見出し画像

四国のトレイルで食べ過ぎてきた話

海を渡って四国のトレイルレースに行ってきました。4月最初の週末に愛媛・宇和島で開催された「鬼が城ピークストレイル」。レースはもちろんのこと、前後の観光まで充実。「来年のことを話すと鬼が笑う」などと言いますが、来年も行きたい大会でした。

まだ出航前なのに船に乗っただけで旅情が湧いてきます

道のりは遠いようで意外と近かったです。ほぼ大分との県境にある福岡県の自宅から別府まで車で1時間。港からは車ごと宇和島運輸フェリーに乗船。船室で昼寝している間にもう四国へ到着でした。

下船して八幡浜港の周辺をうろうろ。フェリー乗り場のすぐそばにある道の駅「八幡浜みなっと」はさながらアミューズメント施設でした。柑橘がよりどり見取りで、お安い。20個くらい清見タンゴールが入って800円です。
レース用の行動食も物色。物珍しさに惹かれて、あじソーセージ、ゆずソーセージ、銘菓タルト、くり蒸し羊羹を買いました。こんなに食べきれるのか、、、
名物料理が「八幡浜ちゃんぽん」と知り、街中を歩いて「ちゃんぽん丸山」へ。ここが発祥の店とのこと。あっさり目で出汁の効いたスープをおいしゅういただきました。

美味!
きれいな形してるだろ。ウソみたいだろ。藁なんだぜ。それで

大会の開催される宇和島までは車で1時間ほど。道中にマンモスの一家と遭遇。で、でかい。

旅路を満喫しつつ、前日受付を済ませ、レースに備えて情報収集です。エイドでは、いろんな柑橘が出る、ホットサンドが食べられるとのこと。その後は、ゲストランナーによるトークイベント。実は4人いるゲストのひとりでした。レース時の装備を紹介するということで、先ほど買った行動食をごっそり携えていきました。

ほかのゲストはジェルがメイン。僕だけ、遠足にでも行けそうな量でした。は、恥ずかしい。。。でも、50km走るからカロリー的には相殺されるはず。ここぞとばかりに食べるしかない!

欲望のままに用意した行動食。左から栗蒸し羊羹、タルト、ソーセージ2本、ポテトチップス

レースは午前6時のスタートで、ヘッドライトいらず。夜明けが早くなり、十分に明るいです。前日までと比べて早朝は気温が低かったものの、レインウェアを羽織ればOK、むしろスタート前に脱いでおけばよかったと、走り始めてすぐに思うほどでした。

会場となる陸上競技場を出て、すぐに林道へ。ゆるい登りを走っていくのが地味にキツい。路面はきれいで足の置き場にも困らないため、ずっとサボれない傾斜が続きます。最初のエイドまで獲得標高は1,200mほど。寝起きに目を覚ますにはもってこいでした。

12kmほどで「鹿のコル」に到着。最初のエイドです。お楽しみの補給食はというよ、出ましたブラッドオレンジに、ぽんかんジュース(果汁100%、ストレート)まで。これは嬉しい!柑橘好きとしては、ずっと滞在していたい魅惑のオアシスですが、ひとしきり食べたらすぐに出発。しかし、後ろ髪を引かれたりはしません。
実は、ここから先のルートは大小2つの周回コースになっていて、このエイドに帰ってきます。つまり、ブラオレをまた食べられます。柑橘万歳!モチベーションは上がる一方です。

エイドを出てからは景色が一変。奥深い山が続きます。原生林っぽい区間や苔に覆われた岩場などもあり、序盤の林道との変化が楽しめます。片側が落ちたトレイルをそろりと走ったり、水で濡れた岩場をトラバースしたり、ちょっとしたアドベンチャー感も味わえました。大会名にもなっている鬼が城山は、もともと修験の山だったそうです。自然の豊かさ、険しさに納得です。

修験とはほど遠いながらも、修行のようなレース展開でした。前半はゆっくり走って体力を温存し、後半に勝負をかけた方がいいと、アドバイスをもらっていたのに、序盤からトップ集団を追走。前には中谷亮太選手。同じゲストランナーのひとりであり、助言してくれた本人です。「自分もゆっくり行く」と話していたのに、けっこうなペース。この距離では、キツいくらいが「ゆっくり」なのだと思い、追走しました。
終わってから、お互いにペースが早くて驚いていたことを知るのですが、この時はまだ知りません。

地元の山岳会をはじめ、ボランティアスタッフがコース上のあちこちでカウベルを鳴らして応援してくれます。大きな登りの後で、ここにはいないだろうと思ったところでも、声援をもらえて励みになりました。スタッフの頑張りはコースにも。のべ120人が整備に当たったそうで、落ち葉や枝がきれいに取り除かれて走りやすい。きれいにしすぎじゃないかと言われたほどだったとか。

中盤から後半にかけて、3、4位につけていたものの、普段より早いペースに翻弄されっぱなし。お腹の減り具合もやたらと早い。そんなわけで、第3エイドで誘惑に負けました。

ここはループの起点となる「鹿のコル」エイドから離れた場所に設けられています。並んでいる補給食がバラエティ豊かでした。じゃこ天おにぎり、お茶漬け、柑橘、トマト、ホットサンドなど。スタッフに差し出されるままに食欲を満たしていきます。

大満足。

しかし、食べ過ぎたのと、この後に水切れで脱水症状を起こしたことで大失速。しっかり走りきれなかったのは残念でしたが、エイドと自然を余すことなく堪能できたので、いっぺん一片の悔いなし。

むしろ、余力が残ったことで、ゴール後のカレーにはじまり、夜の飲み会、翌日の宇和島城めぐり、四万十川でのカヌーまで、存分に楽しむことができました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?