はじまるふたり⑥【メイの視点】

私はナツキの車に乗り込みました。
ナツキの運転する車に乗るのは初めてでした。


遠くから、あれがメイだってわかったよ

ってナツキは言いました。

私は、さっき見た車がナツキだってわかったって
言えませんでした。
もう、逢ってしまったら、照れてしまい
何を話していいかわからなくなったのです。


私たちは今いる場所ではない、ちょっと離れたところにある
大きな森がある公園に向かいました。


さあ出発!と思ったら、車が急停止します。

えっ?!

と思ったら、エンストしていました。

ナツキはマニュアル車に乗っていたのです。


ふと、そんなに運転が慣れていないの・・・?とも
思いましたが
それは違ったようです。

ナツキは焦りと緊張と、色々なものが混ざり合って
動揺していたようでした。


運転しているナツキにとっては
エンストを信号で停車する度に起こすということは
焦り、、でしかなかっただろうし、大変だったと思いますが


私にとっては、面白くて笑わせてもらて
緊張を解きほぐしてくれる魔法のようなものでした。


そして、ようやくその公園に到着して
私たちは腕を組んだり手を繋いだりして
豊かな緑の森へと歩いていきました。


木々の間を歩くことはとても気持ちの良いものでした。
ナツキと一緒なのでなおさらです。

ナツキに気づいてもらってから
まだ3日しか経っていません。

毎日、ものすごくたくさんのメッセージを
交わしていますが
私たちはまだ
お互いを深く知りませんでした。

ただ、私たちがツインレイだということが
分かっただけなのです。


森の中にあるベンチに腰掛け
目の前の池を眺めながら
何か会話をしていました。

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