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未来の地球を本気で考える子供たち

小学生の息子がいる私はたまに宿題を見ています。

小学生レベルなんだから簡単だろー!と思っていましたが、国語や算数の問題でたまにわからない問題があります(恥)

漢字を書く機会があまり無くなっていますし、電卓や自動計算など算数の学力も低下しており、そろそろ息子に追い抜かれそうです。。。とほほ。。。(もともと算数はのび太レベル)

お父さん、SDGsって何?

子供にそう聞かれたら、どのように答えますか?

2020年からは小学校、2021年からは中学校、2022年からは高校で『新学習指導要領』が全面実施され、英語やプログラミングに加えて、各教科にSDGsを取り入れて学んでいます。

皆さんはこの問題が解けますか?

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特定の観光地において、訪問客の著しい増加等が地域住民の生活や自然環境に悪影響(えいきょう)を及(およ)ぼし、観光地の魅力(みりょく)低下にもつながる事態が起きています。これをオーバーツーリズムといいます。(問)この問題について、以下の点に触(ふ)れながら、あなたの考えを二百字以内で書きなさい。
① 訪問客の著しい増加が引き起こす悪影響の例。
② ①の例が起きる原因。
③ 今後社会がどう変化していって、①の例がどうなっていくと考えられるか。

いかがでしょうか?これは中学受験の問題です。小学生が解きます。難しいですよね!しかも200文字っていうところが、文章をまとめる力も求められています。この問題はSDGsのゴール11(住み続けられるまちづくりを)に該当します。


この問いに関する解答は以下の通りです。

解答
訪問客の著しい増加が引き起こす悪影響の例としては、地元住民の生活に使う交通手段が混雑して、通勤通学などに不便が生じるといったことがある。
この問題が起きる原因は、訪問者の数が、観光地で普段生活している人々が使う交通手段の輸送可能量を超えてしまうことにある。
今後も日本は観光立国をうたい、訪問客の呼び込みに力を入れていき、この問題はますますひどくなっていくと考えられる。
日能研HP内2020年4月掲載ページより引用(2020年神奈川大学付属中学校入試問題)https://www.nichinoken.co.jp/shikakumaru/202004_ko

(日能研教務部編集『SDGs 国連 世界の未来を変えるための17の目標 2030年までのゴール 』2017年8月出版)

続いてこちらはどうでしょう?

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(問)2019年はアマゾン熱帯雨林の火災が急増し、大きなニュースとなりました。熱帯雨林の減少によって起こりうる問題はいくつもありますが、その一つとして二酸化炭素の増加によって地球温暖化の進行が早まるのではないか、という心配があげられます。
火災で熱帯雨林が減少することで大気中の二酸化炭素が増加する、と考えられているのはなぜですか。簡潔に説明しなさい。


上記の問題に対する解答は、

解答
火災によって熱帯雨林が燃えることによって、大量の二酸化炭素が発生することに加えて、熱帯雨林が減少することによって、植物が光合成を行う量が減り、吸収される大気中の二酸化炭素が減るから。
日能研HP内2020年12月掲載ページより引用(2020年大妻中学校入試問題)https://www.nichinoken.co.jp/shikakumaru/202012_ri

2019年にブラジルにある熱帯雨林のアマゾン(世界最大級)の森林火災が起きました。ニュースを見たときは大変だなーくらいに考えていましたが、実はこれ、私たちの生活が原因とも考えることもできます。

牛は温暖化を加速させる?

牛を育てるためには広大な面積の土地が必要となります。豚や鳥と比べると10倍以上です。

さて、アマゾンの森林火災はなぜ起こったのでしょうか?自然発火でしょうか?誰かが火をつけたのでしょうか?

答えは、自然発火ではなく、経済活動のために人が燃やしています。

地球の心臓部(または肺)といわれるほどのアマゾンの広大な面積、同時に温室効果ガスを吸収する森林を燃やし、牛の放牧(飼育)や農地拡大のために必要な土地を増やしていきました。

また牛を育てる過程で、牛の体内から出るオナラやゲップなどは空気中にメタンガスとして放出されます。メタンガスは二酸化炭素の50倍以上の温室効果を持っています。このことからも行き過ぎた肉食文化について疑問を呈する声や、ヴィーガン(菜食主義)への関心が高まっています。

(参考文献)キッズネットHP『牛のゲップが地球温暖化をすすめるってほんとう?』https://kids.gakken.co.jp/kagaku/eco110/ecology0042/


どこか遠くの国の話、、、そう思う方もいると思います。

ブラジルは世界最大級の牛肉輸出国であり、世界中で食されています。もちろん私たち日本人もブラジル産牛肉を食べており、食文化の欧米化に伴い、ステーキ、焼き肉、牛丼、ハンバーガーなど一昔前と比べるとかなり多くの量を消費しています

(参考文献)WWFホームページ『2019年のアマゾン森林火災 対応活動報告』https://www.wwf.or.jp/activities/achievement/4307.html

牛肉を食べるなといっても難しいですよね。。。

他の消費活動と同様にまずはそれが地球環境や社会に配慮した『エシカル消費』かどうかを常に考えることも私たちができることの一つだと思います。

(参考文献)消費者庁HP https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_education/public_awareness/ethical/about/


最後の問題

さて話がそれてしまいましたが、中学受験にこんな問題もあります。

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(問)下の図は2015年に国際連合で決定されたSDGs(持続可能な開発目標)の一覧です。SDGsは途上国も先進国も含(ふく)めた世界中の一人ひとりに関わる取り組みとされており、17個の目標に対して、責任をもって行動していくことが求められています。さいたま市は2019年に「~誰もが住んでいることを誇(ほこ)りに思える都市へ~」をスローガンにして、「SDGs未来都市」に選定されました。では、さいたま市に限らず、あなたが住んでいる都市が「誇りに思える都市」になるために、あなたはどんなことができますか。SDGsの17個の目標から一つ選び、1~17の番号を解答欄(らん)に記し、その目標に対して、「誇りに思える都市」になるために、あなたができることをわかりやすく説明しなさい。

日能研HP内2020年3月掲載ページより引用(2020年開智中学校入試問題)https://www.nichinoken.co.jp/shikakumaru/202003_sh

すごいですよね!もちろん正しい解答は1つではありません。

自分の頭で未来の地域や未来の地球をどうすれば良いものにできるか?

小学生のうちに柔軟な考えをして、課題解決型の思考を身につける教育というのでしょうか。とても素晴らしいですし、頼もしいと思いました!

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