鏡のふたり【メイの視点】
ある日の朝、
ナツキから電話がありました。
私はちょうど電車に乗っていて
その電話を取ることができませんでした。
そしたら一通のメッセージがやってきました。
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ごめん。話したかったんだけど。
ずっと言えなかったことがあって、
今を逃すとまた勇気しぼんじゃいそうだから、文章で。
メイとふたたび出会った時に、僕には彼女がいました。
合わないので分かれようとずっと思っていたんだけど、
今だにお別れできていません。
突然のメイとのつながりがうれしくて、とても言えなかった。
その人と別れようとしているけど、僕の勇気が足りなくて言えていません。
すぐ会うことから逃げてしまっていて。
ごめんなさい。言えなくて。
++++++++++
私は動揺しましたし、嫉妬の感情も湧き起こってきましたが
同時に
それは私の立場を
自分で強烈に感じることになってしまいました。
私は夫と子供がおりますし
まだ、家族のまま継続して生活しています。
その点、ナツキは
ただ、私と出逢ったときに彼女がいただけです。
婚姻関係を持っているわけではありません。
子供がいるわけでもありません。
私は、ナツキを責められる立場では全くないということ。
そして、
今、その内容に感じている葛藤を
ナツキは普段から、私の環境から
それ以上に感じているんじゃないんだろうか・・・
と、
ナツキに心から申し訳ない気持ちになりました。
ツインレイというのは
不思議なものです。
こうやって
自分の立場を相手から見せられるのです。
二人でいたら
無いものにしていても
二人でいたら
意識しなくてもいいことも
こうやって
今のあなたはこうなんだよ。
って、鏡になってくれるんです。
良いことも。悪いことも。
強烈に自分を見せてもらい、
私は、
今のままでいてはいけない。
必ず、ナツキに
幸せだけの感情を
私に感じてもらうようになってほしい。
そう強く思いました。
でも、その時は
私は家族から離れる術を
何も見つけてはいませんでした。
同じくナツキも
彼女と離れる術を
見つけられずにいたんだと思います。
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