看板建築』監修・萩野 正和、建築解説・宮下 潤也)

萩野 正和【監修】/トゥーヴァージンズ

昭和のまちの当たり前の風景をつくっていた建築を暮らし側から味わった、新しい建築本です!(萩野)

今はなき街並みの古写真や、住んでいる方へのインタビューが掲載されています。看板建築の入門書としてもおすすめです。(宮下)


13.建築探偵の冒険 東京篇(選書/『看板建築』建築解説・宮下 潤也)

藤森 照信【著】/筑摩書房

軽妙な語り口に鋭い視点。有名建築から無名の商店や民家まで、建築史家である著者と一緒に建築の「冒険」に出かけましょう。


14.日本の近代建築(下)-大正・昭和篇-(選書/『看板建築』建築解説・宮下 潤也)

藤森 照信【著】/岩波書店

日本の大正から昭和までの近代建築の流れを掴むには最適な一冊。内容はやや専門的ですが、初心者でも読みやすく書かれています。


15.古いのに新しい! リノベーション名建築の旅(選書/『看板建築』建築解説・宮下 潤也)

常松 祐介【著】/講談社

全国の近代建築を「リノベーション」という切り口で紹介したこの本を書いたのは、なんと現役東大生。丹念な文献調査に脱帽です。


16.見に行ける 西洋建築歴史さんぽ(選書/『看板建築』建築解説・宮下 潤也)

玉手 義朗【著】、 増田 彰久【写真】/世界文化社

元銀行マンである著者が、時代背景から丁寧に近代建築を解説しています。増田彰久氏による美しい写真にも見とれてしまいます。


17.新装版 1960年代の東京 路面電車が走る水の都の記憶(選書/『看板建築』建築解説・宮下 潤也)

池田 信【著】/毎日新聞出版

高度経済成長で消えゆく建造物や風景を撮影していた貴重な写真集。今はなき洋風建築や看板建築も多数掲載されています。


18.東京の名教会さんぽ(選書/『看板建築』建築解説・宮下 潤也)

鈴木 元彦【著】/エクスナレッジ

東京及び近郊の美しいキリスト教会群を紹介した一冊です。キリスト教徒でなくともこの空間を味わいに訪ねたくなります。


19.東京のかわいい看板建築さんぽ(選書/『看板建築』建築解説・宮下 潤也)

宮下 潤也【著】/エクスナレッジ

看板建築の中でも、東京都内で現在も営業する店舗に絞って紹介しました。詳しい見どころ解説もあり、街歩きのお供に最適です。


20.看板建築図鑑(選書/『看板建築』建築解説・宮下 潤也)

宮下 潤也【著】/大福書林

看板建築のファンである私が見たかった立面図集です。緻密なイラストのほか、コラムも読み物として充実させました。


<沖縄を知る・建物を人々の関係を見つめる一冊>

■味なたてもの探訪 第2弾 『沖縄島建築 建物と暮らしの記録と記憶』
-監修・写真/岡本 尚文さん
-建築監修/普久原 朝充さん
より選書していただきました。


21.日本村1969-79(選書/『沖縄島建築』監修 写真・岡本 尚文)

山田 脩二【著・写真】/三省堂

建築写真家としての氏が、建物や設計者のための写真ではなく日本を知るための眼差しで建物を撮影した素晴らしい写真集。
建築本の仕事で日本中を巡る中、中心と周縁、都市と地方という問題に真正面から向き合った。
当時大学生になったばかりの私に大きな影響を与え、今も沖縄を撮る時に頭の片隅に在る眼差しだ。
建築や建物から言葉を一度差し引いて、それでも浮かび上がってくる意味や時間を認識することが出来る稀有な写真集。


22.After the flood(選書/『沖縄島建築』監修 写真・岡本 尚文)

Robert Polidori【著・写真】/Steidl

2005年、アメリカ南東部を襲った巨大なハリケーン「カトリーナ」が去った後のニューオリンズの様子を記録した写真集。
300mm×390mmという大判の作り。
建物の外や中には洪水により浸水した痕跡が残り、家具は散乱し、それはまるで廃墟のようだ。
しかし、それが写真になると逆説的な美しさをも孕むのだということを目の当たりにする。
建築的になんのことはない地方都市のアメリカ住宅だが、Robert polidoriによって写された写真には、建築とともに人々が生きた記憶が記録されている。


23.団地の空間政治学(選書/『沖縄島建築』監修 写真・岡本 尚文)

原 武史【著】/NHK出版

戦後の高度経済成長の流れの中で生まれた団地は、ダイニングキッチンと寝室等により構成される食寝分離の新しいライフスタイルを持つ“時代の最先端”あり、一種の社会現象を巻き起こした。
そうした団地を自分が住んだ経験も踏まえ、政治的な空間として捉え分析し、戦後の日本の政治と歴史をあぶり出す。


