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今日こそ二人で(1)【ナツキの視点】

山に帰って3日後。

またメイと会える日になりました。

悩みの種だった週3の街行き強行軍は、今や幸せな連続デートスケジュールに変貌していました。
もちろん、身体は疲れてますが、気持ちがひっぱります。

ツインレイのメイに会える喜びは、その疲れを感じさせない麻薬のようなものでした。


しかし、現実は現実で存在します。

メイは母。

保育園に子供がいる時間だけが、僕らの会える時間。
それはけして長くなく、さらに僕のいる山にくることになれば、さらに短くなります。

今回は、僕の家で会う事になっていました。

なんとかして、一緒にいる時間を延ばしたい。

僕は、お迎えに行くことを決意しました。
そうすれば、一緒にいる時間を増やせます。

そしてドライブしながら話ができます。

今の僕には、メイと話す時間はどうしても欲しいのです。

もっとメイを知りたい。
もっと僕を知って欲しい.

それには、話す時間、一緒にいる時間がなによりも必要なのです。

「迎えにいく」提案に驚くメイ。
しかし、説き伏せて。
僕らは待ち合わせ場所を決めました。

メイは僕の身体を気遣ってはいましたが、迎えに来てもらう事自体には、とても喜んでいました。

そして僕は、うすうす感じていました。

メイが役割、妻として、母として、に懸命のあまり、自分の二の次にしがちなことを。

僕は、ツインレイはともかく、
ただメイに恋する男として、
彼女に、もう一度大切にされる、尊重される感覚を思い出させてあげたかったのです。


深夜に店を閉めて少しだけ仮眠して。

まだ日の昇らぬ未明、
僕はこの週3回目の街へのドライブに、期待に胸を膨らませながら、車を発進させました。


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