2023/04/30

どこか遠くでわたしを濡らしていた雨がこの世へ移りこの世を濡らす/大森静佳『てのひらを燃やす』

ぎんいろに凍った雨が伸びてきてぎんいろの檻 傘はひらくな/大森静佳『カミーユ』

雨だよ、と告げてあなたに降りかかるわたしに雨の才能ありぬ/大森静佳『ヘクタール』

大森静佳さんのそれぞれの歌集の中で好きな雨の短歌。「雨の才能」とは「雨を受肉する才能」なのでは、と思います。


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