24.FLAT HOUSE LIFE 1+2(選書/『沖縄島建築』監修 写真・岡本 尚文)

アラタ・クールハンド 【著】/トゥーヴァージンズ

米軍ハウス、文化住宅、古民家という「既に目の前にある」建築物を平屋=フラットハウスという総称のもと、リノベートし住むことで、生きることを問い直そうとする著者の文化運動推進の為の本。


25.沖縄01 外人住宅 OFF BASE U.S. FAMILY HOUSING(選書/『沖縄島建築』監修 写真・岡本 尚文)

岡本 尚文【著】/ライフ・ゴーズ・オン

戦後の沖縄で駐留アメリカ軍人のために建てられたいわゆる「外人住宅」。
沖縄以外では米軍ハウスと呼ばれました。
その「外人住宅」を、戦争と占領によって強制的に出会わされたアメリカに対して、憧れと憎しみに折り合いをつけながら作った「文化」として捉え記録した写真集。

*リンクページの最下部に紹介があります。


26.ヤンキーと地元(選書/『沖縄島建築』建築監修・普久原 朝充)

打越 正行【著】/筑摩書房

昼は建築現場の型枠解体業に従事し、夜は国道で暴走する沖縄のヤンキーたちと生活をともにして綴った労作。


27.入れ子の水は月に轢かれ(選書/『沖縄島建築』建築監修・普久原 朝充)

オーガニックゆうき【著】/早川書房


28.沖縄彫刻都市(選書/『沖縄島建築』建築監修・普久原 朝充)

尾形一郎、尾形 優【著】/羽鳥書店

戦後、コンクリートブロックによって形づくられていった沖縄の歴史や創作の風景が描かれた本。


29.これが建築なのだ ―大竹康市番外地講座(選書/『沖縄島建築』建築監修・普久原 朝充)

OJ会 【編】/TOTO出版

沖縄の著名建築物のひとつである名護市庁舎。フィールドワークで沖縄を歩きまわった設計者が形で語った沖縄らしさ。


30.神と村(選書/『沖縄島建築』建築監修・普久原 朝充)

仲松 弥秀【著】/新泉社

沖縄の信仰と集落形態の関係に迫った古典。島建築の背後にある思想を知ろう。


31.沖縄アンダーグラウンド(選書/『沖縄島建築』建築監修・普久原 朝充)

藤井 誠二 【著】/講談社

「浄化」された沖縄の売春街を訪ねる。都市計画学では語られない街の成立過程と沖縄戦後史がうかびあがる。


<「復興建築」をさらに深く知る一冊>

■味なたてもの探訪 第3弾 『復興建築 モダン東京をたどる建物と暮らし』
-監修/栢木(かやのき)まどかさん
より選書していただきました。


32.復興建築の東京地図 関東大震災後、帝都はどう変貌したか(選書/『復興建築』監修・栢木まどか)

松葉一清【監修】/平凡社

『建築の東京』という建築写真集を元に関東大震災復興について伝える1冊。


33.消えゆく同潤会アパートメント(選書/『復興建築』監修・栢木まどか)

橋本 文隆、内田 青蔵、大月 敏雄【編集】、兼平 雄樹 【写真】/河出書房新社

すべての同潤会アパートが建て替えられてしまった今、読み返したい、集大成である江戸川アパートメントを取り上げた一冊。


34.集合住宅物語(選書/『復興建築』監修・栢木まどか)

植田実【著】、鬼海弘雄【写真】/みすず書房

戦前篇には、震災復興期に建設された集合住宅も多く取り上げられています。


35.越澤 明先生の著書3冊(選書/『復興建築』監修・栢木まどか)

近代東京がどのように出来てきたのかを、都市計画から読み解きます。

・東京都市計画物語
越澤 明【著】/筑摩書房


・復興計画 - 幕末・明治の大火から阪神・淡路大震災まで
越澤 明【著】/中央公論新社


・後藤新平 ─大震災と帝都復興
越澤 明【著】/筑摩書房


36.関東大震災と「復興小学校」(選書/『復興建築』監修・栢木まどか)

小林 正泰【著】/勁草書房

「復興小学校」に特化した研究書。ソフト(教育論)とハード(建築)の双方からの分析がなされています。


37.近代の東京を知るおすすめの4冊(選書/『復興建築』監修・栢木まどか)

震災、戦災、高度経済成長期…建築や都市史の専門家が、都市空間としての東京の特徴を読み解いています。

・東京の空間人類学
陣内 秀信【著】/筑摩書房


・シリーズ日本の近代 - 都市へ
鈴木 博之【著】/中央公論新社


・東京の地霊(ゲニウス・ロキ)
鈴木 博之【著】/筑摩書房


・見えがくれする都市―江戸から東京へ (SD選書)
槙 文彦、若月幸敏、大野秀敏、高谷時彦 【著】/鹿島出版会


ぜひお家ごもりのお供にご参考くださいませ。

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