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あなたは「置き配」やってますか? 2024年物流問題に対応して政府が「物流革新緊急パッケージ」を了承。これからのネット通販のスタイルが変わる!?

インターネットで飛び交う、今週1週間のIT・科学・経済のニュースを 独自の視点で振り返る「ITニュースウェブ2023/10/13(第080回)」さて今週は、、、

あなたは「置き配」やってますか? 2024年物流問題に対応して政府が「物流革新緊急パッケージ」を了承。これからのネット通販のスタイルが変わる!?

【速報】岸田首相「物流は喫緊の課題」 “置き配”ポイント付与など物流革新緊急パッケージ決定(10/06)

もはや我々の生活にはなくてはならない宅配流通。ネット通販で頼んで自宅まで届けてもらう。数十年前までは考えられなかった流通システムがいまや我々のライフラインにも匹敵する重要なものになっています。ところがご存知のように、届けた先が留守中で持ち帰ることで、流通コストが2倍にも3倍にもなっているにも関わらず、そこのコストは受け取る側でもネット通販会社でも流通会社でもなく、なんと、配送を担当する運送マンの労力負担になっている。もはやこれが嵩むと順調な配送すらできなくなっているわけです。

そんな中、日本の流通に問題がおきます。それが「2024年問題」です。

知ってますか?物流の2024年問題

「2024年問題」とは、働き方改革法案によりドライバーの労働時間に上限が課されることで生じる問題の総称のこと。2024年から働き方改革関連法の改正でドライバーの時間外労働時間が年間960時間に制限されることになり、結果一人当たりの走行距離が短くなり、長距離でモノが運べなくなるかもしれないという問題です。

「人手不足で倒産」運輸業界が前年より5倍増 「2024年問題」の前に早くもピンチ(10/11)

さらに最近では流通における万年人手不足。「2023年度上半期(4-9月)」では「人手不足」倒産した流通会社が過去最高になったとも報じられています。そんな状況からようやく政府が対策を始めたというのが、今回の「物流革新緊急パッケージ」というわけです。

"2024年問題"で政府が「物流革新緊急パッケージ」、「置き配選択でポイント付与」などを表明(10/06)

これによれば、物流拠点となる湾岸施設などの整備推進を図る「物流の効率化」や、「置き配」を指定した人にポイント還元するなどの「荷主・消費者の行動変容」、トラックGメンによる荷主・元請事業者の監視体制を強化する「商慣行の見直し」の三本柱で構成。ポイント好きな日本国民とはいえ、このような「置き配」ポイントで心変わりするのかちょっと疑問ですが、とりあえず少しづつですが動き出したという感じ。

宅配ドライバー「死にものぐるい」「非効率ですね」――1日200件の現場を取材(10/07)

この対策には宅配ドライバーからは歓喜の声が。提案しただけでなく敏速な実行が望まれます。

EC物流の最大のボトルネック「ラストワンマイル」を海外ではどのように乗り越えているのか(18/11/08)

https://ecclab.empowershop.co.jp/archives/46318

海外ではこの「ラストワンマイル問題」を以前からすでに対応策を講じており、Uber のようなオンデマンド配達やドローン配達などを精力的に取り入れてきています。日本でもさまざまな企業がしびれを切らしてさまざまなラストワンマイルの対策を始めています。

「置き配の究極形」で再配達ゼロ!? 都内マンションに(10/13)

これは置き配ができるマンションの建設。マンションのセキュリティとしてオートロックシステムにし、宅配ロッカーをオートロックの外側に設置したが、これが追いつかないくらい配送が多くなった。そこで、宅配の際はオートロックを外せる仕組みを導入しようという動き。

アマゾン・ヤマト・日本郵便・佐川が玄関前まで配達 分譲マンション初(10/11)

アマゾン・ヤマト・日本郵便・佐川は4社合同でこのシステムを導入。住戸玄関前に専用宅配スペースを設置して安全に配送する。

職場で個人の荷物受け取りOK 富山県内企業、再配達削減へ(10/13)

物流の2024年問題 栃木県内でも対策進む(10/12)

自治体で精力的に2024年問題の対策を始めている地域もあります。

コストコ商品などがロッカーで受け取れる「BOPISTA」、拠点拡大(08/24)

そんな中、面白い取り組みを行っている企業もあります。これは時間を気にせず、気軽に即日受け取りができる冷蔵と常温の「スマートロッカー」サービス=「BOPISTA(ボピスタ)」。西武ホールディングスがコインロッカー大手のSPACERと組んで、年内で20カ所27拠点にスマートロッカーを設置拡大し、オンライン注文した生活雑貨や生鮮食料品などを通勤ルートにあるロッカーで受け取りができるというもの。

BOPISTA 利用可能なショップと商品

すでにコストコなどが商品提供を始めており、こうした新しいオンライン購買スタイルとしての「BOPIS(Buy OnlinePick-up In Store)」は今後どんどん広まっていくと思われます。

コロナ禍で加速する小売業の新潮流「BOPIS(ボピス)」とは何か

この「BOPIS(Buy OnlinePick-up In Store)」という購買スタイルは流通大国日本でも一気に広まりそうです。

ファミマ650店舗に宅配「ファミロッカー」設置へ 受取り自由・業務軽減(09/27)

こうした日本の流通の根幹をなす「コンビニ」も企業努力を惜しみません。政府からもこうしたコンビニ活用などの案などがもっと出てくるといいですね。

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